La Rose Bleue

『ベルばら』でフランス語、ハリポタで英語をお勉強

秋の風は冷たすぎる(もう冬か;;)

2007-11-23 01:37:25 | 比較文学

お久しゅうございます。

あの夏の酷暑は何処へやら…もう、を通り過ぎて一気にに突入しそうですね。

そんな今日この頃、ベルばらKidsぷらざ を覗いてみますと、こんな記事が!!

 

 

 08年1月から始まる「ルーヴル美術館展 フランス宮廷の美」では、同じ時代を背景とする「ベルサイユのばら」とのさまざまなコラボレーションアイテムが登場します。その第1弾が、11月24日から発売される特別観覧券「ベルばら」チケットです。

(ベルばらKidsぷらざhttp://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2007/11/post_be4d.html より転載) 

 

某As○hi 新聞社関係の企画らしいです。展覧会のサイトはこちら。

S・コッポラの映画『マリー・アントワネット』  を髣髴とさせるような、
まっピンクのページでございます。
小さなお子様は、お部屋を明るくして、離れて見てね。(←違います;;)

「ルーブル美術館展 フランス宮廷の美」公式サイト

http://www.asahi.com/louvre08/intro/index.html

こちらで、「ベルばら」とコラボしたチケットが発売されるそうです。

【絵柄は一般、学生、高校生、65歳以上の各券種で異なり、選ぶことはできません。】 (公式サイトより)

…な、何故???

いったいどんなチケットかと申しますと…こんなチケットでございますよ!!

http://www.asahi.com/louvre08/info/ver_ticket.html

…ぬる~く記事を読んでいた筆者、ここで、目が釘付けに!!

何に!? …もちろん!!

チケットに書いてある、「ベルばら」のフランス語の台詞に、でございます!!

 

まず、【学生】用と【高校生】用には、この台詞が。

Moi...épouse du Dauphin de France !

(ムワ… エプーズ  デュ  ドファン  ドゥ   フランス!

「わたしは・・・フランス王太子妃!」(集英社文庫第1巻)

 

おお、これは、『ベルサイユのばら大事典』(集英社)のフレーズでございます!http://www.amazon.co.jp/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%A6%E3%81%AE%E3%81%B0%E3%82%89%E5%A4%A7%E4%BA%8B%E5%85%B8%E2%80%95%E9%80%A3%E8%BC%89%E9%96%8B%E5%A7%8B30%E5%91%A8%E5%B9%B4%E8%A8%98%E5%BF%B5-%E6%B1%A0%E7%94%B0-%E7%90%86%E4%BB%A3%E5%AD%90/dp/4087820521/ref=pd_bbs_sr_1?ie=UTF8&s=books&qid=1195749950&sr=8-1

 

やはり、アントワネットさまにはこの台詞を言っていただかなくてはね。

アントワネットがフランスにお嫁入りしてきた時のお言葉でございます。

ただし、フランス王太子の実物にお会いする前でございました。

 

次に、【65歳以上】の皆さま用。 

Toutes les choses me mènent à vous...

 (トゥート  レ   ショーズ  ム  メーヌ   ア  ヴー)

「いっさいがわたしを 御身(おんみ)がもとへみちびく」(集英社文庫第5巻)

 

こ、これは!!

フェルゼン伯爵が命を賭けてテュイルリー宮のマリー・アントワネットのもとに忍んできた折、携えていらっしゃったフェルゼン家の紋章の入った指輪に刻まれた言葉でございますよ!

『大事典』にはこの台詞の記載はございませんでした。

『「ベルサイユのばら」で学ぶフランス語』
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4789729141/ref=sr_11_1/250-8339245-7085039?ie=UTF8

の中にも、見つかりませんでした。よく読みこめば、もしかしたらあるのかもしれませんが…

 

…この台詞が、何故【65歳以上】用に、…? というのはやや謎でございます;;

筆者、子どもの頃はフェルゼン伯が大嫌いでしたが、最近フェルゼン伯ジェローデル伯爵の次に素敵な殿方だと思うようになりました。大人でこそ分かる、真実の愛…ということなのかもしれません。

 

さて、残る【一般】用に書かれているのは?

Voudriez-vous bien me donner

(ヴードリエ  ヴー   ビヤン  ム  ドネ 

un peu du miel de la Déesse des Fleurs ? 

アン プー デュ ミエル ドゥ ラ   デエス  デ  フルール?)

「花の女神の蜜をすこしくださいますか?」(集英社文庫第3巻)

 

ええっっ

こ、これは、ジャルジェ家の【婿取り舞踏会】の時のオスカル・フランソワのお言葉ではありませんか!!

オスカル・フランソワが、フローラ嬢Mademoiselle Flora にキス してしまわれたときの一言でございます。

 

こちらも、【大事典版】でございます。

なお、『大事典』には、こちらも記載されております。

 

Mais vous tremblez...

 (メ    ヴー   トランブレ…)

Ce vent d'automne est bien trop froid pour vos épaules. 

 (ス  ヴァン   ドトンヌ   エ  ビヤン  トロ  フロワ  プール  ヴォ  ゼポール)

「ふるえていますね。その肩には秋の風はつめたすぎる」(集英社文庫第3巻)

 

こちらは、別のご令嬢へのお言葉。

 

何故「ルーブル美術館 フランス宮廷の美」のチケットにご令嬢への誘惑の台詞なのか!? 【一般】の方々をオスカル・フランソワの魅力でメロメロにして展覧会にいざなおうという深慮遠謀なのか!?

謎は深まりますが、去り行く秋を惜しんで、久々にこのあたりの比較文学を試みたいと存じます。

 

…え? いつ…?

こ、今年中には、UPしたいと思っております 


Comments (7)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ル・ルーとばら | TOP | DELF B2 2007年秋季試... »
最新の画像もっと見る

7 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2007-12-01 18:24:50
club_3様、
一週間も前に、こんなに楽しい記事を書いていただいていたのに、この頃ゴタゴタしていて、立ち寄れませんでした。
ベルばら観賞チケットですか。ベルばらkidsのサイトで以前読んだけれど、そんなにいろいろ種類があったなんて、記憶していませんでした。

ええ?オスカル・フランソワさまの舞踏会でのあの台詞?!
おっしゃる通り、「一般」の人を「メロメロ」にしようという魂胆でありましょうな・・。

のみならず、「65歳以上」の方には、フェルゼン伯のあの台詞とは!(どうしてなのだ??)

「最近フェルゼン伯はジェローデル伯爵の次に素敵な殿方だと思うようになりました。大人でこそ分かる、真実の愛…ということなのかもしれません。」


 全く同じ思いです。フェルゼン伯爵、すばらしいですね。多くのベル・ファンは、アンドレ礼賛ばかり繰り広げているようですが、それぞれの愛する女性に対して、どちらの愛が、より見返りを求めない愛であったのか、ある程度人生経験を経た人間なら、判断できるのではないでしょうか。

わたしが、ジェロさまを愛するのは、やはりジェロさまにも、同様の真実の愛の強さを感じるからだと思います。まして、ジェロさまは、フェルゼン伯のように相手の女性からは、愛されていないというのに!!(オスカルさま~、
少しはお情けをかけてくださいよー。)

今後「比較文学」、また論じられるとか。期待しています。加えて、少しでも、ジェロさまについてもコメントしていただければ・・うれしいです
返信する
ごめんなさい! (midori)
2007-12-01 18:36:24
club_3様、
すみません「midori」です。名前もタイトルも、書き忘れておりました

失礼しました~~。
返信する
こちらこそ、ごめんなさい!!;;; (club_3)
2007-12-09 23:14:11
midoriさま、こんにちは!

とんでもない遅レスになってしまい、申し訳ございません


自分のブログなのに、日々の忙しさに追われて、来ておりませんでした

気が付けば、Oさまのお誕生日も近づいて来ている今日この頃…年内更新がちょっと危なくなっております。

そういえば、去年の今頃は、Oさまとジェロさまの関係は何とかならないものだろうかと夢想しつつ、こんな記事を書いたりしていました。

http://blog.goo.ne.jp/club_3/e/aca5e6abc6eb666e5c09f734bb570402

アランは『エロイカ』で後日談があるようですが、ジェロさまがその後どのような運命を辿られたのかは謎ですね。そこに妄想の入る余地もあるような。

誠実なジェロさま、フェル伯やジャルジェ将軍とともに、王家のためにお力を尽くされたのではないかと思います。

世の皆さまが【単なるナルシスト】扱いなさることには、納得がいきませんよね。


フランス語版では、ジェロさまとアンドレの関係に原作に勝るとも劣らない緊迫感があるような気がします。そちらについても、いつか書きたいなと思っております。

遅筆の上に超がつく遅レスのこんな私ですが、懲りずにご感想やmidoriさまのお考えをお知らせくださると嬉しいです…
返信する
「何とかならないものだろうか」と思う日々。 (midori)
2007-12-12 23:59:34
club_3様

昨年の記事、以前読ませていただきましたが、興味深く再読しました。
club_3様、文章だけでなく、絵もお上手なんですね。(それに、音楽の素養もある方とのこと。うらやましいです。)

女性としてお育ちになったOさま。美しい義姉ですか。憧れるなという方が無理というものです。この設定では、ジェロさま、またもや「片思い」ですが、こんなお話も読んでみたい気がしますね。

ああ、しかし、しかし・・であります。
やはり何と言ってもわたくしは、原作どおり男として育てられたOさまとジェロさまを、恋人同士にはできないものか、と頭を悩ましております。なんとかどうにかならないものか

以前拝読したclub_3様のご意見、Oさまを「ふつうの女」にしてしまったのは、ほかならぬアンドレでは
ないかというご指摘には、説得力がありました。

ジェロさまとの関係だったらそうはならない、とわたくしは考えています。求婚に際して、ジェロさまはOさまの身を案じて「平凡な」女性としてのしあわせについて語りましたが、あれほどの鋭い洞察力を持つ方が、並一通りでない優れたOさまの資質をつぶすようなことはなさらないはずだと思うのです。また、アンドレの場合とは違う二人の距離感が、そうさせることを防ぐだろうとも思います。

最終的に果敢にバスティーユを落としたオスカル・フランソワを、「ふつうの女」になってしまったとは、どうしても言いたくない。

「ふつうの女」になったオスカル・フランソワなど、オスカル・フランソワではない。

オスカル・フランソワは、常に、社会的、主体的に生きていく人でなければならない。

・・・・という思いが、どうしてもわたしの中にあります。ほとんど全盲になった一人の男の容態ばかりを気にする彼女など、我々は見たいでしょうか!ノン!

では、「王家のために」力を尽くしていくことが予感されるジェロさま(つまり、基本的に王党派である彼)と、革命に身を投じるOさまとの間の思想的な距離をどうとらえるのか、という問題が出てくるでしょう・・・。

難しい問題ですが、己の好みにばく進したいわたくしとしましては、これも何とかクリアしたい、と妄想しております・・。

そのあたり、賢明なclub_様はどうお考えですか。

ご多忙なお仕事、「女子大生」の義務である勉学、加えてフランス語のお勉強・・・と、お忙しい日常と拝察します。ブログの更新など、どうぞマイペースでなさってください。

仏語のブログなのに、ベルねたで長くなり、失礼いたしましたーー。
返信する
考え出すと止まりませんね;; (club_3)
2007-12-17 21:02:31
midoriさま、こんにちは~

相変わらずの遅レス申し訳ございません

バックナンバー読んでくださってありがとうございました。
自分の書いた記事をご紹介するのはどんなものかと後から反省しました
でも、拙い絵や文章を温かく捉えてくださって嬉しいです。

Oさまジェロさまを恋人同士に…まさに、悲願でございます

1970年代に描かれた原作では、婿取り舞踏会の時の庭園でジェロさまの言葉にクラッとなさったOさまの「ジェローデル…」のシーンの次は0コンマ数秒のキスですが、2007年の今だったら、次のシーンはOさまのお部屋で…(きゃー)となっても不思議ではないような…
でも、信条の違いで、いずれは悲恋に終わりそうですね。

ジェロさまファンの方の2次創作で、Oさまは実は一命を取りとめられ、ジェロさまに助けられて外国に亡命し、ご療養の後にご結婚…というのがありました。
お二人でヨーロッパの他国でもアメリカでもよいから、再スタートをされてほしいですね。

しかし、革命の進行により悲惨な状況になっていくフランス、とりわけ王家の方々を見捨てておかれるOさまジェロさまではないでしょう…

この激動の時代、静かな幸福って難しそうですね

Oさまもジェロさまも、祖国のため人のためにノブレス・オブリージュ(noblesse oblige 聖なる義務)を果たすことを自らに課している、真の意味での貴族だと思います。
その点では二人の思想は同じだと思います。
しかし、思想が同じだからといって必ずしもその表現が同じとは限らないのが世の定めという気がします。

アンドレはOさまと共に革命に参加をしていても、実は考えているところはOさまとは異なっているのでは、とわたくしは思っております。

ベルばらの奥行きって、本当に深いものがありますよね。
これからもベルねたを展開できるよう精進して(?やや意味不明)まいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします~
返信する
ベルねたばかりで・・・。 (midori)
2007-12-21 00:09:48
club_3様、
いつもご丁寧な返信ありがとうございます。
あこがれのclub_3さまと、こんなにお話できているなんて、光栄なことだと思っていますー。

ノブレス・オブリージュ(noblesse oblige 聖なる義務)―ああ、すばらしい言葉。以前よりあこがれていた言葉。
本当にOさまジェロさまにふさわしいですわ。

「2007年の今だったら、次のシーンはOさまのお部屋で…(きゃー)となっても不思議ではないような…」

おお、そのとおりです! はしたなくっても、考えるだけで、目がハートですわ。

「0コンマ数秒のキス」―ええい、悔しい!いと口惜しや!・・・と言いたい場面なのです。

仏語の解説の邪魔ばかりしてしまって、すみません。

O様のお誕生日も近いですね。
今後の記事も、ご無理のいかないペースで進めてくださいませ。
返信する
Oさまのお誕生日☆ (club_3)
2007-12-22 21:05:32
midoriさま、こんにちは

「光栄」なんて言っていただいて、恐縮しております…
わたくしの方こそ、midoriさまと楽しくお話させていただいて本当に嬉しいです。

わたくしのベル妄想モードも全開でございますよ。

Oさまのお誕生日もいよいよ来週ですね…

この時期になると、Oさまのご一家はどのようにノエル&Oさまのお誕生日を過ごされたのだろうか…と妄想してしまいます。

現在のようなイルミネーションは無いでしょうが、冬の澄んだ空気の中、ろうそくの光や暖炉の火明かりが厳かな中にも温かい雰囲気をかもし出し、そこで和やかな一日をお過ごしになられていたのではないかと…

しかし、近衛隊ご勤務時は、Oさまは王妃さまのご警護でノエル&お誕生日もお仕事をされておられたかも!?などとも思ってみたり。

ジェロさまとご一緒に「働くノエル」を過ごされたこともあったかも…

それにつけても、昨年初めて見たアニメ版でのジェロさまの描かれ方には…でございました。

来年は公開されるのかな(?)の東映さんの新しいアニメ版で、ジェロさまの描かれ方が気になる今日この頃でございます。

ベルばらKidsや入浴剤の動きを見ると、ジェロさまに対する世の認識は悪くないように思いますので、ジェロさまの名誉が保たれますように…と祈っております。

今年のノエル&Oさまお誕生日の一番の願いはそれでございますね~


 ↑
 この日に対する認識が間違っていないか?自分
 七夕ではこざいませんね失礼!
返信する

post a comment

Recent Entries | 比較文学