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Retro-gaming and so on

無職転生

2021年冬アニメ第3弾。無職転生。

ある意味ド本命である。「なろう系」で恐らく一番読まれた小説、と言う話。これがコケればもうラノベ原作の深夜アニメは見限られるだろう、と言う程のド本命である。果たして・・・・。



と不安になって観始めたが、結果問題無かった。完璧だった。パーフェクトだ。
いや、マジな話、ここ3年・・・いや、5年くらいの深夜アニメ作品の中でもダントツの出来だったのではないか。全く妥協が感じられなかった。見事。一つも文句が出なかった。
角川がスポンサーに名を連ねてたんで非常に不安だったんだけど、結果問題無かった。多分漫画版出してる関係で名前連ねたんだろうけど、出しゃばってないんだろう。出てくんな。引っ込んでいればよろしい。



しかもこのアニメ、ここ暫く、演出上の謎だった転生系アニメのお約束さえひっくり返してくれた。
例として「ナイツ&マジック」と「転生したらスライムだった件」を挙げてみよう。これら主人公のエルネスティとリムルは転生前は日本の成人男性・・・しかも多分30代辺りのオッサンなんだよな。まずここを押さえておこう。
彼らは死んで転生するわけだが、なんだかんだで美少年的に転生する・・・厳密に言うとリムルは違うんだが、その辺の細かい事はどーでも良い。いずれにせよ、この時点で「転生後」は女声になり、女性声優が声をアテる事となる。
まぁそれはいいんだよ。問題は・・・モノローグまで女声になってる、と。これは変だろ、と。
この二本のアニメは、第1話の冒頭で、転生前の主人公を演じる男性声優が「ゲスト扱い」になっている。そしてその後一切アニメ本編に関わってこないんだが、これっておかしいんだよな。やっぱモノローグ自体は「転生する前を演じてた男性声優が演じるべきじゃないか」。ずーっとそこに違和感を感じてたのだ。
特に、例えばなろう版のナイツ&マジックなんかは、「エルネスティの中の人」ってのは関西人の設定なのだ。書籍版以降、その設定は消えてしまったんだが(そこが面白かったのに、バカな編集もいたもんだ)、作者の「転生前である中の人と中の人が"外向けに"演じてる転生キャラ」と言うギャップへのこだわり、ってのがこの作品には元々あったのだが、アニメ版はその辺綺麗サッパリ無くなってしまったのだ。しかもダイジェストアニメになってるし(苦笑)。いや、やっぱ色々とおかしいだろ。
ところが、今回、無職転生のアニメはその辺の「どう考えてもそれは矛盾だろ」と言う部分をひっくり返してくれた。肉声で喋る時は女性声優、モノローグは男性声優、と「正しく」演出してくれたのだ。これは快挙と言って良い。フツーに考えて気づくトコなのに、敢えて無視されてきたトコを「キチンと直した」のだ。称賛に値すると思う。エライ。


1話内への話の詰め込み方も昨今のラノベ原作のアニメに比すると適量である。そして主題歌(?)も良かった。前書いた通り、このアニメはそれなりに予算をキチンと取ってるんだろう。アニメ的なクオリティにもそれは表れているし、やっぱ良い作品は結果音楽が良いのだ。
間違いなく、このアニメは、原作同様、今後10年、いやもっと語り継がれるクオリティを持った名作になるだろうと思う。
そういう予感だ。

こいつぁ追っかけるのが楽しみだ。久々、である。
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