セブ島移住者の本音トークⅡ

セブ島でNGO活動に従事する管理人が、フィリピン人家族との奇妙な生活や、現地での国際交流について語ります。

非効率国家(その2).

2013-09-30 | フィリピンの文化・風土・風習

【ピンボケですが、昨日の日本語教室-初級-で使った資料:日本の歌謡曲のローマ字起こしです】

昨日の日本語教室…午前中は予定通りだったのですが、午後は、中止にせざるを得ませんでした。


何が起こったのかと言うと...


午後のクラスは、ウチでは最上級(と言っても、一般的に言えば中級の下のレベル)なのですが、このクラスは彼是3年ほど続いており、今春、半分以上が大学卒業で居なくなってしまって、今では二人だけのクラスになっているのです。


そんな訳で、基本的には、その二人の生徒が揃って出席出来れば、クラスは成立と言う形を取っているので、生徒達には、


『都合が悪くければ、可能な限り、早く、連絡を入れなさい。こちらも何か問題があれば、必ず連絡するから、こちらから連絡の無い場合は、クラスはあるモノとして動く事』

…という形で指示を徹底し、ほぼ、これで、これまで何とか問題なく、やって来たのです。


…が昨日は、一人は時間前にちゃんと来たモノの、もう一人は、連絡も無いまま、時間を30分過ぎても現れないので、その時点で、休講にしたのです。


…それで、折角来ていた一人を帰した後、僕が、教室(兼事務所)に残って事務仕事をしていると、1時間程、経ったところで、問題のもう一人が突然、現れました。

『おい!今日はどうしたのさ?』

…と僕が聞くと、実は、彼は、アルバイトを探して、日本でも有名なファーストフードレストラン‘M’で面接を受けていたのだとか...


彼の話に拠ると、彼は、実は、郡部の出身で、セブ市の当教室まで、2時間近くの時間をかけてやって来るのですが(大学もセブ市内なので、毎日、同じ時間をかけて通学しています)その日、‘M’の書類選考に通って、“午前10時にセブ市内の某所に最終面接に来るように”と言われて、朝早くに家を出発し、面接が終わったら、午後2時からの日本語教室に出る積りで出て来ていたそうです。


...ところが、待てど暮らせど、面接は始まらず、気が付けば2時を回って、やっと面接が始まり、その前に、彼は、‘マズイ’と思い、僕宛に携帯メール(*ここでは初期の工事費とか月々の基本料金が懸かる一般回線を持てる世帯は寧ろ少数で、プリペイド携帯の普及が進んでいます)を送ろうとしたら、元々、バッテリーに難のあった彼の中古携帯のバッテリーが突如トンでしまって、連絡も取れなくなったのだとか...(苦笑)


まあ、彼が、こうした仕儀に至ったのは、毎日、遠くから交通費を使ってセブ市まで通う事は経費面での負担が他の学生に比べると大きくなるので、こちらも多少の追加支援をしたとしても、フルサポートは諸般の事情により出来ない中、僕が彼に、

『...ウチから通う事について、少し考えた方が良いよ。セブ市内だったら、アルバイトも見つかり易いし、どうしたら、上手にやって行けるか、少し、検討してみなよ...』

...と言った事で、彼も色々考えて、行動を起こしたからなのです。


...この辺り、賛否両論あるとは思いますが、プルメリアの場合、基本的にフルサポートはしないで、彼らは彼らで精一杯、頑張って貰った上で、どうしても足りない分をこちらが支援する…こうした形を取る事で、彼らにも依存ばかりではなく、‘自分でも頑張るのだ’と言う事を身を持って学んで貰うようにしており、これまで成果を上げ来ていると自負しております。


まあ、そんな訳で、彼が自分で考えて、即行動を起こした事を、僕は立派だと思うし、偶々、連絡が取れなくなってしまった事、日本語教室の準備をしながらも、出来なかった事について、責める事は出来ませんでした。


しかしながら、

『...クラスメートのSさんは、折角、ここへ来たのに授業を受けられずに帰る事になってしまったから、次回のクラスの時でも良いから、あなたから、ちゃんと事情は説明しておくようにね』

...と言う事にはしておきました。


...まあ、しかし、本当に困りモノは、ここの社会のアリカタであり、面接で10時に呼び出しておいて実際に始まったのは2時なんて事…日本じゃ、あり得ない事ですが、ここじゃ、珍しくは無い(要は力の強いものの横暴が罷り通るし、力のある者にも、先を見通す能力は微塵も無い)と言う事ですね。


他の例を挙げるなら、病院で午前中に予約を入れていても、担当医が来なくて、午後まで(昼食時を超えて)待たされるなんて事もザラにありますが、良くある理由(?)は、ここの大病院のお医者様方は、病院を掛け持ちして回っているケースが殆どで、自分(お医者様)の朝の起動が遅かった結果、スケジュールが後にズレ込んで来ても昼が来たら、自分だけ、しっかり、ゆっくり昼飯を済ませてから次に移動するなんて事がアタリマエのようにされるんですよね(怒!)


まあ、そんな訳で、再び、非効率社会と言うモノを実感した次第であります(苦笑)


 

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