25年ほど前、ピアノ科の先輩とでピアノ連弾の活動をしていましたが
私の周りの女性は紅茶好きの方が多かった中で
この先輩が珈琲好きで私と同じ酸味系が好みで
そのことでも意気投合していました。
この当時彼女は、コーヒー豆の問屋さんから何人かで共同購入をしていて
私もすぐにそれに加えてもらって、お店お薦めの「モカブレンド」を
皆さんが購入した中から2袋ほど分けてもらっていました。
1キロが2,000円とお安く、一般のお店ではその当時でも100g数百円していて
問屋さんのは豆も新鮮だしお安く、何年間かは一緒に購入していました。
しかし先輩との活動が疎遠になって、彼女の音楽教室に出向くことも無くなり
その後は直接お店で、大方「モカブレンド」ばかり頼んで飲んでいます。
こちらの商品案内には「純モカマタリ」「キリマンレジェンド」という酸味系のと
一般的に人気の「ブルーマウンテン」系や
こちらのお店のブレンドなどがありますが
私もピアノの先輩も、酸味系のモカブレンドが共通の好みで
他の豆の2倍か3倍する高いブルマンや
燻がキツい焙煎系は二人とも好みではなくて安上がりでした。
こちらのお店のコーヒーの種類と価格のチラシには
「ロイヤル更紗」(やや深い味)とか「ブルマンスリークォーター」(バランスよく)とか
珍しい名前に惹かれて「ダイハード」(おいしさ一番)というのも注文しましたが
1キロで購入すると少し割引額の「モカブレンド」が、結局私の定番で落ち着きます。
毎日飲んで、2キロは約4、5ヶ月ぐらい持ちます。
当時2,000円だったこのブレンドも
今は3,300円と少しずつ値上がりしていきました。
2、3日前豆がなくなってきたので、今度はちょっと種類を変えてみようと
「モカブレンド」以外に「キリマンレジェンド」(甘味・香り)というのと
「純モカマタリ」(やわらかい酸味)も。
これらは、ブレンドものではない純正の豆なので100gがお高いです。
「モカマタリ」は以前飲んだことあったと思いますが
到着してすぐ自分で淹れた、豆の量とお湯の量が絶妙だったのか
ほんとに「やわらかい酸味」そのもの。
35年ぐらい前、湯布院というと当時としてはちょっとお高いイメージの温泉場で
お庭の中に古民家を移築して、1戸ずつの宿泊棟が数戸建っている
「山荘無量塔(むらた)」という旅館に
訳あって招待されて宿泊したことがありました。
玄関を入ると囲炉裏の間があって、寝室が二部屋ぐらいあるという高級旅館でした。
今ではこのぐらいの旅館はいっぱいあるでしょうけど
当時1泊7万円とお聞きして只々びっくりでしたが
この旅館は今も殆ど当時の料金と変わらないようです。
喫茶室は、部屋全体に木をふんだんに使った和風な落ち着いた雰囲気で
珈琲一杯が580円。
今では普通かもしれない価格だけど
高い旅館に相応しい高額な珈琲のお値段でした。
大量に作り置きしていたかと思わせるような
煮詰まったという表現は語弊があるけれど
そんな濃い(コクがあるの?)珈琲を売る大衆的なチェーン店のとは違い
濃い紅茶のような少し透けて見える珈琲色。
一口含むと、程よい酸味と甘味とふくよかな優しい香りが広がります。
淹れたての珈琲の香りは部屋全体を包み込んでいて
優雅でリッチな気分にさせてくれます。
流石に上品で秀逸な珈琲だと思ったものです。
そして私が淹れた「モカマタリ」はまさしく
この時の珈琲を彷彿とさせる優しい味と香りで
あったかい湯船に体を沈めて「ああ気持ちいい~」と寛ぐような気分。
ただそれが言いたかっただけ〜♪( ´θ`)ノ
「モカマタリ」と言えば私はこの方のこの歌を思い出します。
この曲で知った珈琲の銘柄。