goo blog サービス終了のお知らせ 

音楽の好みは人それぞれ

1977年冬『RETERN TO FOREVER』から始まった僕の嗜好。
ジャズとフュージョン中心に感想アップ。

ニューヨークジャズカルテット『サージ』

2016-01-30 12:01:28 | ジャズ
1978年頃だったかな・・下北沢のジャズ喫茶『シェルブール』にやたら通っていた頃。
マスターが気に入ってたようで、行くとかかってる確率が高かった。

『シェルブール』というのは、一応ジャズ喫茶なのだけれど、新しかったこともあるし作りが比較的モダンな感じだった。
友人を初めて連れて行った時には、やたらけなされたよ。もっと暗く陰湿でたばこの煙が漂っていて・・みたいじゃないとダメなんだってさ。その彼は『イントロ』や同じ下北の『マサコ』がお気に入りでね、その辺のジャズ喫茶とは趣が違ったしね。でも僕は好きだったね。カウンターがJBLのスピーカーに対し横に長く並んでてね、マスターもあまりしゃべらず渋くてね。よく首を縦に振ってた。基本はクラシック畑のマスターらしかったけど。そのためか、かかるレコードもそんなジャズ通じゃなくても聴けるのが多く、勉強したての僕にはちょうどよかったね。

このアルバム、なんといってもフランク・ウェスのフルートとローランド・ハナのピアノでしょう。あと二人のリズムセクションはよく名前もわからない。
3曲目かな?「87thストリート」これがインパクトあったねぇ。
全体的に本格的なジャズなんだけど聴きやすい・・ってアルバム。CDになったのだろうか?いずれ、今では手に入ることができないと思うね。結構いいアルバムなんだけどなぁ・・・。
そういえば、この『サージ』がかかってた頃は、ロンカーターの『ピッコロ』もよくかかってたね。

『CONCIERTO』 JIM HALL (2回目)

2010-02-20 09:30:50 | ジャズ
前にも投稿したが、この度新しいCD(輸入盤)を入手しその音の進化にびっくりしあらためて書かせていただいた。
学生の頃にアナログ盤を買いお気に入りのレコードだったため、その後CD化されるやCDをすぐに購入した。あれからもう25年は経過していると思う。
つまり今回は3枚目の『アランフェス協奏曲 ジム・ホール』である。
購入の動機はボーナストラックである。オリジナルでは4曲しか収録されていないが、「you'd be so nice to come home to」や「ANSWER IS YES」のAlternate Take含め未収録曲が5曲ある。特に前者はオリジナルアルバムももちろんいいが、それよりややしっとりとしたギターだ。ローランド・ハナのピアノソロはこちらの方がドライブ感がありいい。「ANSWER IS YES」ではピアノが抜けているが、この曲に関しては元々ピアノのパート部分が好きだったので、オリジナル収録に軍配を上げたい。
何より驚いたのは音が全く違うということ。
今までこのアルバムは内容は大好きだが録音がいまいちと思っていた。こもっている感じがしていたのだ。それが鮮明に明るく前に出てくる音に豹変していた。実は元々いい録音だったのだろう。さすがはヴァン・ゲルダーだ。特にロン・カーターのベースが際立ってる。
そういうわけで、あらためてお気に入りのジャズ(イージーリスニングジャズというか)アルバムとなった。
惜しむらくは、「アランフェス・・」のAlternate Take を聴いてみたかった。

『people time』 スタン・ゲッツ  ケニー・バロン

2010-02-10 18:10:29 | ジャズ
これ、TVでよくやってる「音楽のある情景」みたいなタイトルのCDセットの通販番組で、このアルバムの中の「first song」が流れてたのをきっかけに購入した。あの「first song」は久々にぞくっとしたバラードだ。
他の曲もスタンダードだが秀逸だ。ただ、全体的にメリハリが無い気がする。
ロリンズとは違うが、本来スタン・ゲッツも豪放なイメージがあるし。
録音はいいね。ライブだがよく録れている。
死の直前のライブとのことなので、やはりその豪放感などは当然出るはずは無いか。
いいアルバムではあると思うよ。

『Arrival of Victor Feldman』

2009-01-12 22:43:02 | ジャズ
これは意外な佳作、いや、結構有名なのかな?
あんまり聴いていなかったが、この前取り出してまずはメンバーを確認して驚いた。ベーシストが、あのビル・エヴァンストリオで有名なスコット・ラ・ファロだったんだ。どうやら21歳の彼のファーストレコーディングだったようだ。さすがにそのベースはビュンビュン来るね。
録音は左右がはっきり別れている。そこそこいい音だ。
ビクター・フェルドマンという人、ヴィブラフォンとピアノの両刀使いというのも珍しいね。

『A Night At The Village Vanguard』 ソニー・ロリンズ

2009-01-04 12:48:50 | ジャズ
かれこれ20数年前だっただろうか、オーディオフリーク(死後)だった僕がショップめぐりをしている時に、あるショップのスピーカーコーナーでかかっていたのがこのアルバム。スピーカーはJBLの4311だったと記憶している。
もともと豪放でバリバリした音を出すロリンズだけど、そのJBLから出てくる音のリアルさといったらなかった。まるでスピーカーから飛び出てくるような印象だった。
以前からJBLのスピーカーには憧れを抱いていたが、あの時の衝撃でその思いはより強くなり、その後「4425」を所有するきっかけとなったのだ。

このアルバムはモノラル録音だが、その録音の良さからモノラルのデメリットは微塵も感じられない。ライブの音がとてもよく拾われている。
「softry as in a morning sunrise」「sonny moon for two」とマイクを入れるロリンズの曲目紹介がとてもかっこいい。
ソニー・ロリンズの代表作は『サキコロ』だろうけど、このアルバムも絶対にはずすわけにはいかないね。

『My Fair Lady』 シェリー・マン

2009-01-03 22:59:21 | ジャズ
もちろん映画『マイ・フェア・レディ』のサントラではないが、基本的には原曲に忠実なジャズバージョンなっている。
シェリー・マンはドラマーだから、彼のリーダー作ならドラムがかなりフューチャーされているかと思いきや、意外にごく普通のピアノトリオアルバムの印象だ。
ピアニストのアンドレ・プレヴィンは僕は知らない人物だったが、彼はクラシック畑のミュージシャンとしてはかなり有名らしい。
全体的にリラックスして聴けるアルバムだ。録音もそこそこいい。
こうして全体通して聴いてみると馴染みの曲が多く、映画『マイフェア・レディ』がいかに一般的に浸透していたのかが良く理解できる。

『Jackie's Bag』 ジャッキー・マクリーン

2008-12-11 14:20:52 | ジャズ
圧倒的にマル・ウォルドロンの『レフト・アローン』が有名なジャッキー・マクリーン。そのリーダー作の代表的なアルバムの一つと言われているらしい。
全体的にトランペットのドナルド・バードやブルー・ミッチェルなど派手目のホーン奏者との競演が表立っている。その中でアクセントになっているのがピアノのソニー・クラークとケニー・ドリュー。
この二人のピアノの違いははっきりしてるので聴いてて面白い。最初メンバーを確認しないまま聴いていた私だが、「おっ、ピアノはソニー・クラークだな」とわかったつもりの自分がうれしく喜んでいたが、何曲か聴いてるうちに「あれっ??違うんじゃないか??」と自信がなくなってきたのだが、結局ケニー・ドリューと二人だったんだな。

マクリーンのアルトは「泣き」と「剛」とが混ざっているが、そんなに好きなプレーヤーではない。
アルバムとしても2曲目のブルースは最高だけど、全体的にはあまり好きじゃないね。

『Sonny Rollins vol.2』

2008-12-04 20:45:12 | ジャズ
ソニー・ロリンズのサックスの音は実に豪快、豪放!!惚れ惚れとする。
このアルバムもご多分に漏れず、いいサックスを聴かせてくれる。いかにも大御所の貫禄だ。

『サキコロ』に比べると全体的に地味な印象である。
ピアノがホレス・シルバーとセロニアス・モンク、と曲により違うが、リズミカルでメロディアスなシルバーに比べ何ともとぼけたピアノのモンク。モンクのピアノがバックだと、ロリンズのサックスまでとぼけてしまう。何でモンクはあのような演奏になっちゃうんだろうか。僕には彼の良さは全くわからない。あくまで好き好きではあるが。

それにしてもロリンズやコルトレーンの音はBlueNoteにぴったりだ。このアルバムは1957年録音だが、モノラルのわりに音の臨場感を感じる。ロリンズのサックスも前に出てくる感じがする。さすがblue note、さすがRudy Van Gelder!

『おもいでの夏』アート・ファーマー

2008-11-23 18:42:32 | ジャズ
当時見たときはジェニファー・オニールの清楚な美しさに心を奪われた。ちょっとほろ苦い青春映画だった。原題は『SUMER OF '42』、邦題『おもいでの夏』。
この映画は音楽も重要な要素になっている。テーマ曲はミシェル・ルグランだ。
劇中何度か流れる「The summer knows」、ルグランの代表曲の一つにあげられる。その旋律はニューイングランドの素朴な美しい風景と共に郷愁を感じさせられる、本当に美しい曲だ。

アート・ファーマーは元来そのフリューゲルホーンは美しく叙情的だが、この曲はそんな魅力を十二分に引き出している。今は冬だが、夏の終わりに聴くと邦題どおり寂しげな夏の思い出にひたる事ができ、にわかロマンチストになってしまうのだ。
その他にもこのアルバムの選曲は素敵だ。僕の大好きな「アルフィー」や「カーニバルの朝~黒いオルフェ」なども入っており、リラックスして流せるアルバムになっている。ピアノのシダー・ウォルトンもこういう雰囲気にはピッタリと思う。
日本人にはこういうジャズアルバムは受けるんじゃないかな。

ロン・カーター 『piccolo』

2008-10-25 22:44:43 | ジャズ
三十年ほど前、下北沢の『シェルブール』というマイナーなジャズ喫茶に通っていたが、これはその当時、そこのマスターが一時的にすごく気に入ってたみたいで頻繁にかかっていたアルバム。1977年3月の録音だから、あれはその年の今頃の季節だったと記憶している。
1曲目のベースが奏でるメロディーが非常に印象的で、いつかはアルバムを買おうと思っていたが、30年たってようやく手に入れた。
この『piccolo』というアルバム名が語るように、ロン・カーターがお得意のピッコロ・ベースでソロを弾きまくっている。ピッコロベースというのは、通常のベースより音域が高くメロディーが弾きやすいそうだ。元来、ベースのソロはあまり好きじゃない僕だけど、このアルバムは飽きることなくベースのメロディーに聴き入ることができる。その辺は、さすが当時のNo.1ベーシストの実力だろうか。「またこれもか」と思うほど、いろいろなアルバムに名を連ねていた70年代のロン・カーターだった。