以前にもお話いたした事ですが
白いミニチュアシュナウザーと暮らすことにしたとき
周りの方から再考を求められたことをお話ししました。
しかも、
ブリーダーさん からも
『 良く考えられては 』 とのアドバイスもいただきました。
きっと、以前生活を共にしていたS&Pとの違いに私が落胆する事を心配されてのお言葉と思っています。
それほど 『 白いミニチュア・シュナウザー 』 は、まだ完成度も低く
他のミニチュア・シュナウザーと比較したとき明らかに見劣りしてしまう存在だったようです。
しかし、私達は、
きみまろパパ と
うららママ を見るにつけて
彼らの間にできる子供達は、きっと素晴らしい<白いミニチュア・シュナウザーになってくれるに違いない
もし、そうならなければ、それは私達の育て方に問題があるのでは ・・・
そんな思いから私達は、ショードッグのスタイルを手本として彼 ( ちぃ君 ) のお手入れをする事にしました。
メリハリの利いたキチッとしたそのスタイルは、私のお手本にはうってつけ
ママさん
も好みのスタイルなのです。 ( 短く刈り込まれた頭部や背中の被毛の感触が好きなのだそうです。 )
先ずは、スタンダード ( 標準 ・ 基準 )とは
? から始める事にしました。
以前共に暮らしていたとは言え
ミニチュア・シュナウザーのスタンダードについは、具体的に何も知らないに等しかったからです。
体型、骨格、被毛、繁殖等について etc. ・・・
こんなに手が掛る犬種とは思いもよりませんでした。
しかし、ドッグ・ショー出陳するのでなければどこかで折り合いを付けて ・・・
クリッパーで仕上げたショー・ドッグスタイルの私達だけの素敵なミニチュア・シュナウザーにしてみよう
!
ここがスタートとなりました。
でも、本格的なストリッピングをして仕上げた素敵なミニチュア・シュナウザーへの
夢 は持ち続けています。
ママさん
は、痛そうだから可愛そう ・・・ と言っていますがネ ・・・
エ^^
大切に育てるという事へのこだわり
自分の手の元に来たからと言って自分の所有物であると思いこまない事
あくまでも、ブリーダーさんからお預かりしている、
『 命を司る神様 』 から共に暮らすことを許されたと思って
この事に喜びを感じ感謝しましょう。
共に暮らす相手を常に美しく清潔に保ってあげましょう。
それが出来るだけ永く一緒に暮らす事が出来る唯一の方法だと思っています。
それには、一つ一つお手入れの 『 日々の積み重ね 』 が大切になってくるものと思っています。
朝 ( 目覚めのコーミング )
まだ、寝むい目を擦りながら、まずは、『 おはよう 』 の挨拶をして ・・・
髭、前足、後ろ足の順にコームの粗い目の方でそっと解きほぐします。
コームが引っ掛かってしまった時は、無理に引かずに手首をコームの進行方向に反して
そっと被毛から抜き取ります。
そしてコームが掛って止まった辺りの毛絡みを確認し慎重に解きほぐします。
一通りコームの粗い目でのコーミングが終わりましたら次は、細目の方で仕上げのコーミングをします。
これを数日繰り返していると次第にコームの通りが良くなってきます。
このとき、コームを早く、強く引いたりすると被毛を引きちぎることとなりますので注意してください。
また、コームのピンの先 ( 丸くなっていますが ) で皮膚を傷つけないように注意してください。
ただし、適度な刺激を皮膚に与える事は、皮下の血行を促し、
被毛の発育に良い影響を与えるものと思われますので、あまり神経質になられないようにして下さい。
私の場合は、足を投げ出して座り、太腿の間に彼らを仰向けにして挟み込み固定して行っています。
被毛を梳かす方向は、髭、眉毛以外、全て開立方向 ( 逆目 、被毛の生えている方向と逆の方向に) で
行っています。
これも、被毛の毛根を動かす事によって皮膚を動かしさらには皮下の血行を促すものと思っています。
最後に被毛の生えている流れに沿って( 順目 )梳かし直して目覚めのコーミングは終了です。
被毛に対してコームの通りを良くすることを通して皮膚をマッサージして
血行を良くするという感覚と理解して下さい。
引いては、これが四肢の被毛の発育に大きな影響をもたらすものと思っています。
食後 ( お髭のお手入れ )
朝食後 十分水分を取らせた後、普段のボディーシャンプーの濃度よりも若干濃度の低い物で
お口周りの髭をシャンピンぐします。
毎食後していますので、誤って飲んでしまう事を考えるとできるだけ危険回避のため
最小限の濃度で効率の良い泡立ちが確保できるものとしています。
泡は、良く泡立てて髭全体になじませますが、できるだけ短時間で行っています。
時間が長くなるほどシャンプー液を飲み込むリスクが高くなるからです。
ぬるま湯又は、お水でシャンプー液を良く洗い落したあと
髭をこすらずにドライタオルを押しつけるようにして髭の水分を取り除いた後
コームの粗目の方で慎重に梳かします。
この時、被毛を梳かす方法は、被毛の生えている方向に対して同一方向 ( 順目方向 )
に梳かして毛先方向に水分が行くようにします。
そして、水の滴が落ち利用であれば再度ドライタオルで吸い取る様にします。
この時、ドライタオルで被毛をゴシゴシ擦らない様にしましょう。
こうしてあげるとドライヤーでの乾燥時間が短縮できます。
( 被毛に付着した水分が均等になる事と風の通りが良くなる事に由来する為のようです。 )
目の周囲の被毛をノミ取りコームで梳いてあげます。
水分でふやけた眼やに等目の周囲の汚れを取り除くためです。
目頭付近の被毛に付着した眼やに
ノミ取りコームで水分を吸って柔らかくなった物を被毛から梳きとります。
目を傷つけないよう慎重に。
続けて反対側も慎重に ・・・
目の周りの汚れは、涙焼けやそれ以上に怖い眼病の原因となりますので
出来れば毎日一度は点検し、清浄にしてあげたいものです。
そして、髭の後方から前方に向かって、下方から上方に向かって、
あるいは、上方から下方に向かってドライヤーをかけます。
この時決して、正面方向から目に向かって温風を吹きかけないように注意ています。
また、目の近くを乾かしたい時は、手又は指で目を覆って温風が直接かからない様にしています。
一通り髭が乾いたところで冷風でクールダウンしてあげます。
これは、余熱で被毛が必要以上に温まり過ぎて表面のキューティクルが傷まない為にしています。
毛先の割れ、いわゆる枝毛や被毛の艶落ちを出来るだけ防げるのではないかと思っています。
最後にコームで髭の毛並みを整えて終了です。
そして、午前中最後の全身のコーミングを施して朝のお手入れは終了です。
夕食後は、前述した朝のお髭のお手入れの前に歯磨きをします。
その後、お水を十分取らせた後シャンプーをします。
もう、お分かりと思いますが、シャンプー前に十分な水分を摂らせて
シャンプー液をなめてしまう事、誤飲がないようにしておきます。
髭の一回目のブローの終了後、ラファンシーズのクリアフェイスを
豚毛の歯ブラシを使ってまんべんなく眼の下から髭先まで塗布します。
豚毛の歯ブラシは、被毛を痛めることも少なく、クリアフェイスを比較的むらなく塗布する事が出来ます。
塗布後、コームで被毛を整えた後ティッシュペーパーでクリアフェイスを軽く拭き取ります。
そして再びコームで髭をを整え、暫くそのままにして
四肢の被毛やお腹周りの被毛のコーミングをします。
前肢は真直ぐ体の正面へ引き寄せてコーミングします。
後肢も真直ぐ真後ろに蹴り出すような姿勢になる様にして体の後方に引き寄せます。
全ての被毛のコーミングが終わったところでお髭のブローイングをします。
そして、最後にお髭の被毛のクールダウンをしてコームで毛並みを整えたら
この日一日の被毛のお手入れの終了となります。
目覚めのコーミング以外は全てトリミングテーブルに立たせて行います。
お髭のシャンプーは、洗面台で私とママさんの二人で共同作業で行っています。
シャンプーの所要時間は、おおよそ3~4分( お一人様 )です。
お髭のブローイング、四肢のコーミングは、朝が20~25分( お二人様 )
夜は、約40分( お二人様 )かかっています。
いきなり開立させるコーミングが、被毛のお手入れにおいて果たして正しいものか否か
分かりませんが、コームの通りの良くなっている被毛には負担は少ないと思っています。
ただ、ドッグランに行って一日遊んで来たような時などコーミングは慎重にならざるを得ません。
毛玉の処理等がしっかり終わった後、慎重に行うようにしております。
また、皮脂などで汚れたコームは、被毛に対してコームの通りが極端に悪くなりますので
こまめにコームを洗浄して被毛を痛めないように心がけています。
被毛について
被毛は、毛根部突端の毛母細胞によって形成されます。
被毛は成長し伸びてゆきますが
それは毛根にある毛母細胞で作りだされた細胞の細胞としての活動を
しなくなった物の集まりであることを理解しなくてはなりません。
したがって、毛根部分が存在する皮膚を大切にしてあげなくてはなりません。
栄養管理から衛生面、メンタルな部分の管理までが美しい被毛の維持に欠かせません。
常に艶やかな被毛を維持するためには、
精神的にも、肉体的にも健康な状態を維持管理してあげる事が大切です。
日頃のコーミング、ブラッシングや丁寧なシャンピングでできるだけ体を清潔に保ってあげる事が
美しい被毛を引き出すカギであると思っています。
被毛の毛根部分に近いところを最も気を使わなければならないと思っています。
毛根さえしっかり管理されていれば、
つまり皮膚の状態が常に良いコンディションで保たれていれば
被毛は常に健康で美しく保たれるという事に他ならないのです。
只、単に生えている被毛に対してあれこれ即効性のある物を用いるのは
その行為自体徒労に終わってしまう場合が多いようです。
すぐに目に見えて良くなる事はありません、時間をかけてじっくりと ・・・
悪くなってしまう事は、あっという間にやってきます。
コツコツコツコツ、日々の単調な積み重ねが素敵な家族を生み出してくれると思っています。
ドッグショーシーズンを終えてしまったショー・ドッグよりも、家庭犬としての伸び伸び
健康に暮らしている仔の方が毛艶が良く見えて、どっちがショードッグ?と言う場合があるそうです。
一瞬の美を取るか、いつも変らぬ綺麗な姿を取るか
私達家庭犬と暮らす者には、何につけても、いつも変らぬが一番のようです。
私の一週間は、
毎朝、乾燥したコームを握る事に始まり、毎晩コームを洗って乾燥させる事で終わります。
日常のお手入れに特殊な道具はいりません
コームさえあれば ・・・
そして、それを使う事が出来る可愛いお相手がいてさえくれれば ・・・
ちぃ君&もっ君 どこに行っちゃったのぉ ~ ?
by ちぃ君
& もっ君
のパパ