
機動戦士ガンダム、第10話「ガルマ散る」です。この30年前のアニメをじっくり見ながら思うのは、やっぱりアニメって子供が喜んでこそだよな~ってこと。そりゃ最近のCGを駆使した、大人向けの、凝りに凝ったアニメも好きだからそれを否定するつもりはありません。でも凝れば凝るほどオタク向きになっていって、ますます好き嫌いが出てしまう。ジブリもののように基本的に子供が喜んで見れて、かつ大人も見入ってしまうものが、アニメとしては本道なのかな、と思います。
さて本編。まず画面には廃墟が映し出されます。ここは設定ではニューヤーク市。もとのアメリカ合衆国のニューヨークがあった場所に、宇宙世紀には名を変えニューヤーク市があります。ニューヤークはキャルフォルニアベースと並んで、ジオン軍の北米大陸での拠点となっているようです。
この時問題となるのが、ホワイトベースの航路です。ホワイトベースは連邦軍本部の指令により海へと脱出をはかっている最中です。ニューヤークがニューヨークであるなら、海とは“大西洋”となります。しかしホワイトベースはこの後、太平洋へ出てユーラシア大陸を横断、オデッサ作戦に参加し、地球を一周してジャブローに帰ってきます。
劇場版ではガルマが戦死するこの地は「シアトル」となっています。シアトルはアメリカ北西部にある現在の「シアトル」だと思います。これなら“海”と言えば太平洋となり話は通ります。ちなみにジ・オリジンでは「ロスアンゼルス」となっていて、ホワイトベースは地球を一周することなく南下しジャブローに直行します。
TV版の劇中で「ニューヤーク」という言葉は出てなかったと思いますので、その後に出たガンダム関連の本で、企画段階で上がっていた地名の設定が表に出てしまったのかも知れないし、この時点(10話放送時点)では本当に大西洋に抜けるストーリーを考えていたのかも知れません。あくまで私の推測ですけど。ここは私の脳内修正で「シアトル」としたいところです。
ガルマとシャアがパーティーに出ています。おそらくジオンが主催する、この地域の権力者たちを招いての「地域友好活動」だと思われます。利権を求めてよってくる彼らをガルマ自身は「虫が好かん」と嫌っていますが、ジオンの勢力圏内で地域の人々と上手くいっているのはここだけで、占領軍の司令官としてガルマ大佐は案外優秀なのかも知れません。デギンの他の子に比べても優しいガルマの性格が出ているのでしょう。
シャアが「ん?」と興味をもって向けた視線の先には、前の市長のヨーゼフ・エッシェンバッハがいます。前の市長ですから、今この街はジオン軍が直接治めているか、ジオンが指名した者が市長の役職についているのでしょう。ガルマが言うには「彼はジオンを憎んでいるが、市民の保護のためにここに留まった」とのこと。絶対裏で何かやっている臭いがしますが、劇中でそれらしい行動は見せません。
「イセリナ・エッシェンバッハ様がお見えでございます」とのアナウンスでイセリナが登場します。きらびやかなパーティーにお似合いの美しい姿です。「ほう」とシャアも声を上げています。ガンダムで登場する女性でロングヘアーはこのイセリナくらいかな。安彦氏が作画がし難いと、ロングヘアーは苦手ならしい。富野さんは金髪のロングヘアーが大好きでマチルダをイセリナみたいにしたかったらしいです。
「ちょっと失礼する」とガルマ…。「前線でラブロマンスか?ガルマらしいよ、お坊ちゃん」とまた、シャアの中でガルマネタが増えたみたいです。
ガルマとイセリナのやりとりが楽しい。どうも二人は結婚したいと考えているみたいなのですが、イセリナの父、エッシェンバッハが反対しているらしい。ま、そりゃそうだ。「あたくしには連邦軍もジオン軍もありません…、たとえ父を裏切ろうとも…」とイセリナがいじらしいことを言ってきます。「私も父とジオンを裏切るわけにはいきませんが…」とガルマの言葉に、不安げな表情を見せるイセリナ。ガルマの「私“も”」と言葉の使い方、おかしくない?と思ったら、「今、連邦軍の機密を手に入れるチャンスなのです。それに成功すれば、父とて私の無理を聞き入れてくれます」「それで聞き届けてもらえねば、私もジオンを捨てよう」と続けるガルマ…。相当な覚悟のようですね。
お坊ちゃん、お坊ちゃんと、シャアにバカにされるガルマですけど、ガルマは20歳。今の世の中で20歳と言えば世間知らずのお坊ちゃん揃いで、毎年、成人式を台無しにするニュースばかり。私もその歳頃には多くの方々に、たいへんなご迷惑をおかけしていました(笑)ガルマのほうがよほど大人です。地球侵攻軍の実質的なトップはマ・クベ指令ですが、北米方面軍指令の大任を果たしているだけでも立派なものです。コロニー落しで地球のほとんどの人が激しい憎悪をジオンに向けている中、ガルマの周りには穏やかな空気が流れています。乱世にこそギレンやキシリアが必要ですが、きっと平時にはガルマのほうが能力を発揮するでしょう。そんなザビ家の未来を担っていたからこそ、シャアに殺されたのかも知れませんね。
つづく
さて本編。まず画面には廃墟が映し出されます。ここは設定ではニューヤーク市。もとのアメリカ合衆国のニューヨークがあった場所に、宇宙世紀には名を変えニューヤーク市があります。ニューヤークはキャルフォルニアベースと並んで、ジオン軍の北米大陸での拠点となっているようです。
この時問題となるのが、ホワイトベースの航路です。ホワイトベースは連邦軍本部の指令により海へと脱出をはかっている最中です。ニューヤークがニューヨークであるなら、海とは“大西洋”となります。しかしホワイトベースはこの後、太平洋へ出てユーラシア大陸を横断、オデッサ作戦に参加し、地球を一周してジャブローに帰ってきます。
劇場版ではガルマが戦死するこの地は「シアトル」となっています。シアトルはアメリカ北西部にある現在の「シアトル」だと思います。これなら“海”と言えば太平洋となり話は通ります。ちなみにジ・オリジンでは「ロスアンゼルス」となっていて、ホワイトベースは地球を一周することなく南下しジャブローに直行します。
TV版の劇中で「ニューヤーク」という言葉は出てなかったと思いますので、その後に出たガンダム関連の本で、企画段階で上がっていた地名の設定が表に出てしまったのかも知れないし、この時点(10話放送時点)では本当に大西洋に抜けるストーリーを考えていたのかも知れません。あくまで私の推測ですけど。ここは私の脳内修正で「シアトル」としたいところです。
ガルマとシャアがパーティーに出ています。おそらくジオンが主催する、この地域の権力者たちを招いての「地域友好活動」だと思われます。利権を求めてよってくる彼らをガルマ自身は「虫が好かん」と嫌っていますが、ジオンの勢力圏内で地域の人々と上手くいっているのはここだけで、占領軍の司令官としてガルマ大佐は案外優秀なのかも知れません。デギンの他の子に比べても優しいガルマの性格が出ているのでしょう。
シャアが「ん?」と興味をもって向けた視線の先には、前の市長のヨーゼフ・エッシェンバッハがいます。前の市長ですから、今この街はジオン軍が直接治めているか、ジオンが指名した者が市長の役職についているのでしょう。ガルマが言うには「彼はジオンを憎んでいるが、市民の保護のためにここに留まった」とのこと。絶対裏で何かやっている臭いがしますが、劇中でそれらしい行動は見せません。
「イセリナ・エッシェンバッハ様がお見えでございます」とのアナウンスでイセリナが登場します。きらびやかなパーティーにお似合いの美しい姿です。「ほう」とシャアも声を上げています。ガンダムで登場する女性でロングヘアーはこのイセリナくらいかな。安彦氏が作画がし難いと、ロングヘアーは苦手ならしい。富野さんは金髪のロングヘアーが大好きでマチルダをイセリナみたいにしたかったらしいです。
「ちょっと失礼する」とガルマ…。「前線でラブロマンスか?ガルマらしいよ、お坊ちゃん」とまた、シャアの中でガルマネタが増えたみたいです。
ガルマとイセリナのやりとりが楽しい。どうも二人は結婚したいと考えているみたいなのですが、イセリナの父、エッシェンバッハが反対しているらしい。ま、そりゃそうだ。「あたくしには連邦軍もジオン軍もありません…、たとえ父を裏切ろうとも…」とイセリナがいじらしいことを言ってきます。「私も父とジオンを裏切るわけにはいきませんが…」とガルマの言葉に、不安げな表情を見せるイセリナ。ガルマの「私“も”」と言葉の使い方、おかしくない?と思ったら、「今、連邦軍の機密を手に入れるチャンスなのです。それに成功すれば、父とて私の無理を聞き入れてくれます」「それで聞き届けてもらえねば、私もジオンを捨てよう」と続けるガルマ…。相当な覚悟のようですね。
お坊ちゃん、お坊ちゃんと、シャアにバカにされるガルマですけど、ガルマは20歳。今の世の中で20歳と言えば世間知らずのお坊ちゃん揃いで、毎年、成人式を台無しにするニュースばかり。私もその歳頃には多くの方々に、たいへんなご迷惑をおかけしていました(笑)ガルマのほうがよほど大人です。地球侵攻軍の実質的なトップはマ・クベ指令ですが、北米方面軍指令の大任を果たしているだけでも立派なものです。コロニー落しで地球のほとんどの人が激しい憎悪をジオンに向けている中、ガルマの周りには穏やかな空気が流れています。乱世にこそギレンやキシリアが必要ですが、きっと平時にはガルマのほうが能力を発揮するでしょう。そんなザビ家の未来を担っていたからこそ、シャアに殺されたのかも知れませんね。
つづく
その点『ワン・ピース』はいい。約束を守れば戦ってる敵にも『ありがとう』と言うルフィーが大好きです。
アンパンマン、ポケットモンスター、ドラえもん、大人が見ても楽しいアニメって多いです。今、私たち親子が最も好きなのは「ケロロ軍曹」。これからは何のメッセージ性も感じませんけど、“単純な面白さ”もまた年代を超えて愛される要素だと思います。
ワンピースはまだDVD3巻までしか見てませんけど、いつか見てみます。それにしても長い作品だなぁ