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安倍政権のカネに汚い体質

2015-08-20 22:03:06 | 政治・経済
 安倍政権のこれまでについて振り返ろうということで、前回は経済政策について書いた。今回は、安倍政権の金銭スキャンダルについてまとめ、彼らがいかにカネに汚いかということを書く。

 まず去年の秋に、小渕優子元経産相と松島みどり元法相のダブル辞任があった。うちわ問題については金銭スキャンダルとはいえないかもしれないが、小渕氏の虚偽記載問題は、まだ終っていない。ドリルでPCのハードディスクを破壊するという証拠隠滅工作の甲斐あってか検察は起訴を見送ったが、検察審査会の審査にかけられており、今後強制起訴となる可能性もある。

 そして今年に入ってからは、西川公也氏の献金問題もあった。
 このブログでは何度かとりあげたが、このとき疑惑を追及する民主党議員に対して安倍総理がヤジを飛ばして問題視された。総理席からヤジを飛ばすというだけでも資質を問われる問題だが、しかもその内容が誤っていたとして後に訂正・謝罪する羽目になっているのだから、失笑するよりほかはない。

 また、それとほぼ同じ時期に、下村文科大臣が暴力団と関係のある人物から献金を受けていたという問題もあった。最近は新国立競技場問題などで批判を浴びる下村氏だが、半年ほど前にはそういう問題もあったということを思い起こしておこう。この件も当ブログで一度とりあげたが(「道徳を語るなら」参照)、国会で追及を受けた下村大臣は、一度はっきりと否定しておきながら後に一転して献金を受けたことを認めている。道徳教育を推進するなどといいながら、自分は国会でぬけぬけと嘘をつく――暴力団関係者からの献金というだけでもレッドカードで一発退場モノだが、このうえさらに五輪問題でもう一枚カードを出されてもなお大臣のイスにしがみつく厚顔無恥は、“道徳”と対極にある姿勢といえるだろう。

 そして、ここにきての、武藤議員のスキャンダル、離党なのである。
 『週刊文春』の報道が事実なら、これは政治資金規正法違反などではなく、立派な詐欺行為だ。自民党に、しかも、「総理に近い議員」としてあの文化芸術懇に参加していた議員のなかに、詐欺師がいたということになる。武藤氏はSEALDsを批判するツイッターで一躍有名となったわけだが、彼の言動を見ていると、安保法案もまた、根拠のない脅威を煽るだけ煽って国民をだまして戦争法案を通そうとする政権ぐるみの詐欺行為だということがよくわかる。武藤氏は安保法案反対派の主張に若者達が「だまされている」などといっているわけだが、国民をだまそうとしているのはどう見ても詐欺師・武藤の側なのである。

 第1次安倍内閣でも、カネにまつわる問題で次々と閣僚が辞任するということがあったが、こうしてこの一年ほどの間に起きたスキャンダルを見ていると、まるでデジャヴのようである。安倍総理に近い自民党議員たちがカネに汚いという体質は第1次内閣のときとなんら変わっていないのだ。他人に偉そうに道徳や愛国心を説き「若者達は利己的だ」などと批判しながら、自分たちはカネに汚い戦争屋――こんな詐欺師集団が政権を握っているということがおそろしい。