栃木発「ちゃりあん」ブログ

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今年も「沼原湿原」へ「モウセンゴケ」に逢いにゆく 2014.8.9 その②

2014年08月11日 20時34分08秒 | 
8月の上旬、沼原湿原。


「ぬまっぱら」と呼ばれる、この地に


多くの人は見られなかった。



台風が影響していることもあるだろうが



やはり



沼原で注目される「ニッコウキスゲ」がシーズンを終えたことと



「紅葉」がまだまだ先、ということが実情なのかもしれない。



だが



ここは国立公園内の


それこそ「手つかずの自然」のなか。



植物や昆虫は常に見られ



人が少ない分、ゆっくり自然を堪能できるというものだ。



僕らがここに来る理由はただ一つ。



「モウセンゴケ」に逢いにくることだ。




人が少なければ



同じ場所でじっくりモウセンゴケを観察できる。



そんな幸せなことはない。



大きなレンズを引っ提げた方とは違う。



僕らは


「写す」ことが楽しいのではなく


「愛でる」ことがすべて。


ブログはあくまでも記録用であって


これを褒められることをうれしいとは思わない。



・・・・・


モウセンゴケが「どのあたりで」「どのくらいの大きさ」かは


もう4回目なので承知している。


今年の


僕らの期待は


「モウセンゴケの白い花」に逢うことだ。



花は図鑑で知り


ネットでその姿をうらやましく思った。


「肉眼で観たい」


これは


相方さんと


僕の


共通の願いとなった。



たかがモウセンゴケの花、というなかれ



毎日通える場所ではないからこそ


その最善の時期を自身で考え


その休日を



沼原に充てる、のだ。



恥ずかし話、いままで3回はずれた(笑)


どんだけ鈍感なんだ?


そう思われても仕方がないが



僕らは



それでいいと思っている。



たとえ、モウセンゴケの花が見られなくても


その時だけの、モウセンゴケに逢えるのだから。


大きさも


形も


その時「だけの」ものだ。



それで、いいのだ。


さぁ


いよいよ


モウセンゴケの群生しているポジションに到着だ。



目を凝らして


湿地を覗き込む。


・・・すると・・・



8月。


いつもより草が多く


なかなか見つけられません



心のなかであせります。


けど


モウセンゴケは


必ずいます。


木道にねそべり


湿地の水面の際の土の部分を


じーっと


目をパッチリ、眺めます。



あっ!


いました。






いままでのなかでは小さ目な印象。



相方さんが隣で必死に焦点を合わせているので・・・







付近の花を。



・・・・


何分、その場所にいただろうか


だんだん目が慣れてきたこともあり



僕は


ようやく「アレ」を見つけたのである。



・・・「あった!」


探していたモノを


ようやく見つけたのである。





わかりますか?


中央に見える白いつぼみ。


・・・


これが


モウセンゴケのつぼみ。


昨年は


すでに開花していたという情報のもと



この日を選んだのですが


残念ながら



今年は


開花は「これから」のようです。


※ツイッター等では、この前の週に開花を撮影している方がいましたが、僕らは確認できませんでした





虫さんが餌食になっている画。





とにかく逃げないトンボさん。


足で踏みそうだったので


手で追い払い、逃がしました。





おっと・・・これは・・・


モウセンゴケではありませんでした(笑)





僕らは雲のなかにいる。


一気に辺りが白く何も見えなくなったり


雲が横に足早に流れ


すぐに何もなかったように視界が良好になったりする。




自然のミストは


初めは気持ちがよかったが


だんだん風が冷たくなり



長袖でも寒くなってしまった。






さっきまで



いくつかのグループの声がこだましていたが



気づくと


12時。


湿原には


僕ら2人以外


姿が見られなくなってしまった。



ウグイスのこえ


ときどき、セミの声。。。



ほぼ静寂が



湿原を包んだ。





今年は降水量が多いのだろうか


水に埋もれるモウセンゴケがいたるところに。





草に隠れてこんにちは!






やはり


モウセンゴケは正面からも。






つぼみ。


花は来週以降のようです。





水泡は


モウセンゴケのファッション。


多いほど


虫たちを魅了させるのだ。






かくれんぼしているモウセンゴケは



こっそり見つけてあげるのです。


木道に寝そべって


ひたすらモウセンゴケを追う。


それは


とにかく体が痛い、苦しい姿勢を伴うもの。





相方さんが


差し入れしてくれました。


沼原湿原で


ロッテのガーナブラック(かっぱえびせんコラボ・期間限定)



※湿原を汚さないよう、木道上の袋の上で食しております





どれくらい格闘したでしょうか、


どんなに覗き込んでも


モウセンゴケの花を観ることはできませんでした。


ただ



今年も


モウセンゴケに逢えたことをうれしく思いながら


湿原の北半分を歩くことにしました。






タムラソウ。





僕ら以外にひと気がない。


風の音もない。



この涼しさ。


クマがいつ現れてもおかしくなかった。


熊鈴は携行し鳴らしているが



笹がざわざわすると



やはり


森の中に


緊張が走る。



ビビる僕。



・・・これは


いつものことだ。





あっ


一瞬ヘビかと思ったが


足、あるじゃん。。。


しかも


クロサンショウウオじゃ、ないじゃーん。。。。





半袖姿の男性グループとすれ違う。



夏ですが


ここは高山の湿原。


曇っていても「山焼け」はします。


もちろん、虫に刺されることもあります。


沼原湿原は


山歩きに準じた服装をお勧めします。


夏でも「長袖長ズボン」


※肌を露出しない服装が推奨です






相方さんが好きな「湿原のトンネル」をくぐります。





「チダケサシ」





ここでは


自然はそのまま守られます。


たとえ


曲がっていても


折れていても


それは


やがて


この湿原に還り


また戻ってくるのです。






なにかの鳥の巣でしょうか?





相方さんに教えてもらった「キツネノボタン」

この時期


もっとも多く観ることができます





再び


モウセンゴケの群生ゾーンに戻ると


水泡を全身に背負ったモウセンゴケの姿がありました。





最後に


ただごとではない葉っぱを写して・・・





モウセンゴケは9月上旬ころまで


観ることができます。


(花は8月中旬から下旬のころになりそうです)






「ノリウツギ」。


※4枚の花弁はアジサイ同様、花ではありません。『装飾花』とよばれるものです。

花はとても小さいのでわかりにくいです。





最後に


人の顔のような石を見つけましたので。。。





・・・・・



モウセンゴケとは


僕らはまた来年です。



年に1度。


その時の


その瞬間の


モウセンゴケに出会うために


花は


また


来年の宿題、ということで。



・・・・

では


また


沼原湿原で


モウセンゴケと


逢いましょう。

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