アジア映画巡礼

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ドキュメンタリー映画『To Singapore, with Love 星国恋(シンガポールへ、愛をこめて)』上映のお知らせ

2017-12-27 | 東南アジア映画

シンガポール映画の研究者で、「シンガポールの光と影」の著者盛田茂さんからのお知らせが届きました。シンガポールのドキュメンタリー作家タン・ピンピン(陳彬彬)監督の作品『To Singapore, with Love(シンガポールへ、愛をこめて)』の上映が年明けに行われるので、それを知らせて下さったのです。本作はシンガポールでは上映禁止になっている作品だとかで、盛田さんがタン・ピンピン監督と会って日本での上映許可をもらい、自費で日本語字幕を付けて、今回上映の運びとなったそうです。上映の詳細は以下の通りです。

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 『To Singapore, with Love(シンガポールへ、愛をこめて)』上映のお知らせ

 2013年/シンガポール/ドキュメンタリー/日本語字幕付き/70分
 監督:タン・ピンピン

 

本作は、タン・ピンピン監督自らが聞き手になり、1960~70年代に「治安維持法」から逃れ、現在もタイ、マレーシア、英国に居住せざるを得ない政治亡命者の日常生活と母国への思いを描いた作品ですが、国内公開・配給禁止措置を2014年に受け現在も解除されていません。
第10回ドバイ国際映画祭アジア・アフリカ・ドキュメンタリー映画部門最優秀監督賞を受賞した本作は、米国、英国、ドイツ、韓国、台湾、香港、フィリピンなどで上映され高い評価を受けています。
本作は、決してイデオロギーを前面に押し出すのではなく、むしろ観客一人一人に「封印された歴史」について考えてもらい「異論を許容する多様性に富む社会」を目指す監督の製作意図を反映した作品になっています。
日本初の上映会となる立教大学で、シンガポールの別の側面を知るうえで貴重な本作を鑑賞いただければ幸いです。 

 日時:2018年1月20日(土)14時~17時
 場所:立教大学池袋キャンパス14号館5階D501
 主催:日本マレーシア学会(JAMS)関東地区研究会
   (参加費は無料で、会員以外の方も自由に参加できます。予約の必要はありません)
 モデレータ:盛田 茂(立教大学アジア地域研究所)

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1月20日は残念ながら、「インド映画連続講座第Ⅱ期<第3回>アヌシュカー・シャルマー」があるので私はうかがえないのですが、盛田さんの本をお読みになった方、シンガポール映画に興味をお持ちの方はぜひいらしてみて下さい。なお、盛田さんの著書「シンガポールの光と影 この国の映画監督たち」(インターブックス、2015)では、タン・ピンピン監督の紹介が91ページに、本作をめぐる経緯が124&125ページに、そしてドキュメンタリー作品『お墓の引っ越し』(2002)と『インヴィジブル・シティ』の紹介が113~119ページに載せられています。「シンガポールの光と影」はアマゾン沼のこちらで手に入ります。

また、盛田さんは本作があちこちで上映されることを望んでおり、大学等での本作DVD購入の希望があればそれにも対応できるとのことですので、関心をお持ちの方は私までメールしていただくか、ブログへのコメントの形で連絡先を教えていただければ、アップはしないで盛田さんにおつなぎします。上記の上映会にお運びいただければ、盛田さんと直接話していただけますので、関心がおありの方はぜひどうぞ。 



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