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救い主をもたらした乙女 ほめたたえよう 清いおとめ マリアを7

2019-07-23 01:48:45 | 聖母讃歌
『ほめたたえよう 清いおとめ マリアを』聖エフレム原作、デルコル神父、江藤きみえ 共訳・編

◆7、救い主をもたらしたおとめ

① 典礼のことばをかりて、うたいましょう、「神のさいわいなおん母マリア、終生おとめ、主の神殿、聖霊の至聖所よ、あなただけが、よくわたしたちの主、イエズス・キリストのみ心にかなったお方であります。み民のために祈り、聖職者のためにとりなし、信心ぶかい女性のために取りついでください」。

② 「上は天に、下は地に、おお主よ、あなたの住まいは、おん父のふところに、永遠の昔から、マリアのひざの上に、ご降誕のときから」(第15篇のおりかえし)。

第1考察 一生涯のあいだずっとおとめである聖マリア

 聖エフレムの聖母をほめたたえる第15篇の賛歌は「火の車」ということばで、はじまっています。

 この「火の車」とは、予言者エゼキエルがみたまぼろしにもとずいたものです。すなわち、神のみいつが、火の車にすえられ、ケルビムたちの玉座にすわっておられるのを、エゼキエルはみたのです。神の玉座をささえるケルビムたちは、「火のようにかがやくもの」といわれていますが、神の玉座をささえるという光栄ある使命をまかせられても、「おそれおののきながら」ささえているのです。神がかぎりなくすぐれたみいつだからです。

 これに対し、マリアは、天地万物の大王、神のかぎりないこのみいつを、したしく、み胸にだきしめて、なでてあげ、わが子と呼んでおられます。この神的コントラストをかんがえて、聖上フレムは、つぎのように歌います。

【第15篇】① 火の車〔をささえるケルビムたち〕は、おそれおののきながら、主をはこぶのに、マリアの弱いひざは、〔火である〕主をささえても、決してやきつくされることがありません。
火のかがやく天の使いたちでさえ、おそれおののきながら、主をささえているのに、このダヴィドの娘は、ご胎内にやどる主を、信頼ぶかく、ささえています。
ケルビムたちが、ふるえながら運び、セラフィムたちが、"聖なるもの!"と歌っているときでさえ、おそれおののいているお方をマリアは親しく、み胸にだきしめ、なでてあげます。

②マリア一女のなかで、忠実な、祝されたお方であるあのマリアは、清いふところに、おん子をだきしめ、〔やしない主を〕やしなっておられます。
このふしぎをだれが、いいつくすことが、できましょう?
マリアは、おとめのままみごもって、おとめのしるしは、そのままに、おん子の誕生さえも、処女をとかず、おん子をはぐくむときも、なお清く、一生涯のあいだずっと失なわず、処女を保っておりました。

マリアのありがたさーほめたたえよう 清いおとめ マリアを6-3

2019-07-22 04:15:42 | 聖母讃歌
『ほめたたえよう 清いおとめ マリアを』聖エフレム原作、デルコル神父、江藤きみえ 共訳・編

◆6-3、マリアのしあわせ

第3考察 マリアのありがたさ

④ あなたは、さいわいです、おお、祝福された方よ。すべての女性は、感謝にみちて、あなたをみています。あなたによって、エヴァの呪いが、とかれたからです。世代から、世代にかけて、人々に、〔悪魔の〕へびが要求する罪の負債は、ことごとく、あなたによって、支払われたのです。

 あなたがお生みになったお方こそ、ありとあらゆる利益を、世にもたらした宝です。あなたによって、光がかがやきだしたのです。この光によって、やみと、やみの君〔である悪魔〕は、よわりはて、跡かたもなく、消えていきました。

⑤ あなたは、さいわいです、マリ了よ。おん子が、ふしぎな火のくるまに乗って、あらわれると、知恵ぶかいすべての天使が、まわりにあふれ、ありとあらゆるすべてのほまれを、ささげます。ケルビム〔光の〕つばさが、はばたくうちに、うやまいおそれる歌声が、ひひきわたります、たえまなく。この偉大なお方を、母ごころにもえる、愛でだきしめながら、もろもろの天使たちのように〔おん子を〕拝んでおられるあなたこそ、さいわいです。

⑥ あなたは、さいわいです、みめぐみにみちたおん母よ、そうです、代々の人々は、あなたを、さいわいな人と、呼びつづけます、高らかに、あなたから、お生まれになったおん子のために。島々と、国々の民もみな、こぞってよびLます、あなたを、さいわいなお方と。おお、あなたは、さいわいです、清いお方1天の幸福〔であるみあるじ〕が、あなたとともに、おいでになり、あなたのうちに、お住みになるからです。

祈り 「みことばが、天使のお告げによって、聖なるおとめマリアのご胎内に人となるようにとおぼしめした神よ、わたしたちのけんそんな祈りをききいれ、おとめマリアこそ、まことに神のおん母であると信じるわたしたちを、みもとにまします聖母のとりつぎによって、お助けください。その同じわたしたちの主、イエズス.キリス\神として聖霊との一致において、あなたとともに代々に生き、支配しておられるおん子によって。アーメン」(典ネLから)。

決心 希望にあふれる心をもって、主のみことばをよく実行にうつすめぐみをねがうために、めでたし一つとなえましょう。




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マリアのしあわせーほめたたえよう 清いおとめ マリアを6-2

2019-07-21 05:16:39 | 聖母讃歌
『ほめたたえよう 清いおとめ マリアを』聖エフレム原作、デルコル神父、江藤きみえ 共訳・編

◆6-2、マリアのしあわせ

第2考察 マリアの偉大さ

 聖エフレムは、つぎの第9篇をもっても、マリアのしあわせという、同じテーマをつづけて、このしあわせのいろいろの理由をうたいます。

【第9篇】 

① あなたはさいわいです、マリアよ。あなたは、まずしい家の出であったにしても、あらゆる王たちの君主の、母となられたのです。そのほまれが、もろもろの天にみちみちるお方が、あなたのご胎内を、清いすまいにされました。
あなたの胸は、さいわいです。愛にもえて、主をやしなったからです。
あなたの口は、さいわいです。つきないあこがれを、子守歌でうたったからです。
あなたの腕は、さいわいです。主をそのなかに、だきしめていたからです。
あなたこそ、まことの火のくるま、火そのものを、はこばれました。

② あなたは、さいわいです、マリアよ。
清いご胎内は、大王の宮殿となり、能力〔の天使〕に、王冠を、主権〔の天使〕に台座を、そなえるお方が、あなたのもとに、そのお住まいを、さだめられたからです。
あなたの家がらは、ユダ族で、ダヴィドの血統にさかのぼるあなたの家系は、じつに輝かしいものとなりました。
あなたがきよく、ダヴィドの子の、おん母となられたからです。

③ あなたは、さいわいです、おとめよ。
ヤコブが予言した、小じしの母となられたからです。
小じしであったあの方は、あなたに従い、あなたに清く、はぐくまれ、処女なる羊の子は、神の小ひつじとなって、〔十字架の〕祭壇に、いけにえにされ、救い主となりました。
あのむかし、イザアクのかわりにささげるいけにえの小やぎを与えた、かの木は、マリアよ、あなたの前じるしです。



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マリアのしあわせーほめたたえよう 清いおとめ マリアを6

2019-07-20 06:06:17 | 聖母讃歌
『ほめたたえよう 清いおとめ マリアを』聖エフレム原作、デルコル神父、江藤きみえ 共訳・編

◆6、マリアのしあわせ

① 「わたしの魂は主をあがめ、わたしの精神は、救い主である神によって喜びおどっています。これからのち、代々の人々は、わたしを、さいわいな人と呼ぶことでLよう」という、マリアのおことばを、心のなかでひびいてくるかのように、考えましよう。

② 「世にあらわれ、すべての人をお照らしになるマリアは賛美されますように」(第8篇のおりかえし)。

第1考察 マリアのしあわせ

聖エフレムの第8篇の賛歌は、マリアをさいわいな人と呼ぶ、愛にみちた心の歌であります。

【第8篇】
① 貧しいはしためにすぎませんと告白し、大王のおんひとり子により、ゆたかにされたマリアを、さいわいなお方と、よびましょう。
マリアは、だれよりもしあわせで、その思い出は、いくたびもくりかえされ、すべての民は、こぞって、ほめつづけます、マリアのみことばどおり、「わたしの生んだおん子のために、代々の人々は、わたしを、さいわいな人とよぶことでしょう」と。
わたしも、おん招きにおおじ、マリアを、さいわいな人とよびましょう。
マリアは、だれよりもしあわせで、その患い出は、いくたびもくりかえされ、すべての民は、こぞって、ほめつづけます、
マリアのみことばどおり、「わたしの生んだおん子のために、代々の人々は、わたしを、さいわいな人とよぶことでしょう」と。
わたしも、おん招きにおおじ、マリアを、さいわいな人とよびましょう。
おお、えらばれた人々よ、このおん招きも、マIjアの愛のしるしです。

② すべてのもののつくり主の母となり、すべてのものの支配者をはぐくむため、えらばれたお方は、なんとしあわせでしょう!
すべてのものの救い主として、マリアにやどられたお方こそ、祝福されたお方です。
すべてのよいものを、この世にほとばしらせる泉であるお方は、さいわいです、
この方から、すべての人を照らす光が、あらわれたからです。
力をつくして、この方を、さいわいな人とよびましょう。

③ ああ、なんというしあわせでしょう、男を知らずにみごもって、清さのうちにおん子を、お生みになった方。
苦しみなく、生んで、喜びにみちて、おん母となられました。
マリアのさいわいな特徴を、すべていいつくすのに、わたしの口は小さすきます。
マリアは、おとめのまま、陣痛なしに、おん子を、お生みになったのです。

④ ああ、最高のしあわせに飽かされたお方の、感嘆すべきさいわいよ!
それは、すべての民が、マリアのおん子によって、ゆたかになり、こ胎内のいのちの実にやしなわれ、その実が、決してつきることが、ないほどです。
男を知らず、奇跡的にみごもって、おん子によって・・・アダムの子孫にかかる、あののろいを、とりのぞいたマリアこそ、さいわいです。


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マリアの子守歌 ー ほめたたえよう 清いおとめ マリアを5-3

2019-07-19 04:29:18 | 聖母讃歌
『ほめたたえよう 清いおとめ マリアを』聖エフレム原作、デルコル神父、江藤きみえ 共訳・編

◆5-3、マリアの子守歌

第3考察 予言者たちへの招き

 マリアの、愛にみちた、美しい子守歌がつづきます。

 このさいごの二節で、聖エフレムは、マリアこそ、旧約の予言者たちによって、とくにイザヤによって、あらかじめ告げられた、かのおとめであると証明しようと望んでいます。そしてこの証明を、"聖霊のたてごとをひく歌い手"と呼ばれたマリア自身の口にいれています。

 マリアは、"聖霊にかわって雄弁に話した"予言者たちを、救いの"たねをまいてから、ねむりについた農夫たち"にたとえて、自分たちの予言の実現をみて、ともによろこぶようにと、おすすめになります。

聖母マリアの、子守歌のつづき。

⑥ "ひとりのおとめがみごもって、子を生むだろう"と、
予言者イザヤは、うたいました。おお、〔予言者よ〕きて、わたしをながめて、よろごびなさい、
みごもっても、おとめだったのは、わたしですから。

おお、あまたのしめしを告げ、聖霊にみちた予言者よ、エンマヌエル(=わたしたちとともにある神)を、ながめなさい、あのむかし、あなたの目にかくされていたエンマヌエルを。
そして、あなたが予言したとおり、"ひとりのおとめがみごもる"ということを、
信じるのをこばみ、あなたをののしった、うらぎりのシオン〔の人々〕に、あなたの力づよい声をもって、はじをかかせなさい。

⑦ おお、えらばれたもの、聖霊にかわって雄弁に話した人々よ、あなたたちの真実な予言をもって、かくされた奥義を、ながめた予言者たちよ、わたしのもとに、つどいなさい。たねをまいてから、
希望のうちに、ねむりについた農夫たちよ、さあ起きて、かりいれをみて、喜びなさい。
ごらんのとおり、いのちの麦ほは、わたしがかたく、腕にだきしめています。植える人はみな、この麦ほに、やしなわれ、まずしい人々もまた、みなこの糧に、あかされます。
さあ、わたしといっしょに、喜びなさい、
喜びの麦ほの束を、わたしがだきしめているからです。

祈り 「主よ、祝福された、しあわせなおとめマリアの光栄ある取りつぎは、わたしたちを守り、永遠のいのちにみちびきますように。聖霊のまじわりのなかで、あなたとともに代々に生き支配しておられるおん子、わたしたちの主イエズス・キリストによって。アーメン」(典礼から)。

決心 信仰ぶかい心をもって、いつもマリアのことを正しくみとめるめぐみをねがうために、めでたし一つとなえましょう。




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