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季節のブログ『ほっとひといき・四季の便り』

日本の美しい四季の移り変わりのなかで、季節の風景や食べ物など何気ない日常を綴る日記です

『ゴッホが描いた江戸の梅屋敷』

2019年03月07日 | 四季折々の風景

東京・江東区亀戸には、かつて『梅屋敷』と呼ばれるお屋敷がありました。

『梅屋敷』は本所埋堀(現・墨田区)の商人・伊勢屋彦右衛門の別荘「清香庵」の別名。

その「清香庵」の庭には数多くの梅の木が植えられていたことから、亀戸の『梅屋敷』として名高かったのです。

亀戸『梅屋敷』は江戸の梅の名所として知られ、歌川広重などの浮世絵にも描かれたほどでした。

『梅屋敷』の庭の梅の木のなかでも、ひときわ見事だったのが「臥龍梅」と名付けられた一本。名付け親は「水戸のご老公」こと水戸光圀公であったといいます。

8代将軍・徳川吉宗公も鷹狩の帰りには、よく『梅屋敷』に立ち寄ったとのこと。

浮世絵師の歌川広重も『梅屋敷』の梅を気に入り、さまざまな構図で10数種もの浮世絵を描きました。

うち1枚が「名所江戸百景・亀戸梅屋舗」です。

この浮世絵は海を渡ってヨーロッパまでもたらされ賞賛を受けました。ゴッホはこの絵に大きな衝撃を受けて、油絵でそっくりに模写した1枚が残されています。

ゴッホの絵には拙いながらも漢字の説明書きも描かれているほか、広重の『梅屋敷』の浮世絵を完璧に再現しているのが驚きです。

(※画像は『亀戸梅屋敷』の絵。左が広重・右がゴッホ)

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