かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

めがね

2021年10月11日 | 今日こんなことが
眼鏡を新調することにした。

現在、遠近両用やら中近両用やら、3種類くらいを状況に応じて使いまわしているが、そのうちのひとつ、車運転時用が重く感じて、うっとおしくなった。

眼鏡歴は長いが、30をすぎたあたりのころから赤色を選ぶことが多かった。
重たくなった眼鏡枠も赤色系で、どちらかというとデコラティブ。
シャープなデザインである。

けれど最近は、かけたときに自己主張をしているような雰囲気が、最近の自分の顔つきに似合わなくなったと思うようになった。

とても頼りにしていた眼鏡屋Aの店員、Yさんが都内へ転勤してしまって、その店にもあいにく今は気に入った枠が置いてなく、何十年も昔に一度利用したことのあるB店に行ってみた。

近視度が高いし、遠近両用ともなると、レンズの選択に時間がかかる。
一度仕事帰りに寄ってひとまわりし、ある程度気に入った枠が置いてあることを確認し、改めて休日にゆっくり時間をかけて買うことにした。

そして土曜日。
ちょうど店内をあれやこれやと試着していると、小学生の男の子が両親と一緒に買いに来ているのに気づいた。

5年生か6年生くらいか?
漫画「名探偵コナン」に出てくる少年に似ている。
彼もまた、枠を新調するようであった。
ご両親もまた眼鏡をかけていらっしゃる。

どちらかというと小柄な子だけれど、キッズコーナーだけでなく、大人用の陳列棚まですべて見て回っている。

お母さんと女性店員さんが話をしている。

「私がいいって言うのは、気に入らないみたいなんです。」

「自分の好みがはっきりしていらっしゃるんですね」

「昔はそうじゃなかったのに・・・ちょっと寂しいですね」


気づけば私も2時間近く迷っていて、疲れてきたのでもう今日はいったん引き上げようかと思い始めたとき、ふと店内を見回したら彼もまだいた。
ちょうど、一番気に入った枠が大人用であることに地団太を踏んで悔しがっているところであった。

眼鏡をかけた自分を、どんなイメージで捉え、デザインを選んでいるのだろう?
色々話がしてみたかった。

私が小学生の時に初めて眼鏡をかけたときは、一悶着あった。
とうぜんのように男の子達のからかいの的となり、一時期、装着拒否をして、黒板の字が見えなくなり、担任や親の介入が必要になったことがあった。


子供も服を選ぶように、堂々と自分の好きな眼鏡ファッションが楽しめる時代になってよかった。













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