La Rose Bleue

『ベルばら』でフランス語、ハリポタで英語をお勉強

入院してました;;;

2010-12-30 10:07:31 | その他

いつも唐突な筆者ですが、入院しておりました;;

命に関わるような病気ではないのですが、人生初入院、おまけに手術でございますよ;;

 

ドクターに手術宣告されたのは4月だったのですが、人生何かとタイミングが悪い筆者、切った後に「お薬だけでOKな治療法が始まりました☆」となるのが怖く(←ポイントは、病気よりそこですか?)、延ばし延ばしに・・・もっとも、まとまった休みをとるのも無理だったわけですけれど。

少し前までは「とても珍しい病気」と言われていたらしいのですが、最近は発見率がかなり高くなってきていて、実際数年後にはありふれた病気と言われ、切らなくてもよい方法が普及するような気もするのですが;;

 

手術を決めた理由の一つは、これからの仕事のプランとともに、まだまだ数少ないらしい専門医のドクターがいらっしゃるのが筆者の職場から【最も近い病院】であったこと。

この病院、ずっと満床状態で、入院はなかなか出来ないと言われています。ドクターが4月の診断時、カレンダーを示されていきなり「手術はいつにしますか?」とおっしゃられるので苦し紛れに「とりあえず、12月の中旬頃ということで。」とお願いしておきました。11月にプチ決心はしたのですが内心、「でも、ベッドが空いていないと言われたらまたにしよう!」と思って連絡したところ「その時期がよいと言っておられましたね。ご希望通りで。」と、あっさり決まってしまったのでした;;

 

12月始めに術前検査があり、その時初めて「全身麻酔」と聞いて青ざめた筆者;;

今でこそテレビはほとんど見ませんが、以前はテレビがBGM状態フル稼働だった筆者、数あるドラマの中で忘れられない一つに、『麻酔』という高橋恵子さんが出演されていた作品がございます。

高橋恵子さん演ずるお母さんが、ちょっとした手術を受けることになり全身麻酔を行ったところ、術後も覚醒せずに植物状態になってしまう・・・という怖いドラマだったのでございます。

その時に、「人生、出来る限り(←意味不明)全身麻酔は避けよう。」と思ったのでした ;;
(ドラマの主題はそこじゃありません

 

入院・療養と仕事をしばらく休むためには、筆者がいない間の仕事の段取りをしておかねばなりませぬ。そこで、11月いっぱいは12月の分まで仕事をし、かつ休んでいる間、他の皆さまにお願いする仕事の仕込みまでを必死に行った筆者;;

そんなわけで、入院する時は無理が応えてかなり体調不良だったのでございました;;

手術後のことも不安で不安でたまりません。検査結果では『手術適応』で他の方法は無し、なのですが本人の主観的には全く全然これっぱっちも具合の悪いところが無かった筆者。むしろ、手術後に起こる合併症の方がよほど心配だったのでございます。

 

おまけに、「これはフラグか!?」と思うような出来事が続くのでございます。

まず、11月に入ったとたん、全身の筋肉が痛くなったかと思うと風邪症状に突入。以来、風邪症状がおさまった後も熱が下がらず、ずっと37℃近辺をさまようことに。加えて片方の肩胛骨付近、続いて首筋が痛くなり、暖めても冷やしてもダメ、整骨院に行ってもマッサージに行っても改善いたしません。

そして、入院前日、突然携帯の液晶画面の保護フィルムがはらりと落ちたりして・・・購入以来、一度もそんなことがなかったのに!!

 

入院予定の病院で、筆者は幼少の頃、麦粒腫(多分)の切除か何かの治療を受けました。その時、ドクターが、「切った部分のまつ毛は、そのうち生えてきますよ。」とおっしゃったそうなのですが、あれから○○年たった今でも生えてきていません。。。

そんなこともあって不安は募る一方でございました;;

 

入院した日は、麻酔医の先生と面接があるということで、延々外来の待合いでお見えになるのをお待ちしておりました。かな~り時間が経った頃、とても神経質そうな細身の医療スタッフらしき女性の方が、疲れ果ててげっそりした表情で「相談室」に入室されました。心の中で、「あの方が麻酔医の先生だったら、ちょっと嫌だな・・・(まだ午前中なのに、ご本人が倒れそうなくらい消耗しておられたのですよ;;)」と思った筆者。

しかし、直後に看護師さんに呼ばれた筆者・・・案の定、先の女性が筆者を担当してくださる麻酔医さんでした;;

お話ししてみると、筆者の話をよく聞いて、丁寧にお話ししてくださるとても誠実な方だったのですが、相当お疲れの様子は、大変気になってしまったのでございます;;

 

手術当日。実は、この日は奇しくも筆者の家族が重大な仕事に向かう日でして、朝、顔を出してくれたのですが、筆者、自分のことよりもむしろ家族のことが心配で心配でたまりませんでした;;

 

背中と首の痛みは治まらず、カラダを切る前から起きあがるのがやっとという始末。加えて微熱も下がらないのですが、手術は決行。

 

病室で『術衣』に着替え、『手術用のストッキング』を履き、自分の足で歩いて、看護師さん、付き添いの家族とともに『手術患者様優先エレベーター』にて、手術室のあるフロアへ。

『手術室』のドアの前で家族と別れ、中に入って、履いてきたのとは別のスリッパに履き替えます。 

 

中は、まるで工場のようでございました。当たり前なのかもしれませんが、手術室がずらりと並んでいるのでございます;;

看護師さんに付いて廊下を歩いていくと、『第○○手術室』と書いてある数字がだんだん奥に行くに従って、小さくなって参ります。

数字では何かと縁起をかついでしまう筆者、ココロの中で「手術室が、9とか4だったら嫌だなあ・・・」と思っていたところ・・・

「こちらです。」と看護師さんが立ち止まったのは、『第4手術室』でございました;;この瞬間、素で逃げ出したくなった筆者!!

 

ドアの向こうには、ただっ広い空間に手術台。執刀医の先生はまだいらっしゃらなくて麻酔医の先生と、女性の看護師さん、そして男性の看護師さん(?)らしき方のお3人。

筆者が手術室の番号にパニックしているとはご存知ないお3方、「あ~どうしよう、嫌です~、帰りたい~」などどアホなことを言いまくる筆者をなだめて下さり、「いいよ。しゃべっていた方が落ち着くからね。」と優しいお声がけ。

 

滅多に血管が出てこない筆者の左手に器用に点滴針を刺して下さり、「まず、麻酔のお薬の前に、○○のお薬が入りますよ~」

「気持ちを落ち着けるお薬」と言われたような言われなかったような、この時筆者の心中では、いろんなことがぐるぐる回っておりました;;

 

 

 

・・・と、次に気付いた時には、どうやらもう病室。麻酔に入る時には数を数えるのかな?と思っておりましたが、そんな記憶すらないうちに、全ては終了していたようでございます;;

筆者が心配していた家族を始め、親族がニコニコ笑いながら筆者の方を見つめておりました。

 

・・・しばらくして、執刀医のドクターがこれまたニコニコしながら、「痛いかな?傷も小さくて済んだからね。傷は、出来るだけ細かく縫っておいたから。出血量も少なかったから、管も入れなかったよ。」
(血液や体液を排出するドレーンをしばらく装着する予定でした;;)

 

・・・おかげさまで、全身麻酔は無事終了、手術も執刀医の先生の腕の良さで、予定より時間も短く、無事終了したのでした。心配だった合併症も、ございませんでした。

但し、麻酔から覚めた後、身体を動かせないので切ったところより腰が痛くて、次の日まで延々苦しんだのですけれど;;

 

入院中、驚いたのはドクターや病棟の看護師さんたちの献身的で誠実なお仕事ぶり。

執刀医のドクターは外来から手術、その他病院内外で諸々いろいろなお仕事を抱えて超多忙でいらっしゃるのですが、入院中土日も含めて毎日様子を見に来てくださったのには驚きました。毎日定時の回診は当番のドクターが来て下さるし、術後特に問題がなかった筆者はそれで充分だと思うのですが、朝イチとか夜とか、お時間が空いたらしい時に、わざわざ来て下さるのでございます。

斜に構えた視点から見ますと、筆者を見に来たのではなくて、ご自分のお仕事の経過を確認に来られた仕事師、という見方も出来ますが、それはそれですごいことだと思います。

 

そして、看護師さん方ですよ。予後がいいと言っても術後数日は呆然としていた筆者、ひたすら惰眠をむさぼっておりましたが、だんだん意識がはっきりしてくると、昼も夜もせっせと立ち働く看護師さんのお仕事ぶりには感動を覚えました。

 

筆者が入院していたのは外科病棟で、他の患者さんにお聞きしますと、緊急の方を除くと手術が決まってからベッドが空くのを少なくとも数週間待って入院だそうです。そこで、手術後問題がないと抜糸が済めば早々に退院。同室の患者さんにも、「○○さん、明日、抜糸が済んだら退院してもらいたいんだけど。」「え~~~っっっ!?明日!!??」という方々がおいでになられました。

筆者も、予定より早く「○○日に抜糸で、次の日退院ね。」「えええ~~~っ!?抜糸早すぎないですか!?退院の日に抜糸じゃダメですか!?」「う~ん、抜糸して、様子見て次の日退院の方がいいな。」というわけで、当初の予定より数日早く追い出され退院させていただいたのでした。

 

 

現在は自宅療養中でございます。

 

 

最も痛い場所が

【手術直後】身動きが出来ず痛かった腰 → 気管支挿管による喉の痛み → 多分切除した部分の周囲の痛み → 切開した皮膚の傷の痛み → 術後は感じなかった、手術前に痛かった背中と首筋の痛み【現在】

と、だんだん移り変わっているので、快方に向かっているのだと思います;;

 

先日、入院費用をお支払いに行きまして、入院・手術に関わる検査&薬品等々のA4紙2ページびっしりの明細をいただいて、びっくりいたしました。

おかげ様ですこぶる順調にいった(→ドクター判断;;筆者的にははまだまだ痛いし不自由です;;)手術でさえ、これほどたくさんの薬品、機材、技術等々が必要なのですね;;

 

 

退院後、ふと興味を覚えて漫画『獣医ドリトル』、次に『医龍』という作品を読んでみました。

『医龍』の主人公さんは、おそらく【国境なき医師団】をモデルにしたNGOで働いていらっしゃったのですね。

 

実は筆者、昔 mixi で 【国境なき医師団】 のコミュニティを自分で立ち上げようかと真剣に悩んだことがございました;;

医療とは無縁ですし、かといって非医療分野に志願する力量もない筆者、募金するくらいしかお役に立てないのですけれど、【国境なき医師団】には何かの形で少しでも協力したいと思っていたのです。

 

勝手にコミュニティを立ち上げてよいのか?立ち上げたとしても筆者に運営できるのか??【国境なき医師団】の日本事務局に問い合わせてみようか???と数ヶ月悩みました。・・・その後、心ある方がコミュを立ち上げて下さったので、筆者はメンバーとして参加させていただいたのでした。

 

物資も設備も十分にない、刻々と変化する過酷な状況下で、知恵と機転と気力体力を尽くして活躍されておられる【国境なき医師団】の皆さまには、本当に頭が下がります。

『医龍』では、その活動の片鱗を感じさせていただくことが出来ました。

 

しかし、一見恵まれている日本だって、いつ何時どうなるか・・・という漠然とした不安を、筆者は感じてしまったりしております。

4月に幾つかの検査を受けることになった時、「○○という検査は、日本に検査薬が無いので取り寄せるんだけど、飛行機が飛ばなかったら検査できないかもしれない。」と言われました。そうです、4月、アイスランドの噴火でヨーロッパで飛行機が運航できなくなったことがございました。ちょうど、あの時だったのですよ。

治療薬ではなく検査薬ですので、「普通に日本に置いておけないようなアブナイ薬を使った検査なんて、できればやめてもらいたい;;」と筆者はその時思ったのですが。

 

でも、当たり前に検査をして、当たり前に診断が下って、当たり前に治療をして・・・って、実は【当たり前】のことではないのではないか・・・と感じました。

 

数年待っていれば、切らなくて済む治療が普及するかもしれません。ですが、その時、すぐに行ける範囲に治療して下さるドクターがいらっしゃるか、筆者の家族や仕事の状況はどうか・・・そして・・・杞憂かもしれませんが、「明日は今日の続き」という【当たり前】のことがふと不安になることもある今日この頃だったりいたします。それが今回手術を受ける決意をした背景にあったりしたのでございました。

 

傷が治るまでには遙かな時間が必要ですし、これから合併症が出ないとも限りません。来月から仕事にスムーズに復帰できるのか、これからのQOL :Quality of Life クオリティ・オブ・ライフがどうなるのか・・・悩みの種は尽きないのでございますけれど;;

おっと、ここは折角ですから、おフランス語で Qualité de vie カリテ・ドゥ・ヴィ

略語は Qv なのですね。

 

一つ利口になったところで、とりあえず失礼いたします。

よいお年を!


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5 Comments

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お大事に (何屋)
2011-01-03 22:58:03
あけましておめでとうございます。

お久しぶりです。
ちっともフランス語が上達していない(笑)何屋です。

手術・入院されていたとは、びっくりです。
無事に生還(?)できて良かったです。
正月は、ゆっくり療養できたでしょうか。
お大事になさって下さいね。

今年もよろしくお願いします。
ありがとうございます;; (club_3)
2011-01-05 22:51:24
何屋さま、あけましておめでとうございます。

ご心配いただいて、ありがとうございます。
自分でもびっくりするような経験でした。
ありきたりですが、健康ってありがたい・・・と、しみじみ感じました。

入院前は、退院して自宅療養に入ったら温泉にでも行こうかな~♪と思っていましたが、トンでもございませんでした;;


フランス語はおろかブログも超放置状態のこんな私ですが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
大変でしたね (miauleuse)
2011-01-07 20:36:22
club_3さま。こんばんは。
今年もぼちぼちよろしくお願いいたします。

大変な思いをされていたのですね。
軽妙に書かれていますけど、精神的にも肉体的にもお辛かったでしょう。
はやく普段の生活に戻れますように。
お仕事には復帰されたのでしょうか?まだですか?
普通であることって、ありがたいことですよね。
【普通】に感謝 (club_3)
2011-01-08 22:03:15
miauleuseさま こんばんは。
おくればせながら、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

ご心配いただいて、ありがとうございます。
半年以上悩んで手術に踏み切ったのですが・・・正直、本当によかったのか否かはわかりません;;他の選択があったのでは?と思ってしまったり・・・往生際が悪いです;;

でも、いろいろ不安だったことは杞憂に終わり、おかげさまで無事退院できたことはとても嬉しいです。
今年の仕事始めより、職場にも復帰いたしました。
【普通】の生活にはまだまだ程遠いですが、仕事をはじめ、日常を少しずつ取り戻せていることに感謝したいとしみじみ思います。
だいぶ遅ればせながら (Carlos)
2011-08-25 17:43:11
半年以上経過しておりますが、退院おめでとうございます、入院、手術とは、全く知りませんでした、その後いかがでしょうか?
サバ、マダム?

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