シャアが大胆にもルナツーの地表近くで補給活動に入ろうとしています。普通に考えたら敵の拠点のすぐ近くに船を停めて補給を行うなんてかなり危険な賭けだと思うのですが…。しかしシャアは、ルナツーの艦隊がのこのこ出てきてジオンを刺激することはないと踏んでいるし、ホワイトベースに関してもこちらと同様、消耗しているのだから、ルナツーへ直行するものと考えているのかも知れません。それに一度距離を取ってしまうとせっかくの獲物を取り逃がしてしまう…、シャアにも少し焦りが見えます。
さて今回のゲストメカ、「パプア級補給艦」です。ガンダムの素晴らしいところの一つに、“兵站”の概念があることがあげられます。当時のアニメですから、回が変われば壊れた部分や失われた人員資材が全て復旧されていても、問題にするところではなく、むしろヤマトのように当たり前でしたよね。
で、パプアです。シャアが「こんな、くたびれた船」と言うから、旧式、鈍足、脆弱などなどイメージしてしまいます。しかし後付け設定で、パプアは旧時代のミサイル戦艦だったのが、ミノフスキー粒子散布下では無用となり、装備と推進機関を一新して補給艦となった、とあります。戦艦が補給艦…ちょっと無理があるかな。戦艦からだと不必要に装甲が強力だったり、たくさんの気密区画に分かれていたりして、改造するのに時間とコストがかかる。ここは戦艦ではなく、上陸支援艦(侵略を意図する艦種はまずいけど)とかでいいと思います。
ガデムがパプアからMS-05ザク(通称“旧ザク”)で出撃します。でも…、マニア的意見ばかりで恐縮なんですけど、パプアはあくまで補給艦です。運搬するだけならまだしも、この艦でモビルスーツを運用することは考えられていないと思うのです。というのも各設定を見ていくと、熱核反応炉を搭載したモビルスーツは、帰還後に冷却する必要があるらしく、そのための設備がある艦でないと運用ができないらしいのです。パプアの設定では「MS-05に限っては運用できたようだ」と書かれています。
もう一つのゲストメカ「旧ザク」です。たった一話だけの登場だったのにも関わらず、モビルスーツファンには絶大な人気がありますね。昔の本とかの説明には「動力パイプが内蔵されているため動きが鈍く、戦闘には向いていない作業用モビルスーツ」などと解説されていたと思いますが、その後、劇場版やOVAに登場し、しっかり実戦配備されていることが公式となりました。この旧型ザクを見せることで、モビルスーツの進化の過程を提示し、ガンダムの世界に奥行きを持たせています。
ガデムは何が何でも任務を達成しようとするプロフェッショナルな軍人に描かれていて好感が持てます。しかし、シャアが3機もザクをやられたという連邦の新型モビルスーツに丸腰で突っ込んでいくことはないでしょうが。
ガンダムと格闘戦に入っているシャアのもとへドレンから無線が入ります。「シャア少佐、敵の新型艦の“木馬”が攻撃を掛けてきます」と。初めてホワイトベースを“木馬”と言った瞬間です。シャアではなくドレンが言っています。おそらくシャアとドレンの間で「なあドレン、あの艦、何かに似てるな」「はあ、少佐。“馬”でしょうか?」「ははは、そうだな、ドレン、まるで“木馬”だ。トロイの木馬のごとく我々に捕獲されるのを待っているのかな」なんて話していたに違いない(笑)
敵の裏をかいているつもりでいたのに、実はさらにその裏をかかれて、徐々に負けがこんでき始めたシャア。「どういうことなのだ?モビルスーツにしろあの船にしろ、あきらかに連邦軍の新兵器の高性能の前に敗北を喫した。それはわかる。しかし、いったいどういうことなのだ?連中は戦法も未熟なら、戦い方もまるで素人だ」。シャアは自分の勘が狂ってきていることで、もうプライドはズタズタです。もう一度「どういうことなのだ」と思わずつぶやきます。ちょっと可哀相なシャア少佐です。
つづく
さて今回のゲストメカ、「パプア級補給艦」です。ガンダムの素晴らしいところの一つに、“兵站”の概念があることがあげられます。当時のアニメですから、回が変われば壊れた部分や失われた人員資材が全て復旧されていても、問題にするところではなく、むしろヤマトのように当たり前でしたよね。
で、パプアです。シャアが「こんな、くたびれた船」と言うから、旧式、鈍足、脆弱などなどイメージしてしまいます。しかし後付け設定で、パプアは旧時代のミサイル戦艦だったのが、ミノフスキー粒子散布下では無用となり、装備と推進機関を一新して補給艦となった、とあります。戦艦が補給艦…ちょっと無理があるかな。戦艦からだと不必要に装甲が強力だったり、たくさんの気密区画に分かれていたりして、改造するのに時間とコストがかかる。ここは戦艦ではなく、上陸支援艦(侵略を意図する艦種はまずいけど)とかでいいと思います。
ガデムがパプアからMS-05ザク(通称“旧ザク”)で出撃します。でも…、マニア的意見ばかりで恐縮なんですけど、パプアはあくまで補給艦です。運搬するだけならまだしも、この艦でモビルスーツを運用することは考えられていないと思うのです。というのも各設定を見ていくと、熱核反応炉を搭載したモビルスーツは、帰還後に冷却する必要があるらしく、そのための設備がある艦でないと運用ができないらしいのです。パプアの設定では「MS-05に限っては運用できたようだ」と書かれています。
もう一つのゲストメカ「旧ザク」です。たった一話だけの登場だったのにも関わらず、モビルスーツファンには絶大な人気がありますね。昔の本とかの説明には「動力パイプが内蔵されているため動きが鈍く、戦闘には向いていない作業用モビルスーツ」などと解説されていたと思いますが、その後、劇場版やOVAに登場し、しっかり実戦配備されていることが公式となりました。この旧型ザクを見せることで、モビルスーツの進化の過程を提示し、ガンダムの世界に奥行きを持たせています。
ガデムは何が何でも任務を達成しようとするプロフェッショナルな軍人に描かれていて好感が持てます。しかし、シャアが3機もザクをやられたという連邦の新型モビルスーツに丸腰で突っ込んでいくことはないでしょうが。
ガンダムと格闘戦に入っているシャアのもとへドレンから無線が入ります。「シャア少佐、敵の新型艦の“木馬”が攻撃を掛けてきます」と。初めてホワイトベースを“木馬”と言った瞬間です。シャアではなくドレンが言っています。おそらくシャアとドレンの間で「なあドレン、あの艦、何かに似てるな」「はあ、少佐。“馬”でしょうか?」「ははは、そうだな、ドレン、まるで“木馬”だ。トロイの木馬のごとく我々に捕獲されるのを待っているのかな」なんて話していたに違いない(笑)
敵の裏をかいているつもりでいたのに、実はさらにその裏をかかれて、徐々に負けがこんでき始めたシャア。「どういうことなのだ?モビルスーツにしろあの船にしろ、あきらかに連邦軍の新兵器の高性能の前に敗北を喫した。それはわかる。しかし、いったいどういうことなのだ?連中は戦法も未熟なら、戦い方もまるで素人だ」。シャアは自分の勘が狂ってきていることで、もうプライドはズタズタです。もう一度「どういうことなのだ」と思わずつぶやきます。ちょっと可哀相なシャア少佐です。
つづく