今月1日から始まった「春の火災予防運動」。
その最終日である7日は『消防記念日』の日です。
『消防記念日』が制定されたのは昭和25年で、「消防組織法」が昭和23年3月7日に施行されたのにちなんで決められました。
我が国には長らく消防組織が置かれておらず、江戸時代には旗本による「定火消」、庶民による「町火消」らが防火や消火を担当していました。
明治維新後は警察機関の一部である「消防組」が作られ、大正時代に入ると自動車ポンプなどの機器も用いられるようになります。
現在では「消防組織法」により、全国各地の消防隊が警防・救急・救助・予防と広範囲にわたる任務をこなしています。
その組織や機器は進歩しても、危険な火災や災害に勇気をもって立ち向かっていくのは消防隊員の皆さんであることに変わりはありません。
江戸の昔は粋でいなせな男の代名詞として「三男(さんおとこ)」というものがありました。
「三男」とは命知らずで勇猛果敢な「火消し」と裸百貫の心意気がある「相撲取り」、悪人たちを裁く町奉行所の「与力」のことです。
今も昔も力と勇気をもって、私たち庶民を助けてくれ頼りになる存在は人気があるということでしょう。
日々、町の安全を守る現代の消防隊員の皆さんに、心から感謝申し上げたいと思います。
(※画像は「東京名所 警視庁火消出初梯子乗之図」三代目・歌川広重作)
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