共同通信
2025年4月5日

米国に移り住んだ中国出身者が多く住むニューヨークのクイーンズ地区のフラッシング=2月(共同)
中国で習近平指導部が発足した2012年以降、海外で難民申請をした中国人が100万人を突破したことが5日分かった。抑圧的な統治体制から逃れようとする人が多いためとみられる。ただ最大の申請先である米国ではトランプ大統領が不法移民の摘発を強めている。自由を求めて渡米した中国人らは「中国に引き戻される」と恐れ、息を潜めている。
「送還されるのか。怖い」。ニューヨークの雑居ビルで2月、難民申請中の中国人らが情報交換していた。不法移民の大規模強制送還を掲げるトランプ氏は摘発を加速。中国政府も送還を受け入れるとしている。
習指導部の発足後、苛烈な言論統制や景気低迷を背景に移民を希望する人が右肩上がりに増えた。新型コロナウイルス流行をきっかけに国民一人一人の行動を監視、管理するシステムが整備されると、絶望した人々の国外脱出が急増した。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、24年に難民申請した中国人は推計17万6千人に上り、記録がある1951年以来最多。
(ニューヨーク共同)
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