LP - 昔は誰もが知っていた言葉なのに、最近の若者の間では死語に近いらしい。高校生の子どもに「LPって知ってる?」と尋ねてみたところ、
「LP?バンドのこと?何かの電子機器?」
「違うよ。レコードのことだよ。」
「へえー、そうなんだ。LPって言ってたんだあ。」
昔(こういう言い方自体、年をとった証拠かも)は誰もが使っていた言葉だったのに…。
ゴールデンウィーク、久しぶりに昔のLPを引っ張り出してみました。聴きたい曲があったので、CDにして、iPod Touchに入れてみようと思ったのです。
「どのアルバムから始めようか…」と思いつつ、最初に手に取ったのは、Chastainというバンド。マイナー過ぎますかね。このバンドのLeatherという女性ボーカルが、女版Ronnie James Dioと言われる声の持ち主で、Dioファンの私としては、たまに聴いてみたくなるのです。
Chastainの「The Voice of the Cult」、「Ruler of the Wasteland」をパソコンに取り込んだら、次はThin Lizzyの「Black Rose」アルバム。フィギュアスケートの羽生結弦選手が使用して話題になった「パリの散歩道」(原題:Parisienne Walkways)のGary Mooreが在籍していた頃のアルバムです。
Thin LizzyやGary Mooreのアルバムって、妙に郷愁を誘うというか、懐かしい風景を思い出させる音なんですよね。それがレコードから聞こえてくると、余計に心に響きます。
便利できれいな音のCDに対し、静電気やノイズが入り、摩耗するレコード。でも、「手のかかる子はかわいいもの」と言われるように、レコードには捨てがたい魅力がいっぱいです。
まずは、ジャケット。CDのジャケットがL版の写真だとすれば、レコードジャケットは四つ切りサイズの大判プリントといった感じ。レコードをかけている間、ジャケットの細部までじっと見入ることもしばしば。やはり迫力が違います。レコードはジャケットで衝動買いすることもありましたからね。
次が「盤面」。CDは単なる記録面。記録面を見ても楽しくありません。でも、レコードは違います。曲数や曲の大まかな長さが盤面だけで直感的にわかります。「おっ、この曲は長いな。バラードかな?構成の凝った曲かな?」などと想像が膨らみます。ターンテーブルで回転している盤面を見るのも楽しいものです。ある意味、メリーゴーランドですし…。
A面、B面という構成もいいですね。昔は、「A面は気に入ったけど、B面がなあ…」なんて会話もよくしたものです。今じゃレコードを話題にできる友人も少ないし、寂しいなあ。 「音楽ファイル」で音楽を聴く人には面倒に感じられるかもしれませんが、機会があるなら、回転しているレコードから奏でられる音楽を体験してみることをお勧めします。きっと音の暖かさを感じられることでしょう。レコードには「ゆらぎ」というCDで感じられないものもあるとか…。
ついでに、浜田麻里のアルバムも引っ張り出してみました。この前、NHKのSONGSに出演していましたよね。相変わらずの声で、凄いなあ-と思う反面、私の好きな曲はあまり演奏されず、ちょっと残念でした。個人的に、「Rainbow Dream」の頃までが好きでしたね。「Blue Revolution」は期待して買ったのですが、ちょっと肩すかしというか、「あれれ...」というか...。 当時から感じていたものの、今聴いても、歌詞の英語はわかりにくい(発音的に)。
ただ、上(↑)の「Misty Lady」は、ジャケットの雰囲気といい、Paradiseの重々しいリフの感じといい、日本人のアルバムの中ではよく聴いた方でした。
健在ですね。
(昔は、デンオン・・でした。)
中学生の頃、「デノン」って言ったら、オーディオ好きの友人から「それ、デンオンって読むんだよ」って言われたのですが...。