チャンネル桜二千人委員会栃木県支部ブログ

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第五回 桜ゼミ 『真正保守政党の創設について』

2010-10-25 00:28:19 | お知らせ
桜ゼミナール10月
『真正保守政党の創設について』
日時:平成22年10月17日(日)午後2時〜午後4時
講師:小山和伸氏(東京大学経済学博士、神奈川大学経済学部教授。)

 今回の桜ゼミナール講師はチャンネル桜でもおなじみ、神奈川大学経済学部教授の小山和伸先生をお招きし、「真正保守政党の創設について」と題してご講演いただいた。みなさんご存知の小山節が炸裂しながらも核心をついたお話に、ご参加いただいた方々も引き込まれていくのがわかる。今回のテーマである「真正保守政党の創設」に関心の高さがうかがえた。

 

 戦後、国民は長きにわたり自民党に政権を担当させてきた。しかしわが国の経済不況に対して解決策を見出せない自民党に匙を投げ、民主党に政権を手渡してはみた。その結果はどうであったか。よくなるどころか悪化の一途をたどっている。経済に限らず、外交についても同様である。このような状況の中、次の解決策はあるのか。小山先生はこのようなときこそ、「国民一人一人がしっかり自分の頭と心で考え、その上でみんなの合意を得て間違いがないという確信のいくような選択」をしていく必要があるというのだ。



 この選択は大変時間がかかる。しかし組織は強固になるという。アメリカの経済学者、ペンローズの理論を噛み砕いて説明なされた。急成長した組織というのは大変危険だ。なぜなら急成長していくと組織の中にさまざまな考えが出てきて、組織として一つの方向に考えのベクトルが向かないからである。こういう組織は衰退する。それに対して「健全な成長」を遂げるのはどういう組織か。組織が成長していくと、成長しない時期(成長が横ばいの時期)が必ず来る。その時期に先に提案した選択をすれば、また成長していくというのだ。



 小山先生はもともと「組織論」がご専門だ。組織の盛衰というものを熟知なされている。わが国はどうであろうか。戦後、一心不乱に経済成長を遂げてきた。その間に国民の国家意識はバラバラになってしまったではないか。ペンローズの論によれば、衰退する組織の典型といえる。現に経済、国民の国家意識は衰退の一途をたどっているように見える。

 このようなことを受けて小山先生は真正保守政党の骨子を提案なされた。まず「自主憲法の制定」である。また「核武装をタブー視しない防衛戦略」をあげている。尖閣諸島の領有権問題を例として説明なされた。尖閣諸島は日本固有の領土である。中国、台湾も当初これを認めていた。それが尖閣諸島に埋蔵資源の存在が指摘されてから中国、台湾が領有権を主張し始めたのである。中国、台湾の尖閣諸島の領有権の主張は、埋蔵資源目的であることは間違いない。小山先生は尖閣諸島に自衛隊を駐留させればよいと主張する。



 日本はもともと外交下手である。日本の昔話に象徴される日本人固有の人間観がその原因だろう。「花咲爺さん」にみるように日本人は無欲で正直者が報われると考えるのだが、諸外国は「イソップ物語」にみられるように、狡猾な者が最後に笑う人間観がある。この点、日本人の善人の見方が長所でもあり短所でもあるといえる。しかし国際社会は「イソップ物語」でみていかなければならない。

 真正保守政党創設には、どうしても「草莽の力」が必要だ。ペンローズの論のようにわが国は「国民一人一人がしっかり自分の頭と心で考え、その上でみんなの合意を得て間違いがないという確信のいくような選択」を今こそするときだ。このような動きが国民運動となったとき、わが国は「健全な成長」を遂げることになるだろう。

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