エジプト 4400年前の墓発見!地下の隠し部屋も「手付かずの状態」
エジプトの首都カイロ近郊の古代都市サッカラで、約4400年前の高位の神官の家族が眠る墓が見つかった。同国考古省は「古代エジプト第5王朝のネフェリルカラー王に仕えたワフティーという神官のもので、ほとんど手付かずの状態だ」と発表した。
サッカラは古代エジプトの首都メンフィスの巨大墓地(ネクロポリス)として知られ、ジュセル王のピラミッドなど多数の王が存在する遺跡群で、今年11月には100体近くのネコや、コブラやワニなど動物たちのミイラが見つかっている。
母や妻の名前を刻んだヒエログリフも…
付近で発掘調査を続けていたエジプト考古省は今月14日、「ワフティー(Wahtye)」という名を持つ王家に近い高位の神官の墓を発見した。墓は2層構造になっていて、上層階にはワフティーとその妻子ら24体の立像が壁のくぼみに収められていて、その下の階からは31の像が見つかっている。
いずれの像も人間や古代の神々の姿を模していて、等身大のものもあれば、高さ1メートル未満のものもあり、色鮮やかな装飾が残っていて非常に保存状態がいい。
また、地下には「シャフト」と呼ばれる5つの隠し部屋も見つかっており、そのひとつは「ワフティー」本人のミイラが納められた石棺や副葬品がある可能性が高く、現在も慎重に発掘が進められている。
墓の内部の壁面には、ワフティーの母親で豊穣の神の名前を意味する「メリット・ミーン(Merit Meen)」や、妻の「ニン・ウィニット・プター(Nin Winit Ptah)」の名前を刻んだヒエログリフも見つかっているという。