1979年 秋、 大阪ミナミの輸入レコード店から火がついた ・・・
っと言えばこの曲・アルバム、この人でしょうか ・・・
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ディック・セント・ニクラウス ( DICK ST. NICKLAUS ) の
マジック ( MAGIC )
日本でのアルバム発表は、それから数カ月後の1980年1月末に
『 関西地区限定販売 』 という触れ込みでなされました 。
その後3月には全国的な展開もなされました ・・・
日本でどこまでヒットしたのかは分かりませんが、本国のアメリカでは
ヒットチャートへ鮮烈なデビューを飾る事は出来なかった様ですね 。
関西圏では、かなりヒットした様でございます 。
女性コーラスをうまくあしらったライトでポップな曲調で、少し重めの感もありますが
爽やかなリズムとビートに乗った大人のポップスと言ったサウンドを聞かせてくれてます 。
ポッと出のAORシンガーとしての括りで評価を受けていたのでしょうか ・・・
彼へのその後の期待は、なかなか上がらずセカンドアルバム以降続くアルバムは目立ったものがありません
彼本来のキャリアから見ればかなりの物足りなさがございます 。
彼のキャリアは古く、1963年に5人組バンド 『 ザ・キングスメン 』 のドラムスから始まっていたようです 。
’63年 ~ ’67年の間ディック・パターソンと母方の姓を名乗って参加していたようです 。
( その後父方の姓であるニクラウスを名乗る 。 )
その時のバンドのヒット曲 『 ルイ・ルイ ( Louie Louie ) 』 が1963年12月ビルボード誌で2位
キャッシュ・ボックス誌では1964年1月には1位という大ヒットを記録した事実に
日本デビュー当時、スポットライトが当てられていなかった事が残念です 。
では、ザ・キングスメンの 『 ルイ・ルイ ( Louie Louie ) 』 を ・・・
ザ・キングスメンは、その演奏スタイルとして黒人音楽のR&Bのカバーを多く手掛けていたようです 。
大学のダンス・パーティーでの活動を基礎としたガレージツアーによって
その演奏スタイルを築いて行ったといわれています 。
彼らをR&Bバンドのさきがけと呼んでも過言ではないでしょう ・・・
同時期にイギリスではストーンズを始めとするR&Bを称するバンドが登場し始めていましたが
ザ・キングスメンのサウンドにはイギリスのバンドにはない
アメリカ人特有の底抜けに明るい陽気さが加味されています 。
イギリスのバンドグループを 『 陰 』 とするならば、
アメリカのそれらは 『 陽 』 の要素を多分に秘めたものと思われます 。
大学のダンスパーティーで明るく陽気に酔った学生を相手に演奏する音楽性の進む方向は
イギリスでのR&Bの音楽の方向性とは違い明るく華やか方向へ進んで行く事は
自然の成り行きなのだったかもしれません 。
こうした環境でキャリアを積んで行ったディック・セント・ニクラウスですから
その音楽性もR&Bをベースとしてさらに洗練されて行ったのだと思われます 。
そうした中でソロ・デビューしセカンドアルバムまで辿り着くところまで行ったのですが
如何せん、日本ではなく、本国アメリカでシンガーとしての評価を得る事ができていないのが残念でなりません 。
ソングライターとしては、楽曲の提供などの活動をしている様でございます 。
現在の彼は、古くからの仲間たちとマイペースで音楽活動を続けているそうです 。
最後に彼のアルバム
マジック ( MAGIC ) から
スローバラードの
サッド・プライス・トゥ・ペイ ( Sad Price To Pay ) を ・・・
ややアップテンポな
ボーン・トゥ・ラヴ・ユー ( Born To Love You ) を ・・・
如何でしたでしょうか ・・・
ディック・セント・ニクラウス ( DICK ST. NICKLAUS ) の魅力を
少しでも感じていただけたでしょうか
?
アメリカのミュージックシーンがMTV時代に突入し変遷を遂げると一部のAOR系アーティストたちは
メイン・ストリームから距離を置く様な状況になって行きました 。
しかし、彼らの残していった作品群は、今も尚、その輝きを失う事無く
私たちの想い出と共に生き続けててくれる事と思っております 。
才能とセンスに裏付けられ、丁寧に作られた楽曲の数々 ・・・
こうしていつでも耳にする事ができるという事は、ご紹介してきているこれらの楽曲が
少なからず次世代の人たちに新鮮さと理解と共感を抱いていただいているものと私は思っております 。
あ ぁ ~ ・・・ もう、あれから三十余年の時が流れたんですね ぇ ~ ・・・
ハイ !
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by ちぃ君
& もっ君
のパパ