しーさるの鉄日記

JRグループ他ダイヤ改正(岩手編)


JRグループの3月16日ダイヤ改正、岩手県内の改正概要は以下の通り。

●釜石線快速『はまゆり2号』の時刻を50分前後繰上げ、松倉に停車させることで通学客の利便性を図る。

●山田線快速『リアス』を区界駅通過とする。

●盛岡発9時台の花輪線下り列車を盛岡~鹿角花輪間で区間廃止した上で設定時間を44分繰上げる。大館発17時31分の盛岡行についても、鹿角花輪~盛岡間で区間廃止とする。それに伴い、データイムを中心に列車の設定時刻を見直す。

●花輪線ダイヤの見直しに伴い、盛岡発9時31分の好摩行、盛岡着18時26分のいわて沼宮内始発を設定する。

●盛岡着7時45分の金田一温泉発列車を17分繰上げ、7時28分着に変更、7時37着の花輪線列車の混雑緩和を図るとともに、盛岡発7時36分のはやぶさ・こまち6号に接続させる。


●JR山田線の釜石~宮古間を三陸鉄道に移管の上、リアス線として24日から営業運転を開始する。(23日は臨時2往復のみ)

●釜石~宮古間で11往復運転する他、岩手船越発宮古行も運転する。11往復のうち5往復は盛まで直通、4往復は久慈まで直通、さらにそのうち上り3本と下り2本は盛から久慈まで直通する列車とする。

●宮古から久慈間で1往復増発する。(宮古発502、久慈発2031)また、宮古発21時24分の岩泉小本行、岩泉小本発22時10分の宮古行を新設する。(土休日運休)

●盛から釜石間でも1往復増発する。

釜石線では、『はまゆり』を釜石発8時30分から7時43分に繰り上げ、宮古発6時11分と盛発6時42分のリアス線から接続させる。現行ダイヤだと、道の駅やまだ発6時53分のバスに乗っても接続が悪く釜石で50分も待たされる。また、新花巻での新幹線接続も『やまびこ』への19分接続から、『はやぶさ』への8分接続に、東京着は13時24分だったのが11時56分となり、釜石から東京までの所要時間は4時間54分から4時間13分と41分も短縮される。釜石以上に、鉄路が戻ってくる大槌・山田からの利便性が良くなるだろう。陸中山田の場合、現行だと5時18分の宮古経由106急行を使うと盛岡乗換で東京まで5時間46分かかるが、6時51分のリアス線を使うと東京まで5時間05分となる。また、料金も安くなる。快速の松倉停車は釜石高校への通学需要に応えたもの、松倉着は7時53分と現行の7時05分よりだいぶ利用しやすくなる。同時間帯には県交通のバスもあるけど、バスより鉄道の方が多くの通学客を輸送できるからな。病院の需要も見込めそうだけど、松倉駅から20分も歩くから、微妙なところだ。

区界駅は、午前中の快速1往復の停車を取り止め、朝上り1本と夜2往復停車するだけに。駅降り的には夜2往復ある上に、106急行が使えるから、日豊本線の宗太郎越えよりはマシだけど。駅近くには道の駅があるし。快速の区界通過はCTC化による無人駅化の兼ね合いだと思ったのだけど、区界通過列車自体は30年前からあるからな。

花輪線は盛岡口を大幅に見直し、8往復あった盛岡~荒屋新町間は7往復に減らされる。具体的に見ると、盛岡発9時35分は時刻を40分繰上げ、盛岡~鹿角花輪間部分廃止、鹿角花輪発13時59分は30分繰下げ、盛岡発12時39分に延長変更、盛岡発13時48分は約70分繰下げ、盛岡発16時06分は20分近く繰下げ、盛岡~鹿角花輪間部分廃止となっている。上りについては、大館発9時20分は鹿角花輪以南部分廃止、11時52分は1時間半も繰り上げた上で盛岡行に延長変更、17時35分発は鹿角花輪以南部分廃止となった。

盛岡発9時35分の区間廃止により、盛岡発は6時55分から12時39分までの6時間近いブランク、首都圏どころが仙台からの始発列車も午後になるという五能線並みの状況になった。五能線と違って、バスが並走しているから、平舘までは県北バス、安代→荒屋新町から先は1時間毎に走る高速バス『みちのく号』でフォローできるのだけど、バスや高速が並走しているから危機的状況とも考えられるのだな。106急行と並走する山田線のように。鹿角花輪以南では盛岡着9時40分から4時間近く列車が走らないから、その間に除雪とか線路保守とかやりそうだな。
また、大館発17時31分の盛岡行きが鹿角花輪行きになることで、仙台、首都圏への最終列車も1時間以上繰り上がる。つまり、午前中に繰り下げとなるから、花輪線沿線での滞在時間は4時間削減となる。まぁ、首都圏から花輪線沿線の需要というのはかなり少ないわけだが。

花輪線が減便のフォローをすることになったIGRいわて銀河線、18時台の盛岡着は37分の花輪線から26分に繰り上がったので、40分の『やまびこ』東京行や35分の『こまち』秋田行に新たに接続することになった。
盛岡着7時45分のIGRは7時28分に繰上げ、7時06分から37分までのラッシュピーク時のブランクは解消される。渋民以南5駅の定期客は増加傾向で、盛岡の隣駅青山に至っては10年前に比べ、定期客は2.5倍以上、定期外客でも1.5倍だからな。花輪線からの直通列車でも大半は渋民以南からの利用者が占めているのだろう。さらに盛岡始発の『はやぶさ6号』に接続、金田一温泉~御堂間で始発列車に乗った場合の東京着が現行の10時32分から9時47分と45分も繰り上がる。

山田線は8年ごしの全線復旧、でもJR東日本としてでなく三陸鉄道として、JRグループ改正の一週間後に新しい一歩を踏むことになる。新しい三陸鉄道は盛~久慈間163キロ、青い森鉄道の122キロを上回り、国内最長の第三セクターとなった。

復旧区間の宮古発の始発は5時02分、震災前より30分繰り上がっているが、釜石着は8分しか差がない。岩手船越で12分も停車しているからだ。一方、釜石発宮古行の始発は20分繰上り、さらに岩手船越発5時54分の列車も設定された。震災前の始発から106急行に乗り継ぐと盛岡に着くのは10時10分だが、新設の岩手船越発列車からだと9時20分に盛岡に着くことができる。

旧北リアス線区間は、八戸線接続の兼ね合いだろうか、増発分以外は現行ダイヤと大差がないのだけど、旧南リアス線区間は午前中を中心に大きく変わった。特に朝の釜石発盛行は現行ダイヤだと6時52分から9時17分まで開いているのが、1時間毎になる。ただし、11時33分発からは14時15分発まで今以上に開く。

盛~久慈間の直通列車の所要時間は、震災前は3時間50分ほどだったが、復旧後は4時間半ほどかかることになった。復旧前の下り列車所要時間を区間別に見ると、南リアス線48分、山田線84分、北リアス線88分となっているが、復旧後は、南リアス線は52分、旧山田線は86分と大差はないが、北リアス線は100分以上もかかっている。また、宮古での停車時間も16分、25分と長く確保されている。
でも、後々観光列車として走らせるとすれば、時間のかかることはむしろいいことだ。4時間半もかかる列車を走らすのは、他の3セクにはできない芸当だからな。盛発8時05分の久慈行をブランチの食べれる列車、久慈発16時06分の盛行を夕食の食べれる列車にするかもしれない。

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