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「通年CPIは4.6%」、人民銀が予測[経済]

2007年10月08日 | 国内マクロ
中国人民銀行(中央銀行)研究局はこのほど、今年通年の消費者物価指数(CPI)上昇幅について、前年比で4.6%に達するとした予測を発表した。年初に上限として提示していた3%を大きく上回っており、止まらない物価上昇を受け、人民銀が改めて予測値を引き上げた形ともいえる。インフレ懸念が拡大を続けるなか、今後の月ごとの上昇幅が改めて注目されそうだ。

中国のCPI上昇幅は今年に入ってから、食品価格の高騰などを受け急拡大。3月に昨年同月比3.3%の上昇となったのを皮切りに、6月にはインフレ警戒ラインとされていた4%、7月には5%、8月には6%をそれぞれ突破している。

同局は今年第3四半期(7~9月)、第4四半期(10~12月)のCPI上昇幅をそれぞれ昨年同期比6.3%、6.1%と予測。来年第1四半期(1~3月)は5.5%、第2四半期(4~6月)については4.5%前後になる見込みとしている。食品価格の高騰が一段落、上昇幅は減少傾向に転じるとしたものの、高い伸びはしばらく持続する見通しだ。

人民銀は今年に入って以来、すでに5回の利上げ、7回の預金準備率引き上げを行っている。今後もCPIの上昇が続けば、さらなる引き締め策が求められるのは必至といえ、しばらくは当局の動向から目が離せない状況が続きそうだ。<全国>