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チェロローグへようこそ! 万年初心者のひとり語り、音楽や身の回りのよしなしごとを気ままに綴っています。

ふたりの『夢のあとに』を聴き比べ

2008年11月03日 | 今日聴いたCD
今日は目出度い文化の日なのに厚い雲に覆われて暗い日になった。デジタル一眼レフの出番もなく(悲),なかなか手が着けられなかった部屋の片付けをした。1日がかりで約40%の遂行度(笑)。まだまだ,である。
さて,片付けの合間の聴き比べの結果である。

                ◇◇◇
                
フォーレの『夢のあとに』の本格的練習の前に2枚のCDを聞き比べてみた。
ひとつはご存知マリア・クリーゲル,もうひとつはスザンヌ・バスラー(スイス生まれ。カサド,ローズなどに師事)という方の演奏。偶然,どちらも女性だ。実は以前からバスラー盤を聴いていて,こちらの方が耳に馴染んでいる。クリーゲル盤はこのブログで大石さんにご教示いただき購入したもの。

さて,まずは初めて聴くクリーゲル盤から。彼女のバッハの無伴奏のような奔放な感じはなく,繊細なチェロの歌になっている。クリーゲルはこの短い曲に聴かせどころを巧みにはめ込み,甘美に仕上げている。さすがはコンサート・チェリストである。改めてロマン派が彼女の資質にあっていると思う。これでピアノがもう少し控え目なら言うことはないのだが。

一方,バスラーの方はピアノは控え目。逆にチェロが前面に出て朗々と弾ききる。あまり細かいことにこだわらず骨太に弾いていく。これはこれで説得力がある。淡麗辛口(笑)のようだ。しかし,もう少し夢見がちでもいいのではと思わせる。だが,微妙な揺れのようなものがないので聴きやすいしお手本としては申し分ないだろう。

これからこの曲を練習しようという私はバスラーをとる。そして完成の域に近づいたらクリーゲルを聴くという路線で行こうと思う(笑)。もっとも,その余裕があるかどうかは別だけれど。


■フォーレ;チェロ・ソナタ第1番,第2番他.マリア・クリーゲル(チェロ),ニーナ・ティクマン(ピアノ),ナクソス,8.557889,2005年録音.[小品として,夢のあとにの他,エレジー,蝶々,子守歌,シチリアーノ等を含む]


■Elegie;スザンヌ・バスラー(チェロ),カール・アンドレアス・コリー(ピアノ),Meister Music,MM-1036,1997年録音.[夢のあとにの他に,エレジー,白鳥,アレグロ・アパッショナート,無言歌(メンデルスゾーン)等を含む16曲の小品集]


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