園芸家１２か月 カレル・チャペック

４月。新しいスタートが始まりました、皆さんいかがお過ごしでしょうか？

時期的に忙しくなる方も多いようで、久々に訪問した素敵サイト様が閉鎖されていたり、しばらくお休みされていたりと春からブロークンハート（違う）な管理人です。


じゃあ更新が遅くなっているアンタはなんなのさと言われそうですが。






はい、ここでいきなり問題です。
最近とみに更新の遅い当サイト、管理人は一体どーしちゃったんでしょうか？

A.　忙しくて本を読むスピードが落ちている
B.　読書量こそ多いが、ジャンルがエッセイ、指南書等文学作品でないから紹介したくてもできない
C.　その他

さあどれでしょう！？

正解は最後で明かします。
答えを見ても良い子のみんなは決して管理人に物を投げないでネ！



では、今回は春らしい！？一冊をとりあげましょう。


園芸家１２か月　　カレル・チャペック


日本でも今やすっかり定着した「ガーデニング」。
すっかり春らしくなった今日この頃、ご近所を見渡せば、美しい花々が咲き乱れ、その近くではせっせとガーデニングにいそしむ人々を見かけることでしょう。

カレル・チャペックの「園芸家１２か月」は、そのままずばり、我が家のガーデニングにいそしむ園芸家を紹介しています。

そう、ガーデニングそのものよりも、「園芸家とはこういう人種だ」と、園芸家をまるで一つの別の生き物のように、楽しくユーモラスに紹介しているのです。

天候に一喜一憂し、草花の栄養となる土作りに精を出し（土を重要視する為に、時に土作りばかりになってしまったり）、苗屋に行くと、つい庭に収まる以上の苗を買ってきてしまったり、それを植えるスペースを必死で探したり、旅行に行っても留守中の自分の庭が始終気になってしまったりと、園芸家の悲喜こもごも（？）が面白おかしく書かれています。
著者自身が熱心な園芸家だったのかは分かりませんが、ガーデニングについて、時に専門的に細部まで熱く語ってもいます。


そういうわけで、ガーデニングをする人にとっては、まさに「そうそう！わかるわかる！」な世界ではないでしょうか。自分の体験と照らし合わせて読むとおもしろさ２倍だと思います。

しかし、ガーデニングを全くやらない人にとっては、恐ろしくたくさん紹介される、カタカナの観葉植物名の羅列を読むだけで疲れてしまうかもしれません。

ただ、タイトル通り、園芸家の１２か月が月毎に分かれており、ひと月の内容は10ページほどの為苦もなく読む事ができます。
チャペックの兄が描いたシンプルでユーモラスな挿絵も多く載っており、パラパラと見ているだけでも楽しいです。

ガーデニング好きには文句なく楽しめると思いますが、そうでない人にとっても、チャペックのユーモアの効いた文章で、ガーデニングを扱った本としては、比較的読みやすいのではないでしょうか。





さ～あ気になる前半クイズの回答です。
答えはC「その他」でした～！

つまり、Aの「実際忙しくて本を読むスピードが落ちている」事と、
Bの「いやそれでも本は結構読んでいるのだけれど紹介できる本が少ない」
この両方が正解なんですね、実わ。

わー！物を投げないでください！

仕方ないんですよ、世の中にゃあ「世界の車窓からDVDブック」なんて素敵な物が出ていて、買わずにはいられないんですから。でも買ってしまうと他の本を買うお金も読む時間もなくなってしまうんですから。オランダ編買おうかな、ぶつぶつ。でもお値段が１冊１４７０円もして、お財布に厳しいんだよなあ、ぶつぶつ。

だから物を投げないでください！

管理人が偏見で採点。★５つが満点です。
読みやすさ★★★★植物名の多さを除けばほぼ満点。
園芸家の凄さ★★★★★はかりしれません・・

写真は本に合わせて、イギリスの植物園を。
植物園はきれいでしたが、広大すぎてぜんっぜん見られていません。
またじっくり見たいです