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BONOBONO DIARY

BONOさん音響・照明奮闘記

ルナツー脱出作戦 その2

2010-02-10 | ガンダムレビュー
 昨日に続いて第四話「ルナツー脱出作戦」です。ファーストガンダムには熱狂的なファンが多く、ガンダムという作品はもとより、ガンダムと過ごした時間や思い出を大切にされていると思います。くれぐれも茶化した表現を慎み、作品自体をけなしていると誤解されないよう進めていきたいと思います。では、アムロたちが監禁されているところから。



 シャアの攻撃により、アムロたちが監禁されている重力ブロックの電力が落ちてしまいます。すると、巨大な観覧車のような構造になっている重力ブロックが突然停止し、バスが急停車するようにアムロたちは一方の壁に叩きつけられてしまいます。想像すると、これはちょっと怖い。ヘタをすると大けがを負ってしまう。重力ブロックの緊急時の安全対策を検討すべきです。



 電力が落ちたおかげで扉の電子ロックも効かなくなり、ホワイトベースクルーはここから逃げ出すことに成功。シャアを迎撃するためホワイトベースに急ぎます。ホワイトベースではフラウが連邦兵に、避難民を安全な場所に移すようかけあっています。そこに、ブライトとアムロが無重力状態を利用して、連邦兵にジャンピングキック!アムロってなかなかやりますね。ただの機械オタクじゃない。頭の固い連邦の官僚的やり方に怒っているのかな。怒ったときのアムロは人が変わります。しかしここはリュウの出番だったような気がしますが…。



 シャアの攻撃に焦るワッケイン司令。「ブライトの言った通りだ」とつぶやく部下を睨み「マゼランを出撃させる」と叫びます。ムサイごとき軽巡がこのルナツーにしかけてくることはないと豪語していただけに引っ込みがつかない。ここはマゼランで威嚇してムサイを追っ払うしかないと思ったのでしょう。

 ちなみに軽巡洋艦(ムサイ)とマゼランのような戦艦が砲撃戦をすると、まずムサイに勝ち目はありません。火力と装甲防御力が桁違い。マゼランは、ムサイの射程距離に入る前にアウトレンジでムサイを撃破できます。ムサイがシャア少佐乗艦の“ファルメル”であっても、この戦力差は埋めがたい。ザクを出せば別ですけど。



 ワッケイン司令が自ら乗り込んだマゼランが港を出ようとしたとき、シャアが仕掛けた爆弾が爆発。マゼランは事もあろうに港を塞ぐ形で座礁してしまいます。ランチで脱出したワッケインが目にしたのは、ガンダムの封印を解き、今まさに出撃しようとしているホワイトベース。ワッケインは銃を抜きブライトたちを威嚇します。「今君に軍規がなぜ必要なのか説明したくはないが、定められた命令は絶対だ」と取り付く島もない堅物ワッケインを諭すのは、ホワイトベースを降りて病院に向かったはずのパオロ艦長。「わしが責任を持つ」上官にそう言われては引き下がるしかないですね。ちなみにこのときブライトはなぜかパイロットスーツを着ています。



 港を塞いでいるマゼランを除かないことにはホワイトベースが出港できません。ブライトはマゼランの排除、言いかえればマゼランの撃破をワッケインに進言します。悩むワッケイン。座礁したマゼランの向こうに接近してくるムサイが見えます。一刻の猶予もありません。ワッケインは決断、「マゼランを排除する。主砲スタンバイ!照準、マゼランの熱核反応炉!」

ちょっと待ったー!「熱核反応炉への直撃は避ける」の間違いじゃありませんこと?この距離でマゼランのエンジンを爆発させれば、確かにマゼランは消し飛んで排除できますが、ホワイトべースも、いえこの港自体が破壊されてしまいます。司令~。



 かくしてマゼランは大爆発、そのエネルギーは外にいたザクを粉砕し、さらにもう少しでムサイをも撃沈できるところでした。ホワイトベースもその衝撃波に飲み込まれていますが、なんだか無事みたいです。さすが大気圏突入能力を持つ艦です。でも隣に係留されていたサラミス級は大破でしょうな(笑)。この衝撃のせいか、パオロ艦長が息を引き取ります。ホワイトベースクルーにとってもワッケイン少佐にとっても、まだまだ学ぶべき大切な人物を失ってしまいました。



 劇中、ホワイトベースが主砲を撃ったのはこのときが初めて。それがこともあろうに相手がマゼランだなんて…。この火薬式52cm連装砲についてはまたいずれ。



 パオロ艦長の宇宙葬はルナツーではなく、ホワイトベースで行われています。船乗りですから最後まで自分の艦で、と思うのでしょう。パオロ艦長…、リュウに話しかけられたせいで負傷し、ワッケインが先走ったせいで死に至った、と考えてしまうのは私だけ?



 宇宙に消えていくパオロ艦長を見送るアムロは、行方の分からなくなった父のことを考えています。最初のほうで、ノーマルスーツで出撃する際のシャアがアルテイシアのことを考えているシーンがありました。私たちも、大事なことをしている最中に、ふと何でもないことを考えていたりすることがありますよね。相変わらず人物描写が丁寧なガンダムです。



つづく


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