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音楽の好みは人それぞれ

1977年冬『RETERN TO FOREVER』から始まった僕の嗜好。
ジャズとフュージョン中心に感想アップ。

Bill Evans 『MONTREUX2』

2010-02-14 15:09:04 | ビル・エヴァンス
1970年のモントルージャズフェスティバルでのライブアルバム。
1968年のライブに比べるとややおとなしめ。
冒頭のフランス語でのメンバー紹介、ドラムスのマーティー・モレルの拍手の少なさ・・。知名度が相当低かったんだね。エディー・ゴメスはそれなりに歓声受けてたから。
このアルバムでもゴメスのベースが際立つね。エヴァンスのベーシストは一般的にはスコット・ラファロが絶賛だけど、僕は個人的にはゴメスが好き。ラファロよりでしゃばり過ぎない中にもビュンビュン来る。
選曲もいいね。大得意の「イスラエル」はじめ、「how my heart sings」「アルフィー」などお馴染みの曲ばかり。「ワルツ・フォー・デビー」ではエレピ弾いちゃってるし。この頃からか?エレピやりはじめたのは?
’68の陰に隠れちゃってるけど、このアルバム、なかなかいいかもよ。
アルバムジャケットは、さすがに2度は「お城」、使わないよね。

『モントルー』 ビル・エヴァンス

2010-02-07 09:04:58 | ビル・エヴァンス
もうだいぶ前(25年前)になるけど、新婚旅行でジュネーブを訪れた。
ツアーだったが自由行動の時間があったので、絶対に行きたいと思っていたモントルーのお城、そう、「シオン城」を見に行くことに。とりあえず、ホテルからタクシーを使いレマン湖の畔へ。乗ったタクシーが生まれて初めてのベンツだった。女性ドライバーの。目的の場所を英語読みで伝えたがまったく通じなかったな。「place de port」を単純に「プレイスデポート」と発音したが、何度か言った後に、女性ドライバーが「オー、プラセデポー!」とやっと理解してくれた。
その後、駅から目的地のモントルーへ向かう。切符売り場で地図を見ていたら、あった、「sion」。これがシオン城だな。すぐに切符を買い電車に乗り込んだ。見る景色すべてが新鮮だから、ずーっと外を見ながら電車に乗ってた。しばらくすると、「あれっ」・・・・目的のシオン城の前を電車が通り過ぎていく・・・。
そのあとで気づいた。買った切符のsionはぜんぜん違う場所だったのだ。シオン城は「chillon」だったのねー。日本語表記では「シヨン城」とも書くし・・。
結局途中下車し戻りの電車に乗り換えることに。とっても田舎の誰も待っていない駅のホームで長い時間電車が来るのを待ち、どうにか戻れた。さんざんなモントルー。
でもあこがれのシオン城には行けたから、一生のいい思い出の一つだね。

さてこのアルバム、まずは抜群に音がいい。最高の録音だね。
そして、エヴァンスの中では激しい部類の演奏だ。それでもさすがエヴァンス、激しさの中にも特有のリリシズムを忘れていない。
ジャック・デジョネットのドラムスもいいねぇ。

そして、何といってもこのアルバム、ジャケットが最高!

『スタン・ゲッツ&ビル・エヴァンス』

2009-12-19 21:05:32 | ビル・エヴァンス
今から20年ちょっと前。 その当時はサラウンドシステムが、一部のマニアから一般的に広がりつつある頃だった。AV(not Adult Video)好きな僕としては当然興味があるわけで、当時最も優秀とされていたヤマハのAVサラウンドアンプを買ってしまった。20万円くらいだったと記憶している。
夜遅くにセッティングが終わり、初めて音を出したときの感動が忘れられない。

その時最初にかけたCDがこの『GETZ&EVANS』だった。アンプのサラウンドモードを「ジャズ」にしてかけた1曲目の「NIGHT&DAY」、あの臨場感は驚きだった。まるで本物のジャズクラブにいる感覚だった。そして2曲目の「But Beatiful」、静かなゲッツのテナーが終わり、エヴァンスのソロへの流れの美しさ!!

まあアンプに驚きを受けた時期だったが、その後はAVアンプではピュアオーディオには物足りなくなり、結局ほんの数ヶ月で買い換えることになった。
ピュアオーディオで聴くこのアルバムはやはりverve特有の音作りを感じた。アルバムとしての内容はなかなかいいが、私のイメージは未だにサラウンドで聴いた「night&day」から抜け出すことができない。

私が所有のアルバムジャケットはこの写真だが、一般的には他のジャケットのようだ。

『KNOW WHAT I MEAN』 Cannonball Adderley

2009-11-23 11:05:21 | ビル・エヴァンス
これのカテゴリーは「ジャズ」に入れるべきだったんだろけど、あえて「ビル・エヴァンス」にした。
キャノンボール・アダレイのアルトも相変わらず豪放でいいが、やっぱりエヴァンスのピアノに耳が行ってしまう。
サイドに回った時のビル・エヴァンスが、これがまたいい!!
モニカ・セッテルンドとの競演での「Waltz For Debby」もいいが、アダレイとのこれもまた素晴らしい!!
あと僕のお気に入りは「Nancy」
コルトレーンとの効き比べもいいね。

『Easy to love』 ビル・エヴァンス

2008-11-30 11:38:06 | ビル・エヴァンス
元来僕はピアノのソロアルバムは好きじゃない。ピアノトリオは大好きなんだけどね。
このエヴァンスのソロも、いくらエヴァンスとはいえ例外じゃないね。
なんか引き込まれるものが無いんだよな。聴き込まずに完璧BGMに徹すればいいんだけどね。

このアルバムは選曲はスタンダードな有名曲が多い。この中では「Danny Boy」がエヴァンスらしさが最も感じられていいね。

ピアノソロといえば、チック・コリアの『piano improvisations vol.1・2』は好きなアルバムだったね。チック自体はあまり好きじゃないんだけどな。
アナログ盤を久々に取り出して聴いてみるか。

『How my heart sings!』 ビル・エヴァンス

2008-11-22 23:06:22 | ビル・エヴァンス
1962年の録音。私の所有してるCDはあまり音が良くない。Reversideレーベルとしては不満を感じてしまう。今買うCDはもっといい音なのだろうか?
1曲目の表題曲はエヴァンスのお気に入りで何度か録音されている。いわゆる「十八番」というところで、なかなかいい演奏だ。その他の曲は個人的にあまり好きな曲が無いのだが、全体的にはリラックスした感じが出ていて聴きやすいとは言える。裏を返せばReversideのアルバムの中ではいささか緊張感に欠けているか?それは他のいくつかのアルバムにも言えることだが、ベースがドヨ~ンとしたチャック・イスラエルのためかもしれない。
ジャケットの顔の角度がなかなかいい。ビル・エヴァンスという人は顔に自信があるんだろう。顔のアップになっているアルバムが実に多い。

ポートレイト・イン・ジャズ

2008-10-13 23:23:07 | ビル・エヴァンス
僕が所有しているエヴァンスのアルバムの中ではもちろん、すべてのジャズのアルバムの中でもかなり早く買った方だ。やはり有名だから。ただ、そんなに好きな方ではない。佳作ぞろいだが、極めつけの曲も無く、淫靡さと知的さと孤独感を併せ持ったエヴァンス特有のフレーズは少ない。それでもこのアルバムに惹かれるのは、やはりスコット・ラファロ、ポール・モチアンとの「インタープレイ」の妙味に尽きるだろう。あまりによく言われることだが・・・・。
アナログ盤でもCDでも『枯れ葉』の2takeが聴けるのがうれしい。それもひとつはモノラル録音だなんて、今の時代ではかえって新鮮な感じもする。このモノラル録音がこれまたいい。時間はステレオ版の半分ほどだが、ラファロのベースがビュンビュン飛んでくる。
そして私のお気に入りの「blue in green」いい演奏だがマイルスとの競演にはかなわないか。
それにしてもこのジャケット写真のエヴァンスは、ジャズミュージシャンとは程遠い・・。

『Interplay』 Bill Evans

2008-06-01 16:54:35 | ビル・エヴァンス
冒頭の「You and the Night and the Music」そして2曲目の「When You Wish upon a Star」、いいねぇ~。
これもね、ipodじゃなくてちゃんとしたオーディオシステムで聴かなきゃね。
「星に願いを(When You Wish・・)」、左のスピーカーから「びよ~ん」って感じで出てくるジム・ホールのギターソロが実にリアリティあり。
フレディー・ハバードのtp(フリューゲルホーンかな?)も温かみがあり、最初聴いた時はアート・ファーマーかと思っちゃったね。
一般的にこのアルバムはビル・エバンスの中ではハードだといわれているけど、僕はさほど感じないね。音がうるさくないからね。むしろジェレミー・スタイグとの競演の『ホワッツ・ニュー』の方がハードという意味では上を行く気がする。
ジム・ホールとの競演では例の水辺に浮かぶ死体『アンダーカレント』が有名だけど、それとは違うプレイを二人とも聴かせてくれるところがまた憎い。
これは肩肘張らずに上質なジャズを楽しめる名盤だね。

『CALIFORNIA HERE I COME』 Bill Evans

2007-12-15 22:33:40 | ビル・エヴァンス
ジャケットがなかなかいいね。
曲目はどれもいかにもエヴァンスが好みそうな無難な選曲だけど、あんまりいい曲は無いような感じだね。そんな中でも「Alfie」は最高!
もともとバート・バカラックのこの曲は好きで、ヴァネッサ・ウィリアムスのボーカル物が好きだったんだけど、このエヴァンスも実に情緒的に弾いている。アドリブ部分の入りが特にいいね。
このアルバムは1967年のヴィレッジ・バンガードでのライブなんだね。


『I WILL SAY GOODBYE』 THE BILL EVANS TRIO

2007-07-15 21:01:37 | ビル・エヴァンス
1977年の作品だから、『You must believe in spring』と同じ頃、『Affinity』のちょっと前の作品。なるほどアルバム全体の雰囲気は、いかにもこの頃のものだとすぐわかる。この『アイ・ウィル・セイ・グッドバイ』もプロデュースはHELEN KEAN。この近辺の作品はみんな彼女だ。もともとエヴァンスは聴き様によっては「女性的」とも言われるけど、HELENの色もかなり濃く出ているのかもしれない。(繰り返すが聴き様によっては女性的なだけで、女性的とは断定できない。)

この『I Will Say Goodbye』はさほど有名なアルバムではない。『アフィニティ』や『ユーマスト・・』のような徹底した音作りでのインパクトの強さはない。79年の『We will meet again』と似た感じかもしれない。私の中でもそれほど好きな1枚ではないが、それでも「エヴァンスのアルバムには駄作が無い」という評価を否定はできないアルバムではある。

エヴァンスの音楽はどれを聴いても「Bill Evans」を実感させてくれる。じっくり聴き込むと時折涙が出そうになる。故意に入り込まなくても、どんどんどんどん引き込まれていってしまう。自分を完璧に落ち込ませてくれる。それは精神的に落ち込むのとは違い、自分の脳からアルファー波が全く消え去っていくような感じ、とでも表現できようか。

ジャズというよりエヴァンスの音楽といった方が適切かもしれない。