goo blog サービス終了のお知らせ 

音楽の好みは人それぞれ

1977年冬『RETERN TO FOREVER』から始まった僕の嗜好。
ジャズとフュージョン中心に感想アップ。

『サイドワインダー』 リー・モーガン

2008-10-12 20:52:44 | ジャズ
久々にじっくりと聴いたリー・モーガンの代表作。
1曲目の「サイドワインダー」が、いわゆる「ジャズロック」みたいなジャンルに扱われたために超有名作品になったようだ。
このアルバムを買った当時は、確かにほとんど1曲目しか聴いていなかった気がする。それがCDになり全曲通して聴いていると、むしろ2曲目以降の方が聴いてて心地よさを覚えるから不思議なものだ。
全体的に「聴きやすいJAZZ」と言えそうだ。

『ART PEPPER MEETS THE RHYTHM SECTION』

2008-05-24 20:57:37 | ジャズ
とにかく「音」がいい!
昨夜の飲み会で交わした久々の音楽オタクトーク。このアルバムの話も出た。音がいいのは前提だが、アナログ派とCD派に分かれたわけだ。僕は昔からアナログ派。だが、そこへ大御所のジャズ喫茶のマスターが現れ、持論を展開された。結論は絶対CDには勝てない、とのこと。アナログがよく聴こえるのは、それと比較するCDシステムがお粗末なだけだと言う。彼はそのために300万円をCDプレーヤーに投入したそうだ。まあ、僕としては数万円のカートリッジで自分の好きな音が得られるアナログに軍配を上げたいのだが・・・。何といっても暖かい音が出るからね。でもそれもCDでも出せるということか。

1曲目の「you'd be so nice to come home to」、何回聴いたことだろうか?
面子は文句なし。あのマイルスのリズム隊だもんね。アート・ペッパーが安心して吹くことができたようで、その結果がこちらも安心して聴けるジャズアルバムに仕上がってるんだろうな。左にペッパーのアルトサックス、右にレッド・ガーランドのピアノ、と音が嫌味なく完璧に左右に分離されている。西海岸風で決して重くない音なのだが、それでもリズムセクションの作り出す音は、心もちマイルスでのそれ以上に厚みを感じさせてくれるね。きっと録音が良いためだろう。

これは間違ってもiPod などの携帯音楽プレイヤーで聴く音楽じゃないね。CDコンポもダメだ。大音響で聴きたいアルバムだよ。カミサンに睨まれるが・・・。

『STARDUST』 John Coltrane

2008-01-12 20:42:54 | ジャズ
表題曲の「スターダスト」、あの『バラード』の各曲に比べると「もっさり」とした印象である。緊張感が無いというか、あまり上手に聴こえない。上手なんだろけど・・・。
1958年の作品だから、コルトレーンがそろそろ油が乗り始めたころだろうか。
ピアノのレッド・ガーランドは正に旬という感じの演奏を聴かせてくれる。フレディー・ハバードはじめ、この頃のコルトレーンの周りはマイルスファミリーに固められているので、ある意味どのアルバムも安心して聴く事が出来る。それは、マイルスの他のアルバムにも当然言えることだが。

「スターダスト」という曲は、僕らの年代はどうしても『シャボン玉ホリデー』のエンディングのイメージを持ってしまう。それでも一たびコルトレーンが演奏すると、それが一気に払拭されてしまうところがさすがである。
何だかんだ言っても決して駄作ではないアルバムだ。
2曲目の「Time after time」が特にいい。




『 A GARLAND OF RED 』

2007-11-06 21:34:08 | ジャズ
レッド・ガーランドのPRESTIGEにおける最初のリーダーアルバム。
とにかく聴きやすい。邪魔にならない。聴き込まなくても自然に流していれば良い。それでいて決してBGMで納まるわけではない。
驚くべきことに、ジャズに関しては騒音にしか感じていない愚妻も、特に文句は言わなかった。会話の邪魔にならなかったし、耳障りでもなかったのだろう。

とにかくそういう類の音だと思う。それでもやはりマイルス御用達の最強のリズムセクション。上等な音楽を聴かせてくれるね。
ガーランドを聴く時には、コーヒーやアルコールは必需だね。何といっても「カクテルピアニスト」だしね。

久~しぶりに聴いたウィントン・ケリー

2007-07-07 22:59:16 | ジャズ
ウィントン・ケリーの『WYNTON KELLY』をほんとに久しぶりに聴いた。昔はよく聴いてたんだ。何といっても聴きやすいアルバムなんだよ。邦題は『枯葉』なんだよね。題名通り、普通の曲を普通にケリーが弾いている。普通に弾いてもケリーはケリー、個性的ですぐにわかるピアノだよね。
万人に受け入れられるアルバムだろうね。

『My Funny Valentine』 Miles Davis

2007-05-20 15:53:01 | ジャズ
静寂の中に響き渡るマイルスのトランペット、ハンコックの残響音を感じるピアノ。ハードバップともフリーともやや異なる、ジャズのもう一つの側面を感じる。
ハービー・ハンコックをはじめ面子が素晴らしい。後の「VSOP」の揃い踏み。
曲目もいい。表題曲はもちろん、「ステラ・バイ・スターライト」もグッド。
ライブだが狭いジャズクラブではなく広めのコンサート会場での収録も、この音にマッチしている。

「マイ・ファニー・バレンタイン」は、やはり歌物において有名だ。ジャズシンガーに限らず、幅広い歌手に歌われている。
私の中での一番は、映画『恋のゆくえ』でのミシェル・ファイファー。映画の最後に流れる雰囲気がたまらない。彼女がこんなに上手にこなせるとは意外だった。意外といえば、リンダ・ロンシュタットが1986年に録音している。そして、何故か淫靡で切ない気分になるのが、これも映画『リプリー』でのマット・デイモン。とても印象深い。

『アランフェス協奏曲』 ジム・ホール

2007-05-11 13:46:03 | ジャズ
僕は昔から暗い性格だが、それをより助長させたのが学生時代の生活かな。
家で一人でレコードを聴くのが大好きで、前回も書いたが、夜は部屋を暗くしてアルコール飲みながら浸っていたからね。そんな生活が主だった。
なんか、自分がその音楽に入り込めるというか、アルコールの影響もあるのだろうけど、感覚的にはヤク(麻薬)をやってる感じ。もちろん、麻薬などやったことあるはず無いのだが、音楽と酒がマッチすると陶酔しちゃうんだよね。酔えば酔うほどね。変かね?あの頃はホントによく飲んだものだ。

自分なりにそんなシチュエイションにマッチした曲を何曲か決めていたが、中でもこの『アランフェス協奏曲』は好きだったね。ジム・ホールはもちろん、チェット・ベイカー、ローランド・ハナ、ロン・カーターなど最高の顔ぶれで選曲も抜群。この頃のCTIレーベルは「ジャズ」とは一味違う感じがして魅力があった。クリード・テーラーだね。
このアルバムは何といっても哀愁を帯びたタイトル曲が売りだよね。雰囲気ばっちりのチェット・ベイカーの後に続くローランド・ハナのピアノもいいねえ。「the answer is yes」という曲もなかなかだよ。ここでもピアノがいいね。

このブログのカテゴリーをジャズにするのに抵抗を感じたほど、聴きやすいジャズと言えるだろうね。

Hampton Hawes 『Spanish steps』

2007-05-05 22:28:08 | ジャズ
夜、一人で酒を飲みながらのジャズは実に心地よい。感性にはまった曲を聴きながらの酒は、また格別である。灯りを落としての雰囲気作りも欠かせない。ハンプトン・ホーズはそんな状況にベストマッチである。
昔から好きなピアニストの一人だった。思い入れがあるアルバムが『spanish steps』。ジャケット写真が私所有のアナログ盤のそれと異なるが、ネットではこのimageしか出てこなかった。こちらが通常なのだろう。
2曲目の『sonora』が何とも哀愁を帯びていていい。いかにも日本人好みの曲である。ジャズ喫茶で初めて聴き、あまりに美しくマイナーな曲調で一気に打ちのめされた。
夜と酒と、Hawes、最高の組み合わせだ。というより暗過ぎか、僕は?
Hawesの代表作『トリオ』など、本来ホーズは明るめだけどね。


New York Jazz Quartet 『 Surge』

2007-04-28 22:03:26 | ジャズ
下北沢に「シェルブール」というジャズ喫茶があった。30年位前の事である。
僕は池袋や新宿、四谷などの有名ジャズ喫茶には行かずに、もっぱら下北界隈で済ませていた。下北にも「マサコ」という比較的有名店はあったが、そこには数回行った程度である。僕にはシェルブールが居心地が良かったのだ。
友人と一緒に訪れた際には「あの雰囲気はジャズ喫茶じゃない」と馬鹿にされていたものだった。確かにタバコの煙の漂う薄暗い中で、厚めのカップでコーヒーをすするように飲む雰囲気でも無く、店の作りが少し綺麗過ぎたのかもしれない。カウンターに座っている限りでは、その後に流行ったいわゆるカフェバー的な感じがしていたものだった。
ここの店主は当時の記憶では白髪交じりのモダンな感じの初老で、基本はクラシックだと良く話していた。オーディオもかなりいいのを入れていたと思う。
店主のその時のお気に入りが集中してかかることが多いのだが、ある時期にはニューヨークジャズカルテットの『surge』というアルバムが良くかかっていた。確かA面3曲目だったと記憶しているが、何故か耳に残るメロディーラインを持った曲があり、私のお気に入りともなった。その頃は、ロン・カーターの『ピッコロ』というアルバムもよくかかっていたね。
フランク・ウェスのフルート、ローランド・ハナのピアノがいい。輸入版を持っているが、結構苦労して探し当てたレコードだったような気がする。

「Blue in green」を聴いて暗くなろう。

2007-03-30 21:35:32 | ジャズ
「Blue in green」、これはマイルス・デイビスとビル・エヴァンスの共作。今ではスタンダードになってるかもね。とにかく、エバンスのアルバム『Portrait in jazz』、マイルスの『Kind of blue』、どちらの演奏も素晴らしい。特に『カインド・オブ・ブルー』はマイルスのリーダーアルバムなのだが、この曲に関してはエバンスが際立つ。そして、例によってコルトレーンのソロも最高!
直訳すると「緑の中の青」となるが、どういう意味なんだろうか?色としては僕の一番好きな色合いのような気がする。この曲のイメージする色ともいえるけど。
この曲は思いっきり落ち込みたいときに聴くのにぴったり。エバンスのソロを聴きこむほど、どんどん落ち込んでいけます。