先輩、吐いた唾飲まんといてくださいよ

俺の会社には俺より年上で経験豊富な部下が数人いた。（過去形）
一番上の爺さんには辞めてもらった話は以前したが、2番目のやつも辞めることになった。
「○○を辞めさせないと俺が辞める」「ほかのやつを手伝いに来させないと辞める」「△△を手伝いに来させないと辞める」「朝6時半に手伝いに来させないと辞める」と、要求をエスカレートさせる。（一度も希望をかなえたことはないが）
俺もベテランが辞めると俺の仕事の負担が増えるからなるべくなだめてもたせてきたが、いい加減面倒臭くなったので「わかりました、社長に話してきます。基本通り1か月がいいですか？キリよく今月中がいいですか？」と言った。
今月中にと決まったので新しい人を募集し早くも決まった。
本人はこんなにあっさりと終わりになるとは思っていなかったようだが、古参は給料が高いので社長は虎視眈々とジジイ達を切るつもり満々だったのだ。いいタイミングだったんだな。
そしたら今頃になって「本当は辞めるつもりはなかった」とか言い始めたらしい。
若いころは悪いことはなんでもした、と不良な方がよく言うセリフを前に自慢げに話していたのを聞いた気がするが、だったらツッパリの方風に「先輩、吐いた唾飲まんといてください」と言う言葉をお送りしたい。
「辞めたくないと言う話を聞きましたが、社長に聞いてみましょうか？」と一応声をかけてやったが俺にはっきりと辞めると啖呵を切った手前言い出せなかったようでそのまま卒業が決まった。
やっぱり最後までツッパらないとな。
まぁ俺はツッパリじゃなく高校時代生徒会長だったけど。