昔、実家が古くなって雨漏りしたことがあった。テレビのワンシーンのように、バケツを持ってきて天井から滴り落ちる水滴を集めた。「我が家も雨漏りするほど古くなったんだなあ」と実感したときだった。
今の自宅は約8年前に購入したもの。「欠陥住宅」という言葉がテレビのあちこちで躍っていた頃だったが、我が家は傾く訳でもなく、水漏れがある訳でもなく、まともなつくりだった。だから、リフォームなどももう少し先の話と思っていた。
ところが....。今日の夕方、風呂から出た瞬間に、台所の方から悲鳴にも近い声が聞こえた。「なになに?」「どうしたの?」とドアを開けてみると.....「雨漏り!」と大きな声が返ってきた。バケツを急いで持ってきて、新聞紙を敷き、どうにか床は最小限の被害で済んだ。
でも、不思議なことがある。我が家は2階建て。雨漏りがあった箇所は1階のリビングの天井。何故??屋根から水が入ってくるのならわかるが....。ふと考えてみると、ちょうど真上には、テラスがあった。壁からの距離を測ると、確かにテラスっぽい。
早速、工具を準備し、2階のテラスへ向かった。しかし、きちんと防水処理されているし、目立つような穴もない。でも、タイルの下はどうなっているかわからないので、雨の中、固定しているネジを外して、タイルを広範囲ではがしてみた。これといって異常はなかった。それよりも、長年の砂や泥が溜まって、かなりヘドロくさかった。ぞうきんで床の泥を拭き取ったが、異常らしきものはない。だが、水漏れしている事実はどうしようもないので、床に防水シートを敷いてからゴムマットとタイルを元に戻し、応急処置とした。
雨が小ぶりになったこともあり、水漏れは止まったが、本当の浸入口はわからない。建築時の図面を探し出して、色々と照合してみた。すると、おもしろいことがわかった。我が家は2階の外壁と1階の外壁がずれている箇所があるのだ。屋根を格好良く斜めにしている関係で、テラスの壁を下に下ろすと、ちょうどリビングの天井部分、つまり水漏れ箇所のあたりにぶつかるのだ。なんだか謎が解けた気分だった。
でも、謎が解けたとは言っても、修理ができたわけではない。ひょっとしたら、スレート部分と手すり部分のシーリングを補修するだけで解決するかもしれないが、天井に入り込んだ水の処理や、その他の浸入口の特定など、自分ではなかなか出来ないことも多い。
調べてみると、当該ハウスメーカーでは「お客様センター」が開設されていた。しかも365日受付可能らしい。一応、今日は祝日なので、明朝電話してみることにした。果たして、「10年保証」でスムーズに修理してもらえるのだろうか。近いうちに後日談を書いてみたい。