映画の思い出

2009-11-16 07:15:35 | 日記

  小生、小学生のころから映画が好きなのです。そのころ - といっても分からないですよね - もう40年以上前になるかな、昭和40年当時といえば、小さな町にでもひとつくらいは映画館があったころで、何を見たか憶えていないけれど、子供同士だけでも見にいってもよいと小学校で許可の出ていたゴジラとかガメラ、大魔神といったような娯楽映画を観たのかもしれません。でも、しっかりと憶えているのは、映画が始まる前に風船の中に入ったミルク味の氷菓子を皆で買うのが楽しみだったこと。
  一方、当時小学生がひとりで観に行ってはいけない映画というのは、なぜか洋画だったような記憶があります。クラスの模範生であった小生にとってひとりで洋画を観に行くなんてとんでもないことでしたし、そんなことをする同級生もいるはずはありませんでした。しかし、ある時突然うちに遊びに来た親戚のお兄さんが、行けなくなったからと映画の招待券を親の前で小生にくれたのでした。小生、どう扱えばよいか困ってしまい、母の顔をうかがったら、母はすぐさま今からひとりで観に行けばといいと簡単にいうではありませんか。小生なぜか、その言葉が取り消される前にうちを飛び出していました。でも、もう心臓はドキドキでした。映画館に向かう途中、それまでの人生で一番悪いことをしている自分に酔いながらも、誰かに道で会ったらどうしようとまるで逃亡者のような恐怖も味わっていました、それも、しっかり招待券を片手に握ったままでです。そしてやはり、運が悪いことに途中で告げ口好きで有名なクラスメートに遭ってしまったのです。
  そんな時は悪知恵が働くものですね。とっさに、親戚のお姉さんが映画の券を持っていくのを忘れたので届けにいく途中なんだと口が自然に発していたのでした。
 やったぁ~、かっこいいぞ俺と思いながら映画館に走りこみ、映画室への重いドアを開け観賞した始めての洋画が、『サウンド オブ ミュージック』だったのでした。

  もちろん、そのあとも同級生は皆、サウンド オブ ミュージックなどという映画は知らなかったですし、感動したその気持ちを翌日以降ずっと教室では公言できませんでしたから、辛かったです。でも、その欲求不満がすぐに本屋でロードショーという映画雑誌に向けられるようになり、小学校後半以降、毎月本屋でこっそりロードショーを見るのが習慣になってしまいました。中学生になって多少お小遣いが増えてからは毎月購読するようになり、付録の俳優名鑑を肌身離さず持ち歩き目を通し続け、気づけば当時の欧米の有名男優女優の顔と名前と出演作品など全部憶えてしまっていたと思います。
   当時、気になった俳優は、やはり女優ではオードリー・ヘップバーンやシャーリー・マクレーン、男優ではケーリー・グラントやポール・ニューマンあたりだったと記憶しています。また、記憶に長く留まった映画はグレゴリー・ペック主演の『渚にて』やフランソワ・トリフォー監督の『華氏451』でした。当時から近未来的、SF的なものに興味があったのですね。改めて思います。


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