ここで紹介したSafari 3.0のパブリックベータが
100万ダウンロードを突破したそうですね。
で、パブリックベータって何?って話ですよ。
Wikipedia
書きかけらしいですが、事の本質は衝かれています。早い話がテスト版ですね。
本来はα版というのも存在するのですが、これは通常内部でのテスト版(クローズド版)とされ、
一般の人の目に触れることはあまりありません。
α版である程度バグをとった後、一般利用者からのフィードバックを得たり、
そのソフトを元にプラグイン等を作ったりする人々にいち早く提供したりするために
ベータ版が公開されるのが通常の手順です。
ただし、この段階でも正式版ではなくテスト版の扱いなので、
通常は(正式版なら受けられるはずの)サポートなどはありません。
つまり、正式版より早く利用できるけど、使うのは自己責任で、ということです。
Safariはウェブブラウザなので、β版を利用する人としては
・コンピュータセキュリティの専門家(ブラウザ越しの攻撃って怖いですよね)
・プラグインやウェブページの製作者(なるべく早く新しいブラウザに対応したいですよね)
・レビューを書くライター(よく雑誌なんかに「新しいブラウザはこんなだよ」って記事がありますよね)
といった人が考えられます。
でもそれだけで100万人?なんかおよそ考えがたい数字ですよね。
どうも「とりあえず入れてみる」というスキモノが多数いるんじゃないかという気がしてならないんですよね。
ところで、ウェブサービスにも正式版とプレビュー版が存在します。
ニコニコ動画が
γ版からRC版に変わったそうですね。
ニコニコ動画の場合、βテスト時代にDDoS攻撃を受け、さらにYouTubeの参照も拒否されたことで
βテストを終了に追い込まれた経緯があるので、γ版は実質的なβ版と考えてもいいでしょう。
さて、この記事でひろゆき氏は「有料の機能もつけるので名前ぐらい変えといたほうがいいんじゃないか」と語っていますが、
これは「テスト版であるβでは金を取ってはいけない」という思いが無意識のうちにあると考えられます。
これに対し、ひろゆき氏がインタビュー中で「(有料会員料金は)某SNSのプレミアム会員よりは高くしよう」と言及したmixiは
2005年1月に有料サービスを開始しているにもかかわらず
今でもβversionを名乗り続けています。
上のWikipediaの記事で、「常に進化をし続け完成することのないという意味」でβ版と名乗るサイトがある、
とされていますが(なんか「永遠に完成しない」とされるディズニーランドみたいですね)、
β版の原義はテスト版であり、「バグにより損害が発生しても保障しない」というものなので、
ひろゆき氏の考えるとおり、β版を名乗って課金サービスを展開するのはいかがなものかと思います。