セブ島移住者の本音トークⅡ

セブ島でNGO活動に従事する管理人が、フィリピン人家族との奇妙な生活や、現地での国際交流について語ります。

三鷹の事件について思うこと...

2013-10-11 | Weblog

【ウチの子です】

東京は三鷹市で、18歳の女子高生がストーカーに殺害された事件について、少々、思うところを述べたいと思います。


僕も娘を持つ親でありますから、犠牲者の御家族の皆さんの心情を思うと、本当に心が痛みます。


御存知の通り、僕は、セブ島に在住していますが、日本との関わりの中で、生きておりますので、主にインターネットを介してですが、日本のニュースを常時チェックしておりまして、この事件については、日本の社会に少なからぬインパクトを与えたと認識しております。


そんな中で、被害者を殺害した容疑者の名前が、平均的な日本人とは明らかに異なるので、チェックしましたところ、どうやら、この容疑者日比のハーフのようで、その為に、インターネット上の掲示板で、フィリピンとかフィリピン人に対して悪意のあるコメントが少なからず書き込みされているのを見て、少々、遺憾に思っております。


それは、僕には、フィリピン人である嫁との間に出来た、世間様で言われる所の日比ハーフの娘がおりまして、どうも、そうした批判がある時に、この事についても、他人事のようには思えず、当事者の気持ちでモノを見てしまうからなんですね。


まあ、僕がこうした事を言い出すと、“アンタだって、度々、フィリピンとかフィリピン人について批判する記事をアップしているじゃないか!”…と言われる向きも少なくないと思いますが、その事について弁明をしますなら、僕は、実際に起こった事、そして、その背景について、ここで暮らさなければ分らないような裏事情も踏まえて、批判をする積りではなく、事実をそのままに伝えようとしているだけで、誰かを貶めようとした意図は全く無いのです。



...ところが、先に言いました‘ネットの書き込み’を見ますと、一部には、こうした一事を捉えて、フィリピンと言う国、或いはフィリピン人を十把一絡に否定してしまっているような感じであり、特に、その血とか遺伝子が災いを起こしているかのような印象とか言い回しになっているコメントもあって、カナリの違和感を覚えます。


まあ、他所の国の事になりますと、何だか、偶々、出会った外国人の第一印象が、その人が属する国の印象となってしまったり、或いは、ある種の権威による情報発信を恰も紛れもない事実のように捉えてしまったりするので、大変に厄介なのですが、非常にカンタンな判別法として、例えば、日本の皆さんへ質問しますが、あなたと、お隣に住んでいる人は、全く同じような行動を取り、同じような考え方をしますか…と言う事なのです。


これ、時には、‘そうです’という答えになるかも知れませんが、実際にやって見れば、殆ど一緒とか、全く一緒なんて事は、ほぼあり得ない事でしょう。


氏より育ちとはよく言ったモノで、家族になりますと、同じ遺伝子をもち、日々、同じようなモノを食する中で、似ていないようで似たような傾向を持ったりするような感じになるかも知れませんが、それでも全く同じと言う事はあり得ないですよね。


まあ、その国、その地域に特有の文化風習というモノは間違いなく、存在しますが、そもそも、血とか遺伝子で、特定の国を一括りに論ずる事には無理があり、僕が長年、異文化交流の中(家庭内にも、これを持ち込んでおります...苦笑)で思う事には、人はその家族背景とか育ちによって、非常に大きな影響を受けると実感しており、例えば、僕の本業で教育支援活動の受益者(奨学生/里子)を選抜する際には、実際の家庭訪問を通して、家族の状況を見ることにより、その選抜対象の子の未来像をかなり正確に頭の中に描く事は出来るのであります。


さてさて、そんなこんなで、フィリピンと言う括りで物事を考える事には、実はカナリ無理があって、地域毎に日本で言う所の方言というよりも寧ろ、異なる言語が話されているような事情もある中で、日本の家庭とか育ちの違い、地域差とかについては、もっと大きな差があるのかも知れません。


但し、これまでにも何度か言って来ましたように、国とか政府とか、(宗教他を含む)社会のシステムと言うものについては、原則一定のモノですから、それによる括りで物事を捉える事は必ずしも間違いではないかも知れません。


何だか、話がややこしくなって来ましたが、そろそろ、本題に入ります。


...今回の一件、漏れてくる情報からすると、どうも、この容疑者の家庭は、フィリピン人の母親との母子家庭のようですね。


…と言っても、正確なところは全然、分らないので、ここからの御話は、あくまでも僕の憶測でしかないのですが...


...これまでも再三、言って来ましたが、フィリピンの植民地をベースにした文化の中では、少なくとも、セブの周辺を見た時に、大きな傾向として、オトコをダメする土壌があるように思います。


これについては、僕は、どちらかと言えば、嘗ての宗主国によって、植民地支配をし易くする為に仕掛けられたモノのような気がしていまして...(要は、武力で持って反抗する可能性のある男をトコトン骨抜きにした...)


ウチの嫁の家庭を見ても、そうなのですが、嫁が言うには、自分ひとりが女である中で、明らかに兄貴とか弟は母親(僕にとっては義母)に甘やかされて来たとの事なのです。


...が、嫁の亡父は、かなり厳格だったようで、例えば、おなじみの次兄‘ゴロン’が、小学校時代に嫁の貯金箱を壊して金を盗んだ際には、激怒して、革ベルトでヤツをシバき倒したそうです。(長兄ライアンは、ゴロン程、アクが強くなかったので、そこまでの事は無かったとしても、基本的な対応は同じだったようです)



それに対して、末弟のベスターは、ウチの嫁の下に出来た事もあり、女二人(義母と嫁と)で、カナリ、甘やかされたようで、しかも、ヤツが8歳の時に厳格だった父親が亡くなってしまったので、義母は、より一層、ヤツを甘やかしたようです。(お父さんが早くに亡くなってしまって不憫だとか...)

...で、現在の状況を見やれば、上の二人は、過去には色んな問題はあったし、今でも危なっかしいところはあっても、何とか自立は出来ているのに対し、末弟は、今年27になっても、結局、母親に頼り、兄貴たちに頼り、友人たちに頼り、ウチでも、時に、‘タダ飯’を食い(代わりに留守番、お使いを頼む事はありますが)そして、家付き娘の彼女Gさんに甘え、まあ、自立のジの字も知らない体たらくです。


こ こに見える差は、やはり、躾の度合いの差であり、兄貴達は、曲がりなりにも、父親に厳しくされた事が宝となったが、末弟ベスターについては、何も持ち合わ せていないので、学校もちょっと辛いとか面倒だとかって思いが先に立って続かないので、結局、日本で言う所の中学校2年生を3回も繰り返して、最後は卒業 も諦めたような感じです(苦笑)


...こんなどうしようもない末弟ですが、基本的に性格が穏やかで友人にも恵まれ、ワルサもしないので、僕も、“まあ、仕方ないか”と見ていますが、ヤツが仮に、こんな状態で日本の社会に放り込まれたら...と思うとゾッとするのです。


...言えるのは、ウチの末弟が、少々、男前だからと言って、こんな素性のオトコは、日本の女の子に相手にされないし、友達にも疎んじられて、疎外感から曲がって行くんじゃないかと。言い換えれば、こんなヤツでもフィリピンにいるからこそ、何とかモッているだけじゃないか…と。


そんな訳で、この三鷹の事件の容疑者の背景を考えた時、(仮に漏れて来た情報が正しくて)フィリピン人の母親に母子家庭の中で育てられたなら、そして、母親が、フィリピン人候の子育てを行い、日本人の父親の関与が全然無かったとしたら...この容疑者が、こうした事件を起こす結果になったとしても不思議では無いのです。


最後に、ウチの嫁(フィリピン人)が言う事には、

『ウチの娘が大きくなって、彼氏が出来るような歳になった時、フィリピンの男は原則お断りよ...』

…との事です。


ウチの嫁、この辺り、ある種、ここの社会では変わり者で、それ故にフィリピン人の男がどんなに言い寄ってきても、一切、拒絶して来たようです。そして、それは、ここの社会の中では寧ろ少数派で、バリバリと働いて稼ぎが良かった亡父が、

『フィリピンのオトコなんてロクでなしバッカリだから、オマエは外国人と結婚した方が良いと思う...』

…と、嫁が少女時代によく言っていた事が少なからず影響したようです...


...これ以上のコメントは差し控えますが、何とも悲しい事件が起こった...そんな気持ちです。




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