雪害の記録 2006 Apocalypse

君死にたもうことなかれ

(竹)日本の竹やぶは資源化できる! ~飼料、薬品、高級炭などに

2005年11月23日 | 農業サポートセンター
農薬や化学薬品の代わりになる「竹酢液」


「木酢液」とは、木炭をつくる過程で、出る煙を集めてさましたもの。これと同様に、「竹酢液」というものがある。これは、竹を原料に「竹炭」をつくる過程で、窯の排煙口から出る80~150度の煙を集めて冷却し、液化することで得られる。



煙を冷却して液化した最初の成分が「粗竹酢液」だ。それを数ヶ月~1年間静置して3層分離し、その中間成分を自然分離することで、透明感のある「竹酢液」となる。用途は多岐にわたるが、主に化学農薬や化学肥料の代わりとして大活躍する。「竹酢液」の効果は「木酢液」の数倍にもなる。その用途は以下のように様々だ。



[竹酢液の用途]


(1)除菌、防虫剤……農薬用はもとより、家庭でもムカデ、アリ、ヤスデなどの害虫に原液散布すれば、駆除・防虫効果がある。



(2)有機肥料……「竹酢液」はオーガニック農法には欠かせない。500~700倍に希釈して、作物の茎や葉面に散布。堆肥には100~200倍の希釈液を散布。有益バクテリアやカビの繁殖促進で、発酵スピードが2倍以上になる。発酵の悪臭も一晩で消えてしまう。



(3)土壌改良剤……作付け1週間前なら30倍液。直前なら300~500倍希釈液を土壌にたっぷり散布しておくと、土壌改良になる。



(4)生ごみ処理……10リットルほどの容量のバケツなどに、生ゴミ、木の葉などを入れ、100倍希釈の「竹酢液」を0.5リットルほど入れてかき混ぜ、密封する。以後、1~2日に1回の割合でかき混ぜれば、やがて堆肥化する。



(5)消臭剤……動物の糞尿に「竹酢液」を散布すると、アンモニアガスと反応して臭いが消え去る。畜舎の悪臭対策など畜産業におすすめだ。もちろん家庭のペットにも有効。糞尿は良質堆肥となる。



(6)入浴剤……湯船に原液を100~200ccほど入れる。風呂のお湯をきれいに保ち、全身を清潔にする。さらに水垢や浴槽のヌルヌル、悪臭を防止する。



(7)養毛剤……「竹酢液」を自家製造している熊本のお婆さんは「頭にピチャピチャつけるだけで黒い毛が生えてきた」と見せてくれた。実際に私も拝見し、確認したが、発毛効果があるかもしれない。



■竹を粉末にして飼料として家畜を育てる


そして今、さらにダイナミックなプロジェクトが進んでいる。竹を農業に利用する「竹やぶ飼料化計画」だ。



これは「竹をエサにして家畜を育てる」という奇想天外なアイデアだ。竹は繊維質が豊富なので、これまでも畜産飼料として目を付けた事業家はいた。しかし、粉体化するときに針状繊維が残って家畜の胃腸を傷付けるため、飼料化は不可能だった。ところが新開発された「竹粉製造機」で、それが可能となった(特許申請中)。



すでに竹林の生竹を、世界初の竹粉飼料添加物とすることに成功。ここで活躍するのが、竹を粉微塵に砕いて500ミクロン粉末にする製造マシンだ。そして、竹に棲みついていた固有乳酸菌でサイレージ(飼料発酵)させることで、青竹は「家畜飼料」に変貌する。



そのプロセスは、竹林→竹粉製造機→竹粉→再加工→「竹ヨーグルト」「畜産飼料」「堆肥原料」「建築資材」「食品素材」の5製品が完成→買い取り、となる。


日経
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« (北海道)雪道シーズンに向... | トップ | (石川)「海の恵み」でギン... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

農業サポートセンター」カテゴリの最新記事