真夜中の2分前

時事評論ブログ
「真夜中の5分前」→「3分前」→「2分前」に

これが70年目の終戦記念日か……

2015-08-15 18:08:55 | 政治・経済
 今日は、70年目の終戦記念日である。
 今年もまた、安倍総理は式辞で“加害責任”に言及せず、またあらためて、総理のスタンスが明らかにされることとなった。この人は、やはりどうしても自分を「加害者」という立場におきたくないのである。被害者ヅラをしていたいのである。
 そのことは、昨日の「安倍談話」にもはっきりとあらわれていた。
 注目されていた4つのキーワードも、一応入ってはいるものの、どこか他人事のような当事者意識の希薄な言い方に終始するか、あるいは、一般論のような言い回しに逃げている。これでは、各方面から批判を浴びるのも当然といえよう。安倍総理自身が“当事者”でないのは当たり前だが、日本という国のトップとして閣議決定もした談話を発表する以上、「自分は当事者ではない」という言い分は通用しない。そこを考えずに談話など出すから、中韓ばかりでなく欧米のメディアからも批判されるはめになったのである。
 朝日新聞電子版が報じるところによれば、「おわび」の文言はぎりぎりまで調整が続いており、一週間ほど前の原案の段階ではこの言葉は入っていなかったという。それが、公明党側との最終的な調整で結局「おわび」の文言を入れることに落ち着いた。
 しかしそれも、「過去の政権がそうしてきた」という過去の話と「今後もそうする」という未来の話になっていて、肝心の「いまの自分」はどうなのかということはぼかされている。意図的にぼかしたことはあきらかだろう。各方面への“配慮”で「おわび」という言葉を入れざるをえないところに追い込まれたものの、その主語を自分にはしたくない。それで、曖昧模糊、意味不明な談話になってしまったわけである。かくして大多数の国民は、戦後70年という節目の年に、自分のくだらない被害妄想と意地と妥協の産物を発表した総理の愚かさと、このような恥ずかしい総理を戴くことになってしまった有権者である自分たちの情けなさとを思い知らされることになった。
 安倍総理は先日地元入りした際に「2018年まで続けたい」といったそうだが、冗談もほどほどにしておいてもらいたいものである。明治維新から50年のときの総理(寺内正毅)と100年の総理(佐藤栄作)がいずれも山口出身だったために、明治維新から150年にあたる2018年も山口出身である自分が総理でいたいということだそうだが、ほかの都道府県民にとってはどうでもいいそんな事情で安倍政権があと3年も続いたのでは、日本がボロボロになってしまう。というか、明治維新から150年云々というのはたぶんほとんどの山口県民にとってもどうでもいいことだと思うのだが、どうしても2018年の総理が山口県出身であってほしいのなら、誰かほかをあたってください。あなたはもう結構です――というのが、多くの国民の声ではあるまいか。

反安倍・反戦争法案の声をより強力に!

2015-08-15 16:07:26 | 政治・経済
※8月14日に投稿した記事ですが、掲載した画像の位置がずれていたため、修正のうえ再投稿します。

 以前このブログで、あまりメディアで報じられない抗議行動の様子を個人で発していこう、と書いた。
 そんなことをいっておきながら私自身はしばらく抗議行動などに参加できずにいたのだが、13日に福岡市の中心部におもむいた際、いくつかの抗議行動を見て回ることができた。ここで、それらを紹介しよう。
 まずは、毎週木曜日に行われているという「戦争法をつくらせない会」による街頭アピール。



 猛暑が続くなか、毎週街頭に立ち続けている努力に頭が下がる。

 そして、別の場所で行われていた「戦争への道を許さない福岡県フォーラム/原水禁福岡地区実行委員会」の署名活動。



 位置関係から画像は一部しか写せていないが、画面の左側にはずっと人の列が続いている。
 また別の場所では、「九条の会福岡県連絡会」もアピールを行い、安保関連法案をわかりやすく説明するQ&A方式のパンフレットを配布していた。



 この資料によれば、大江健三郎氏らによって立ち上げられたこの会は、全国で7000、福岡県内に200の会があるという。

 これらの地道な活動が、戦争法案反対の大きなうねりとなって安倍政権を脅かしている。
 今日、「安倍談話」が発表されたが、この談話のなかには「おわび」が含まれていた。稲田朋美氏が「おわび」に否定的な発言をするなど自民党内に根強い反対があるにもかかわらずこの文言が入ったのも、歴史修正主義との批判をおそれたためだろう。談話自体にはいろいろと議論もあろうが、「おわび」を入れざるをえない状態に追い込んだということが重要だ。反安倍の世論の高まりに、安倍政権はこのところ譲歩を繰り返している。暴走を完全にストップさせるために、今後も引き続き粘り強い草の根の運動を続けていこう。

《追記》今回見たところではあまり若者の姿がなかったようだが、23日の一斉アクションでは、学生らの団体であるFYMも行動を予定しているようだ。幅広い世代の力を結集させて、福岡でも安保法案反対の声を盛り上げていきたい。