アジア映画巡礼

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2011年香港映画興収トップ10+α

2012-01-07 | 香港映画

各地の興収トップ10、最後は香港です。すでに浦川とめさんのブログや、「香港電影迷宮+blog」の記事に発表されているので、ご覧になった方も多いことと思います。浦川さんのブログ「浦川留的雑記帖之弐」には、中国映画の興収トップ10も掲載されていますので、ぜひご覧下さい。

でも、これで終わってしまっては身も蓋もないので、その記事をお借りしつつ、監督・主演者の名前とポスターを付けたリストを作ってみました。人名のカタカナ表記は、あまりにもしんどくて省略してしまいました(新年早々サボリ癖が...)。お許しを。

<2011年香港映画興収トップ10> (1香港ドル=10円)

1.『3D肉蒲團之極樂寶鑑』  興収4107万8280香港ドル
       監督:孫立基/主演:葉山豪、藍燕、雷凱欣

2.『我愛HK開心萬歳』  興収2668万8278香港ドル
       監督:曾志偉、鍾樹(正しくはサンズイ)佳/主演:曾志偉、梁家輝、呉君如

3.『竊聽風雲2』  興収2401万55香港ドル
       監督:麥兆輝、荘文強/主演:古天樂、劉青雲、呉彦祖

4.『新少林寺』  興収2051万569香港ドル
       監督:陳木勝/主演:劉徳華、成龍、謝霆鋒

5.『最強〔喜喜〕事』  興収2032万1315香港ドル
   監督:陳慶嘉、秦小珍/主演:甄子丹、古天樂、劉嘉玲、張柏芝

6.『単身男女』  興収1230万2950香港ドル
   監督:杜〔王其〕峰/主演:古天樂、呉彦祖、高圓圓

7.『譲子弾飛』  興収1221万1549香港ドル
       監督:姜文/主演:姜文、葛優、周潤發

8.『奪命金』  興収843万7059香港ドル
   監督:杜〔王其〕峰/主演:劉青雲、任賢齊、何韻詩

9.『神奇侠侶』  興収822万0252香港ドル
       監督:谷徳昭/主演:古天樂、呉君如

10.『三国志英傑伝 関羽』  興収805万9285香港ドル
       監督:麥兆輝、荘文強/主演:甄子丹、姜文

三級片(18禁映画)の『3D肉蒲團之極樂寶鑑』、確かにものすごいロングラン・ヒットしてましたけど、これがぶっちぎりで興収第1位だなんて、香港映画界としては”心が折れそう”的気分じゃないですかねー。それも、『3D肉蒲團之極樂寶鑑』が三級片とはいえ「おっ!」と思わせる何かを持っている映画だとまだ納得できますが、単にエグいだけだったし...。もっとがんばってほしいぞ、香港映画界! 

で、これだけで終わってはまたまた面白くないので、中国語のサイトで発見したこんなリストを付けておきます。香港では興収トップ10に入っていても、台湾ではラジー賞並みのウケ具合だった、という作品もあって、香・台のテイストの違いを感じさせます。元ネタの記事はこちら。ダメ映画10本を紹介する動画ニュースも見られます。

<2011年コケた中国語圏映画ワースト10@台湾> (1台湾ドル=2.6円)

1.『戀人絮語』  興収:2万台湾ドル
   監督:曾國祥、尹志文/主演:陳奕迅、林嘉欣、彭于晏
2.『肩上蝶』  興収:8万台湾ドル
   監督:張之亮/主演:陳坤、梁詠〔王其〕、桂綸〔金美〕
3.『隱婚男女』  興収:14万台湾ドル
   監督:葉念深(正しくは王ヘン)/主演:陳奕迅、劉若英、Yu澄慶
4.『最愛』  興収:22万台湾ドル
   監督:顧長衛/主演:郭富城、章子怡
5.『我知女人心』  興収:32万台湾ドル
   監督:陳大明/主演:劉徳華、鞏俐
6.『最強〔喜喜〕事』  興収:32万台湾ドル
   監督:陳慶嘉、秦小珍/主演:甄子丹、古天樂、劉嘉玲、張柏芝
7.『蔡李佛』  興収:34万台湾ドル
   監督:黄明升、羅惠徳/主演:洪金寶、洪天照
8.『競雄女侠-秋瑾』   興収:34万台湾ドル
   監督:邱禮濤/主演:黄奕、杜宇航、陳嘉桓
9.『全球熱戀』  興収:60万台湾ドル
   監督:陳國輝、夏永康/主演:郭富城、劉若英、陳奕迅
10.『単身男女』  興収:64万台湾ドル
   監督:杜〔王其〕峰/主演:古天樂、呉彦祖、高圓圓

陳奕迅(イーソン・チャン)、林嘉欣(カリーナ・ラム)、彭于晏(エディ・ポン)が主演で、監督もエリック・ツァンの息子曾國祥(デレク・ツァン)と尹志文(ジミー・ワン)という『戀人絮語』が、たったの5万2千円しか稼げなかったなんて! ちなみに観客は全期間合計で80人だけだったそうです、トホホ。

2011年の台湾映画興収トップ10は、12月18日の記事でお知らせしたように、台湾映画が圧倒的強さを見せました。1位の『賽徳克・巴莱(上)太陽旗』がまだ上映中ながら4億7200万台湾ドル、2位の『あの頃、君を追いかけた』が同じく上映中ながら4億1000万台湾ドル、そして第3位の『賽徳克・巴莱(下)彩虹橋』も上映中で3億1800万台湾ドルと、とてつもない興収をあげています。まあ、台湾映画が面白すぎて、香港映画に客足が向かなかった、ということでしょうか。

さて、2012年はどうなるでしょうね。香港映画界から新しい才能が出てくることを強く願っています。

 

 


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2 コメント

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香港映画が観たいっ! (浪花のしゃあるっく)
2012-01-11 15:41:55
質問です~!
7番目にご紹介の『譲子弾飛』Let The Bullets Flyは日本公開はないのでしょうか?

發仔はもとより葛優も大好きな役者さんなのでとっても観たいです~!!!(※發仔「上海」よりずっとかっこよさそうなんだもんっ!!)

『三国志英傑伝 関羽』は大阪でもももなく公開されますが、ドニーの旧正映画?も観てみたいです。香港行ってVCDでも探そうかな…。
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浪速のしゃあるっく様 (cinetama)
2012-01-11 22:33:39
ご質問、ありがとうごさいました。

ネットを調べてみると、『譲子弾飛』は「日本の配給会社に売れた」という情報は出ているものの、どことは書いてなくて、噂だけなのか本当なのか今のところはっきりしません。「キネマ旬報」の2月下旬号=決算号が出れば公開予定作が判明しますので、あと1ヶ月ほどお待ち下さいね~。またブログに一覧をアップする予定です。

『譲子弾飛』を香港で見た時は、あまりにセリフの応酬が速すぎて字幕が追い切れなかったため、私も日本語字幕でじっくり見たいです。でも、あの弾丸のように飛び交うセリフのシーン、字幕翻訳者の方は大変だろうなあ...。
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