武道空手について

武道空手について様々

残心(ざんしん)

2021-01-30 02:59:46 | 日記
武道空手の中で、”残心”(ざんしん)という言葉があります。

武道の型...その最後の動作を終えて、なおるとき...

「なおれ!やすめ!」となりますが、

「なおれ!」で、脚をそろえて、手を重ねて...型の最後の挙動が終わった後にとる形があります。闘いが終わり、刀を鞘におさめる...そんな感じの場所です。

この時に残心という行為をおこなっています。

型の一番最後の動作を終えたとき...その形になりながら、

最後に向いた方向に意識を残したままにします。それを残心と言います。



例えですが...敵をやっつけました...

即、安心して、「あ~やれやれ...」と気を抜いて...

そのとき、倒したと思っていた相手がいきなり立ち上がり攻撃をしてきた!!

そんなとき、残心をちゃんとしていれば対応できます!

...というような感じでしょうか...。



残心...すぐに気を抜かない、振り返る、心の声を見つめる。

それは普段生活でも様々なところで応用が利きます。


例えば...家の鍵をかけたかどうか、自信がなくなってしまうときってありませんか?

そういうところで、いちいち、ちゃんと残心していれば...

残心の心...スキのない自分...ミスなどを減らすのにも役に立ちます。

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武道家の身体

2021-01-27 00:12:23 | 日記
鍛錬!!...鍛える...

鍛えると一言でいってもいろいろな鍛え方があります。

武道家としての身体は...

動くときは弾力のある柔らかい身体...

威力を伝えるときなどは、鋼鉄の身体...

その両方を鍛える稽古があります。


身体の状態は、もっともっと様々ありますが、

一番初歩は、その柔らかい状態と鋼鉄の状態を繰り返して闘う...

特に筋肉の使い方は、アクセル的な使い方ではなく、ブレーキ的な使い方...

受け止める、受動筋力が武道では重要です。



筋肉は、アクセル的には極力使わない方向へ行きます。

動くとき、威力を生むとき、筋肉をアクセル的に使うのでは、限界も早いですし、乳酸がたくさんでて、いわゆる疲れるというやつです。

そういう筋肉は鍛えると肥大化して重たくなるため、動きにも影響が出てしまいます。

さらには、そういう筋肉は加齢により比較的衰えやすいものです。

受動筋力は、乳酸が出にくく、筋肉も大きく太くなりにくい...加齢により衰える速度がアクセル筋よりも比較的遅い...

日本人は、身体も小さく、筋肉がつきにくい体質です。ですから、武道的な身体の使い方は、日本人向きと言えます。

日本人の体質から編み出されたというべきでしょうか...



筋金入りの身体になって、良い動きになって、その良い動きで相手を翻弄し、良い動きで威力を生んで、良い動きで威力を伝える...。

そして、それは、年齢を重ねても衰えにくい...

イイことずくめですが、ただ、それを体得していくのが難しい...

その難しさも、奥深さとして楽しんでいただけましたら...と思います。

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攻防はしない

2021-01-20 22:33:26 | 日記
空手の闘いは、攻撃を受けて、攻撃を返して...

当たったり、避けられたり、当てられたり、避けたり...


攻撃を防いで攻撃をして防がれて...

攻防する、攻防を繰り返す...


というイメージがあるようですが...


武道空手の闘いは...攻撃を受けたら、カモる。

避けるならば、相手にとって一番嫌で、自分にとって一番良いポジションに入って...

どちらにせよ、攻防するのではなく、一瞬で終わらせる。

武道空手の具体的闘いにおいて、最初から攻防する気はさらさらないと言えます。

とにかく、1手目で終わらせる、一瞬で終わらせる。


さらに尖った局面、具体的話になりますが、一対一などではない局面だったりして、そんな中で一人と攻防している間に、
他の人間にやられてしまったり...あらゆる局面で対応できなければいけません。


太極図というものがあります。

攻撃の終わりが防御の始まりで、防御の終わりが攻撃の始まりに...攻撃と防御を太極図に当てはめるとそうなります。



豊空会のマークは...太極図の真ん中にマルがありますが...

それは、ここでの攻撃と防御という話に当てはめれば、

攻撃でも防御でもない。 攻撃であり防御でもある。

真ん中のマルは、攻防一体ということになります。




...そこで田部井師範の組手(闘いの稽古)は...相手の攻撃を避けるのと同時に攻撃が入っている...

そういう状況がよくあります。





武道の特徴は、そういうことが、違うことに応用がきくところでもあります。


ビジネスの商談だったり、様々な駆け引きなどで、攻防一体の感覚、良い動き、パフォーマンスを発揮している自分がいたというお話を、

道場生から伺ったことがあります。


どちらでもない、どちらでもある、真ん中...それが大事です。


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強く気高い日本を創った”作法”...

2021-01-13 22:50:43 | 日記
日本には”作法”というものがあります。

”マナー”と同意と考えられている方も見えるかもしれませんが、

全くの別物です!

マナーは、自分以外の人が不快にならない、させないためのルールのこと...それ以上でも以下でもありません。


作法は...



立ち方、座り方、歩き方、おじぎなど挨拶の仕方、ふすまの開け閉め...

立ち居振る舞いと言いますが、生きている中の全ての動作に取り決めがあります。

それは一体何なのか...全て、より高レベルに機能するような身心の使い方、意識...

それを作るための型です。 良い動き...身体と心の...それを作る方法が作法です。

それをなすために、自分の身体を心を感じ、制御しなければなりません。

そういう制御能力も重要です。


作法が普段の生活の中に厳しくあった時代...

その時代では、普段の生活が、生活自体が稽古と言えます。

生活しているだけで、どんどん機能がアップしていく...その時代の日本と日本人は...とても気高く強かったと伝えられています。

現代でもサムライを代表にして、その時代とその時代の人間は、世界からリスペクトを受けています。



武道にも当然作法がありますし...武道自体が作法とも言えます。

日本の古の智慧は...本当に凄すぎます!!


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型にはまる

2021-01-06 22:51:55 | 日記
型にはまるというと、

凝り固まった考え方から抜け出せないというような...悪い言葉として使われがちですが...

武道空手のなかで、型は大変重要です。


型にはまる...ただ堅苦しいとか、形式ばったこととかではなく...

型は鋳型。その鋳型にはまることによって成形されて製品ができるように...

型にはまることによって、古の達人の身体感覚を転写してくれる...転写装置...コピー機!?みたいなものでしょうか...

もちろん、コピー機のように、スキャンしてガーっとすぐに出てくるようなインスタント的なコピーではありませんが...



武道空手は、型で伝わってきています。

ですが、いきなり型にはまると言っても、大変難しいので、

型を分解して、様々な”基本稽古”ができました。その場で手技・脚技を稽古する”その場基本”、様々な立ち方で移動して...身体の移動を使って威力を生んだり、相手からの攻撃の威力を減らしたり、鍛錬だったり...”の移動基本”...

それらも分解されているだけで、型ですから、型にはまることになるのですが...

分解型にはまって、本来の”型”にはまれる身体を創り、その型にはまる。



型にはまって、動き方...動きの原理、感覚を学び、その原理、感覚を使って動く、威力を生む、相手の威力を消す...

...そうやって闘うのが武道空手です。


型の中には、学ぶべき原理が詰まっています。


何も知らない状態で、自由に動いてみてください...と言うと、どのように動いて良いのか解らないもので...

動くということに戸惑いを覚え、いかに自由に動けないかが解ります...。

型にはまって、動き方を学び...そして動く...稽古を重ねて、自分の身体がより快適に、

より思い通りに動かせるようになっていく...



型にはまって、自由自在に...自分の身体がそうなっていく喜び、嬉しさ...武道空手で感じてください!