黒井さんのメールより
授業の生徒感想文の一部を紹介いたします。
2024年2月16日、50分の授業を受け持ちました。
★感想文
5、戦争が原因で起きる家庭内暴力について初めて触れたが、ただのDVとは違い、憎むものがない分、よけいに辛いのではないかと思った。同時に自分がされたことを次の世代に、次の世代にと受け継がれてしまうのはただのDVと一緒なんだなと思った。子どもが苦しむのもそうだが、夫を送り出し、無事に帰ったきたと思ったら抜け殻と化し暴力をふるい、酒やギャンブルに依存する変りはてた愛する人を見てどう思ったのだろうか。それを相談することもできず世にも認められない苦しさを想像すらしたくないと思った。
黒井秋夫さんのメールより
「戦争のない世界」
「戦争のない世界」をめざす行動の道筋に戦争は必要ありません。暴力は不必要です。
「戦争のない世界」をめざす行動は初めから最後まで戦争や暴力と無縁でなければなりません。戦争や暴力を肯定したり、つまり、戦争をするどちらかに肩入れがあってはなりません。
「戦争のない世界」をめざす人たちが、白旗を掲げる人たちが世界の多数になる時、「戦争のない世界」が実現します。
いや、想像するに世界の10%の家々に白旗が掲げられたら世界は劇的に変わるでしょう。
それは遠い夢物語でしょうか。
ありえない事でしょうか。
戦争や暴力に優れた者たちの正義や道理がこの先100年も続いたら人類は核戦争を回避し生き残れるでしょうか。
祝 PTSDの日本兵家族会・寄り添う市民の会
(元・PTSDの復員日本兵と暮らした家族が語り合う会)
立ち上げ6周年
★2018年1月17日の立ち上げ宣言・全文
父は戦争の事だけでなく他の事にも無口でした。 1948年生まれの私はそういう父を生来の父の姿と思ってきました。 しかしベトナム戦争で米兵の3割前後が悲惨な戦争体験で精神を崩し、元の社会に復帰できないという。 同じような日中戦争や太平洋戦争を体験した日本兵も、つまりは私の父たちも精神を侵されたとして不思議ではない。 本当は父は正常な精神に戻りたいと必死に戦後社会を生きていたのではないだろうか。 私は快活だったかも知れない出征前の父は知らない。復員した後の無口な父しか知らない。 私は「本当の父」を知らないままに父を亡くしたのではないだろうか。 2~3年前からそんな思いで父を振り返るようになりました。 だとしたら、父も私も不幸だった。本当の自分を見せることも心の内を語ることもできずに苦しんだかもしれない父。 そんな風には生前一度も思ったことの無い息子。 その無口の父に反発し続けた私。父を通じて私も又戦争の傷を心に負ったのかもしれない。 私たちの世代にも呼びかけたい。 父親たちを見直そう。父親たちの精神世界を想像してみよう。 語り合おうではないか。 若い人たち、我々の子供たち、孫たちにも戦争は兵士のみならずその家族をも。戦争が終わったその後も家族を通じて長い間影響を与え続けるのだと伝えたい。 この指にとまってほしい!
2018年1月17日 黒井秋夫。
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