みなさま。こんばんは。
本日からこちらのblogでは、昭和59年からの運輸委員会及び大原社会問題研究所の資料、及び運輸白書などをおりまぜながら、国鉄時代について検証を加えていこうと思います。
長文になるかもしれませんが、よろしくお願いします。
今回は、さわり部分ですので内容的に重要な部分は少ないのですが、
>国鉄事業の再建は、国政上最重要課題の一つであり、政府といたしましては、総力を結集してこれに取り組んでいるところであります。
現在、日本国有鉄道再建監理委員会において、経営形態問題、長期債務問題等を含めた国鉄再建の全体的方策について鋭意検討が進められているところでありますが、運輸省といたしましても、同委員会に積極的に協力するとともに、職場規律の確立、新規採用の原則停止、設備投資の抑制、地方交通線の整理の促進等の緊急対策の推進に努めているところであります。五十九年度の国鉄の予算案においては、大幅な要員縮減や工事規模の圧縮による経費節減等に一層努力するとともに、運賃改定等により収入の確保に努めることといたしております。運輸省としては、国鉄事業の再建に全力を傾注し、今後とも国家の基幹的交通機関としての使命を全うできるよう、取り組んでまいる所存であります。
と書かれていますように、国鉄の予算はますます圧縮され、コピー用紙の裏紙使用は当たり前であり、室内灯の消灯、整備費の軽減及び検査周期の延伸などによる経費の圧縮、細かいところでは、この頃は積極的にイベントとして機関区などの公開を行っていましたが、パンフレット等は全て手書き、それも記録用紙の裏側に印刷するなど。。。。それは徹底していましたね。
また、この頃は新製車両の予算が大幅に削られていたため、余剰車両の改造が大流行で、583系改造の419系や715系が誕生したのもこの時期でした。
それでは、しばらく続くこのシリーズどうぞご覧くださいませ。

101-衆-運輸委員会-1号 昭和59年02月23日
本委員は昭和五十八年十二月二十八日(水曜日)
議長の指名で、次のとおり選任された。
江藤 隆美君 加藤 六月君
鹿野 道彦君 金丸 信君
久間 章生君 熊谷 弘君
小山 長規君 佐藤 文生君
近岡理一郎君 浜野 剛君
林 大幹君 福家 俊一君
増岡 博之君 三塚 博君
箕輪 登君 若林 正俊君
小林 恒人君 兒玉 末男君
左近 正男君 関山 信之君
田並 胤明君 富塚 三夫君
吉原 米治君 近江巳記夫君
西中 清君 森田 景一君
河村 勝君 中村 正雄君
梅田 勝君 辻 第一君
十二月二十八日
福家俊一君が議院において、委員長に選任され
た。
―――――――――――――――――――――
昭和五十九年二月二十三日(木曜日)
午後零時七分開議
出席委員
委員長 福家 俊一君
理事 鹿野 道彦君 理事 久間 章生君
理事 浜野 剛君 理事 小林 恒人君
理事 吉原 米治君 理事 近江巳記夫君
理事 中村 正雄君
加藤 六月君 小山 長規君
佐藤 文生君 近岡理一郎君
中馬 弘毅君 中山 正暉君
林 大幹君 増岡 博之君
若林 正俊君 兒玉 末男君
左近 正男君 関山 信之君
田並 胤明君 西中 清君
森田 景一君 河村 勝君
梅田 勝君 辻 第一君
出席国務大臣
運 輸 大 臣 細田 吉藏君
出席政府委員
運輸政務次官 津島 雄二君
運輸大臣官房長 松井 和治君
運輸大臣官房総
務審議官 西村 康雄君
運輸大臣官房会
計課長 宮本 春樹君
運輸省鉄道監督
局長 永光 洋一君
委員外の出席者
日本国有鉄道総
裁 仁杉 巖君
日本国有鉄道常
務理事 縄田 國武君
運輸委員会調査
室長 荻生 敬一君
―――――――――――――
委員の異動
一月十八日
辞任 補欠選任
江藤 隆美君 中馬 弘毅君
金丸 信君 中山 正暉君
熊谷 弘君 田中 直紀君
二月十日
辞任 補欠選任
中馬 弘毅君 山口 敏夫君
同月二十三日
辞任 補欠選任
山口 敏夫君 中馬 弘毅君
―――――――――――――
二月二十三日
鹿野 道彦君 久間 章生君
浜野 剛君 三塚 博君
小林 恒人君 吉原 米治君
近江巳記夫君 中村 正雄君
が理事に当選した。
―――――――――――――
二月二十二日
地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づ
き、地方運輸局及び海運監理部の設置に関し承
認を求めるの件(内閣提出、承認第二号)
同月十五日
国鉄松前線存続に関する請願(佐藤孝行君紹介
)(第四五号)
国鉄松前線の存続に関する請願(奥野一雄君紹
介)(第一五三号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
理事の互選
国政調査承認要求に関する件
陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関
する件等(運輸行政の基本施策)
――――◇―――――
略
○福家委員長 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
運輸行政の実情を調査し、その合理化及び振興に関する対策を樹立するため
陸運に関する事項
海運に関する事項
航空に関する事項
日本国有鉄道の経営に関する事項
港湾に関する事項
海上保安に関する事項
観光に関する事項
気象に関する事項
について、本会期中調査をいたしたいと存じます。
つきましては、衆議院規則第九十四条により、
議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福家委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
――――◇―――――
○福家委員長 陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関する件等について調査を進めます。
この際、運輸大臣から運輸行政の基本施策について発言を求められておりますので、これを許します。運輸大臣細田吉蔵君。
○細田国務大臣 私は、昨年十二月二十七日、新内閣の発足に際して運輸大臣を拝命いたしました細田吉藏でございます。
今国会におきまして運輸委員会の開かれるこの機会に、一言就任のごあいさつを申し上げたいと存じます。
御承知のとおり、現在運輸行政には一刻の猶予も許されない国鉄の再建問題や関西国際空港の建設など、数々の緊急に解決すべき重要な課題が山積しておりますので、その職責の重大さを痛感している次第であります。
今般、運輸行政をおあずかりすることとなったのを機会に、私としては、交通機関の安全確保を基本としつつ、所管の行政に積極的に取り組み、懸案となっています諸問題の解決に最大限の努力をいたす所存であります。
どうか本委員会の委員各位の絶大なる御支援と御指導を賜りまするよう重ねてお願い申し上げまして、運輸大臣就任のごあいさつにいたす次第でございます。(拍手)
○福家委員長 次に、昭和五十九年度運輸省及び日本国有鉄道の予算について、運輸政務次官から――大臣の発言を続けてください。
○細田国務大臣 それでは次に、運輸行政の基本方針について申し上げます。
第百一回国会に臨み、当面の運輸行政の諸問題に関し、所信の一端を申し述べ、各位の御理解を賜りたいと存じます。
運輸を取り巻く諸情勢を見渡してみますと、内外経済は、ようやく景気が底離れをしつつありまして、輸送需要も回復する兆しが見えますが、我が国の経済構造がソフト化し、輸送サービスの質的向上への要請が強まるとともに、輸送量が経済の伸びほど伸びなくなっております。また、我が国経済社会の国際化の進展等も著しく、運輸を取り巻く環境は大きく変化してきておりますので、これらの変化に的確に対応していくことが、今後の運輸行政の展開に当たり、極めて重要な課題となっております。
もとより運輸行政の要請は安全の確保であり、また、国民の求める良質な輸送サービスを将来にわたって安定的に確保することが基本的課題であると考えております。私はかねてより直接、間接に運輸行政に携わってきた経験から、その重要性を十分認識しているものであり、以上のような考え方のもとに、全力を挙げて運輸行政に取り組んでまいりますが、当面する諸問題につきましては、次のとおり所要の施策を積極的に推進してまいる所存であります。
まず第一に、国鉄事業の再建の問題であります。
申すまでもなく、国鉄事業の再建は、国政上最重要課題の一つであり、政府といたしましては、総力を結集してこれに取り組んでいるところであります。
現在、日本国有鉄道再建監理委員会において、経営形態問題、長期債務問題等を含めた国鉄再建の全体的方策について鋭意検討が進められているところでありますが、運輸省といたしましても、同委員会に積極的に協力するとともに、職場規律の確立、新規採用の原則停止、設備投資の抑制、地方交通線の整理の促進等の緊急対策の推進に努めているところであります。五十九年度の国鉄の予算案においては、大幅な要員縮減や工事規模の圧縮による経費節減等に一層努力するとともに、運賃改定等により収入の確保に努めることといたしております。運輸省としては、国鉄事業の再建に全力を傾注し、今後とも国家の基幹的交通機関としての使命を全うできるよう、取り組んでまいる所存であります。
第二に、運輸関係社会資本の整備であります。
まず、港湾につきましては、海上輸送需要への対応、エネルギーの安定供給の確保、地域振興、海岸保全等の観点から、流通拠点港湾、エネルギー港湾、地方、離島の港湾等の整備を促進するとともに、海岸事業の推進に努めてまいります。
次に、空港につきましては、将来の航空輸送需要に適切に対応し、均衡のとれた航空輸送網を整備していく必要があります。このため、我が国の国際的立場からも緊急の課題となっている関西国際空港の建設について、事業主体として特殊法人たる株式会社を設立するほか、東京国際空港の沖合展開、新東京国際空港の整備を進めるとともに、地方空港についてもジェット化等の整備を進めてまいります。
整備新幹線は今後の進め方につきまして、従前からの方針に沿い、関係機関等と協議をいたしてまいりますが、当面、所要の準備作業や調査を推進してまいります。
運輸関係社会資本の整備は、産業活動や国民生活の基盤を築くものであり、今後とも計画的かつ着実にその整備を図る所在であります。
第三に、国際関係への対応であります。
我が国の経済社会の国際化の進展、国際的な相互依存関係の深化等の国際環境の中で、運輸行政の分野におきましても、国際関係への配慮が強く求められております。
このような認識から、第二パナマ運河建設構想への協力を初め、開発途上国の経済社会開発に欠くことのできない鉄道、港湾、空港、船舶等の整備に関する経済技術協力につきまして、積極的にこれを推進するとともに、国際協調の前提である相互理解を深めるため、国際観光を振興し、人的交流の促進に努めてまいります。
外航海運につきましては、我が国の総合安全保障の見地からも重要な課題である海上輸送力を確保するため、日本船を中核とした我が国商船隊の整備を図っておりますが、日本船の国際競争力の低下、国際海運秩序の変化等の問題に直面しておりますので、中長期的な視点に立った今後の外航海運政策のあり方について、検討を行っているところであります。
なお、定期船同盟の行動規範に関する条約につきましては、加入のための準備を行っております。
次に、国際航空につきましては、昨年十二月に日米航空協議を再開したところであり、今後、両国航空関係の不均衡の一層の是正を図ることとしております。その他の国との航空関係につきましても、我が国をめぐる国際航空網の充実に努め、国際航空の公正かつ秩序ある発展を図るべく努力してまいります。
第四に、地域交通政策の推進であります。
地域交通は、新しい地域社会づくりの基盤となるべきものであり、地域ごとの交通計画の策定、推進等を通じて、今後とも地方公共団体との連携を深めながら、効率的で質の高い地域交通体糸を形成してまいります。
都市交通の分野におきましては、都市高速鉄道、都市バス等の整備改善を進め、公共交通機関を中心とする交通体系の確立を図ってまいります。また、地方交通の分野におきましては、地方バス、中小民鉄、離島航路に対する助成等を行い、地域住民の生活基盤として不可欠な公共輸送の維持を図るなど、日常生活に必要な輸送サービスの確保に努めてまいる所存であります。
第五に、貨物流通政策の充実であります。
産業構造の変化と利用者ニーズの高度化、多様化に対応して、効率的な輸送サービスを提供することが必要であります。このため、陸海空にわたる効率的な貨物流通体系の形成、消費者物流の健全な発達の促進、荷役の合理化や輸送効率の改善等による物流効率化施策の推進、情報システム化や、内航船舶の近代化等による物流産業の合理化
施策の推進を図ってまいる所存であります。そのほか、運送に関する秩序の確立に努めるとともに、港湾運送事業については、近年の荷役革新に対応した事業規制に改めてまいる所存であります。
第六に、造船不況対策と船員対策の充実であります。
造船業は依然として市況の低迷を続けており、当面の対策として操業調整勧告を行ったところでありますが、さらに財政資金の確保等により、経営の安定化に努めるとともに、技術革新を積極的に推進し、造船業の近代化を図ってまいります。
船員対策につきましては、新しい船員制度の円滑な実施を図るとともに、船員の教育訓練体制の整備に努めてまいります。また、依然として厳しい船員の雇用情勢にかんがみ、船員雇用対策を今後とも積極的に推進してまいる所存であります。
第七に、運輸に係る安全、防災対策及び環境対策の推進であります。
先ほども述べましたように、安全の確保は、運輸行政の要請であります。このため、輸送機器の安全性の確保、交通安全施設の整備、輸送従事者の健康管理体制の充実等により、事故防止に万全を期するとともに、交通事故被害者の救済対策の充実にも努力してまいります。また、宿泊施設の安全性の確保、海上における広域哨戒体制の計画的な整備等による海上保安体制の強化を図ってまいります。
昨年は、日本海中部地震、中国地方を中心とする七月の豪雨、台風、三宅島噴火等多大な災害に見舞われました。防災対策につきましては、異常な自然現象の早期、的確な把握と、その予警報が重要であり、静止気象衛星を初めとして気象業務体制の一層の充実強化を図ることといたしております。また、大規模地震対策、海上防災体制の充実につきましても、遺漏なきを期してまいります。
交通公害の防止対策として、発生源対策や周辺対策等所要の施策を推進するとともに、海洋汚染の防止につきましても、監視・取り締まり体制の強化、環境整備事業の推進等の施策を講ずる所存であります。
第八に、新海洋秩序への対応及び海洋の開発利用の推進であります。
海洋問題につきましては、国連において海洋法条約が採択され、船舶の航行、深海底資源の利用、海洋環境の保護等に関する新海洋秩序についての世界的な合意が形成されつつあり、我が国も、昨年、これに署名をいたしましたが、運輸省としても、同条約の批准に備え、所要の準備を積極的に進めてまいります。また、資源と国土空間とに恵まれない我が国にとって、海洋の開発利用は重要な課題であり、このための海洋の調査、技術開発等にも、積極的に取り組んでまいります。
このほか、運輸部門における利用者保護対策、エネルギー対策、身障者対策等の推進を図るとともに、運輸関係技術の開発の推進、観光レクリエーション施設の整備等に努めてまいりたいと考えております。
最後に、運輸省の機構改革について申し述べます。
運輸省の現組織は、昭和二十四年に確立されて以来、今日まで三十数年を経過いたしましたが、運輸を取り巻く経済社会環境は大きく変化してきております。これに伴い運輸省に課せられている多くの重要な行政課題に適切に対処し、総合的かつ効率的な運輸政策の推進体制の強化を図るため、昭和五十九年度において、中央地方を通じた大幅な機構改革を実施したいと考えております。
すなわち、本省においては運輸行政の総合的運営の確保を図り、国際運輸、地域交通、貨物流通等の各分野ごとに政策を総合的かつ効率的に推進し得るよう、従来の縦割りの組織体制を抜本的に再編するとともに、地方においても、海運局と陸運局とを統合した地方運輸局の設置を図ることにより、地域の特性に適合した運輸行政の一層の推進を図る所存であります。
以上、運輸行政の当面する諸問題につき申し述べましたが、これらは申すまでもなく、委員各村の深い御理解を必要とする問題ばかりでございます。終わりに当たりまして、重ねて皆様の御支援をお願い申し上げる次第でございます。
○福家委員長 委員諸君に申し上げます。
さきの議事進行は、委員長の間違いではなく、有能過ぎる運輸大臣が、いささか初舞台の関係上上がられたのか、ごあいさつで続いて所信表明を続けるべきところを、途中で打ち切られました。委員長も初めてでございますので、いささかチョンボをいたしました。今後、運輸大臣十分御注意を願います。
次に、昭和五十九年度運輸省及び日本国有鉄道の予算について、運輸政務次官から説明を聴取いたします。津島運輸政務次官。
本日からこちらのblogでは、昭和59年からの運輸委員会及び大原社会問題研究所の資料、及び運輸白書などをおりまぜながら、国鉄時代について検証を加えていこうと思います。
長文になるかもしれませんが、よろしくお願いします。
今回は、さわり部分ですので内容的に重要な部分は少ないのですが、
>国鉄事業の再建は、国政上最重要課題の一つであり、政府といたしましては、総力を結集してこれに取り組んでいるところであります。
現在、日本国有鉄道再建監理委員会において、経営形態問題、長期債務問題等を含めた国鉄再建の全体的方策について鋭意検討が進められているところでありますが、運輸省といたしましても、同委員会に積極的に協力するとともに、職場規律の確立、新規採用の原則停止、設備投資の抑制、地方交通線の整理の促進等の緊急対策の推進に努めているところであります。五十九年度の国鉄の予算案においては、大幅な要員縮減や工事規模の圧縮による経費節減等に一層努力するとともに、運賃改定等により収入の確保に努めることといたしております。運輸省としては、国鉄事業の再建に全力を傾注し、今後とも国家の基幹的交通機関としての使命を全うできるよう、取り組んでまいる所存であります。
と書かれていますように、国鉄の予算はますます圧縮され、コピー用紙の裏紙使用は当たり前であり、室内灯の消灯、整備費の軽減及び検査周期の延伸などによる経費の圧縮、細かいところでは、この頃は積極的にイベントとして機関区などの公開を行っていましたが、パンフレット等は全て手書き、それも記録用紙の裏側に印刷するなど。。。。それは徹底していましたね。
また、この頃は新製車両の予算が大幅に削られていたため、余剰車両の改造が大流行で、583系改造の419系や715系が誕生したのもこの時期でした。
それでは、しばらく続くこのシリーズどうぞご覧くださいませ。

101-衆-運輸委員会-1号 昭和59年02月23日
本委員は昭和五十八年十二月二十八日(水曜日)
議長の指名で、次のとおり選任された。
江藤 隆美君 加藤 六月君
鹿野 道彦君 金丸 信君
久間 章生君 熊谷 弘君
小山 長規君 佐藤 文生君
近岡理一郎君 浜野 剛君
林 大幹君 福家 俊一君
増岡 博之君 三塚 博君
箕輪 登君 若林 正俊君
小林 恒人君 兒玉 末男君
左近 正男君 関山 信之君
田並 胤明君 富塚 三夫君
吉原 米治君 近江巳記夫君
西中 清君 森田 景一君
河村 勝君 中村 正雄君
梅田 勝君 辻 第一君
十二月二十八日
福家俊一君が議院において、委員長に選任され
た。
―――――――――――――――――――――
昭和五十九年二月二十三日(木曜日)
午後零時七分開議
出席委員
委員長 福家 俊一君
理事 鹿野 道彦君 理事 久間 章生君
理事 浜野 剛君 理事 小林 恒人君
理事 吉原 米治君 理事 近江巳記夫君
理事 中村 正雄君
加藤 六月君 小山 長規君
佐藤 文生君 近岡理一郎君
中馬 弘毅君 中山 正暉君
林 大幹君 増岡 博之君
若林 正俊君 兒玉 末男君
左近 正男君 関山 信之君
田並 胤明君 西中 清君
森田 景一君 河村 勝君
梅田 勝君 辻 第一君
出席国務大臣
運 輸 大 臣 細田 吉藏君
出席政府委員
運輸政務次官 津島 雄二君
運輸大臣官房長 松井 和治君
運輸大臣官房総
務審議官 西村 康雄君
運輸大臣官房会
計課長 宮本 春樹君
運輸省鉄道監督
局長 永光 洋一君
委員外の出席者
日本国有鉄道総
裁 仁杉 巖君
日本国有鉄道常
務理事 縄田 國武君
運輸委員会調査
室長 荻生 敬一君
―――――――――――――
委員の異動
一月十八日
辞任 補欠選任
江藤 隆美君 中馬 弘毅君
金丸 信君 中山 正暉君
熊谷 弘君 田中 直紀君
二月十日
辞任 補欠選任
中馬 弘毅君 山口 敏夫君
同月二十三日
辞任 補欠選任
山口 敏夫君 中馬 弘毅君
―――――――――――――
二月二十三日
鹿野 道彦君 久間 章生君
浜野 剛君 三塚 博君
小林 恒人君 吉原 米治君
近江巳記夫君 中村 正雄君
が理事に当選した。
―――――――――――――
二月二十二日
地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づ
き、地方運輸局及び海運監理部の設置に関し承
認を求めるの件(内閣提出、承認第二号)
同月十五日
国鉄松前線存続に関する請願(佐藤孝行君紹介
)(第四五号)
国鉄松前線の存続に関する請願(奥野一雄君紹
介)(第一五三号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
理事の互選
国政調査承認要求に関する件
陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関
する件等(運輸行政の基本施策)
――――◇―――――
略
○福家委員長 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
運輸行政の実情を調査し、その合理化及び振興に関する対策を樹立するため
陸運に関する事項
海運に関する事項
航空に関する事項
日本国有鉄道の経営に関する事項
港湾に関する事項
海上保安に関する事項
観光に関する事項
気象に関する事項
について、本会期中調査をいたしたいと存じます。
つきましては、衆議院規則第九十四条により、
議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福家委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
――――◇―――――
○福家委員長 陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関する件等について調査を進めます。
この際、運輸大臣から運輸行政の基本施策について発言を求められておりますので、これを許します。運輸大臣細田吉蔵君。
○細田国務大臣 私は、昨年十二月二十七日、新内閣の発足に際して運輸大臣を拝命いたしました細田吉藏でございます。
今国会におきまして運輸委員会の開かれるこの機会に、一言就任のごあいさつを申し上げたいと存じます。
御承知のとおり、現在運輸行政には一刻の猶予も許されない国鉄の再建問題や関西国際空港の建設など、数々の緊急に解決すべき重要な課題が山積しておりますので、その職責の重大さを痛感している次第であります。
今般、運輸行政をおあずかりすることとなったのを機会に、私としては、交通機関の安全確保を基本としつつ、所管の行政に積極的に取り組み、懸案となっています諸問題の解決に最大限の努力をいたす所存であります。
どうか本委員会の委員各位の絶大なる御支援と御指導を賜りまするよう重ねてお願い申し上げまして、運輸大臣就任のごあいさつにいたす次第でございます。(拍手)
○福家委員長 次に、昭和五十九年度運輸省及び日本国有鉄道の予算について、運輸政務次官から――大臣の発言を続けてください。
○細田国務大臣 それでは次に、運輸行政の基本方針について申し上げます。
第百一回国会に臨み、当面の運輸行政の諸問題に関し、所信の一端を申し述べ、各位の御理解を賜りたいと存じます。
運輸を取り巻く諸情勢を見渡してみますと、内外経済は、ようやく景気が底離れをしつつありまして、輸送需要も回復する兆しが見えますが、我が国の経済構造がソフト化し、輸送サービスの質的向上への要請が強まるとともに、輸送量が経済の伸びほど伸びなくなっております。また、我が国経済社会の国際化の進展等も著しく、運輸を取り巻く環境は大きく変化してきておりますので、これらの変化に的確に対応していくことが、今後の運輸行政の展開に当たり、極めて重要な課題となっております。
もとより運輸行政の要請は安全の確保であり、また、国民の求める良質な輸送サービスを将来にわたって安定的に確保することが基本的課題であると考えております。私はかねてより直接、間接に運輸行政に携わってきた経験から、その重要性を十分認識しているものであり、以上のような考え方のもとに、全力を挙げて運輸行政に取り組んでまいりますが、当面する諸問題につきましては、次のとおり所要の施策を積極的に推進してまいる所存であります。
まず第一に、国鉄事業の再建の問題であります。
申すまでもなく、国鉄事業の再建は、国政上最重要課題の一つであり、政府といたしましては、総力を結集してこれに取り組んでいるところであります。
現在、日本国有鉄道再建監理委員会において、経営形態問題、長期債務問題等を含めた国鉄再建の全体的方策について鋭意検討が進められているところでありますが、運輸省といたしましても、同委員会に積極的に協力するとともに、職場規律の確立、新規採用の原則停止、設備投資の抑制、地方交通線の整理の促進等の緊急対策の推進に努めているところであります。五十九年度の国鉄の予算案においては、大幅な要員縮減や工事規模の圧縮による経費節減等に一層努力するとともに、運賃改定等により収入の確保に努めることといたしております。運輸省としては、国鉄事業の再建に全力を傾注し、今後とも国家の基幹的交通機関としての使命を全うできるよう、取り組んでまいる所存であります。
第二に、運輸関係社会資本の整備であります。
まず、港湾につきましては、海上輸送需要への対応、エネルギーの安定供給の確保、地域振興、海岸保全等の観点から、流通拠点港湾、エネルギー港湾、地方、離島の港湾等の整備を促進するとともに、海岸事業の推進に努めてまいります。
次に、空港につきましては、将来の航空輸送需要に適切に対応し、均衡のとれた航空輸送網を整備していく必要があります。このため、我が国の国際的立場からも緊急の課題となっている関西国際空港の建設について、事業主体として特殊法人たる株式会社を設立するほか、東京国際空港の沖合展開、新東京国際空港の整備を進めるとともに、地方空港についてもジェット化等の整備を進めてまいります。
整備新幹線は今後の進め方につきまして、従前からの方針に沿い、関係機関等と協議をいたしてまいりますが、当面、所要の準備作業や調査を推進してまいります。
運輸関係社会資本の整備は、産業活動や国民生活の基盤を築くものであり、今後とも計画的かつ着実にその整備を図る所在であります。
第三に、国際関係への対応であります。
我が国の経済社会の国際化の進展、国際的な相互依存関係の深化等の国際環境の中で、運輸行政の分野におきましても、国際関係への配慮が強く求められております。
このような認識から、第二パナマ運河建設構想への協力を初め、開発途上国の経済社会開発に欠くことのできない鉄道、港湾、空港、船舶等の整備に関する経済技術協力につきまして、積極的にこれを推進するとともに、国際協調の前提である相互理解を深めるため、国際観光を振興し、人的交流の促進に努めてまいります。
外航海運につきましては、我が国の総合安全保障の見地からも重要な課題である海上輸送力を確保するため、日本船を中核とした我が国商船隊の整備を図っておりますが、日本船の国際競争力の低下、国際海運秩序の変化等の問題に直面しておりますので、中長期的な視点に立った今後の外航海運政策のあり方について、検討を行っているところであります。
なお、定期船同盟の行動規範に関する条約につきましては、加入のための準備を行っております。
次に、国際航空につきましては、昨年十二月に日米航空協議を再開したところであり、今後、両国航空関係の不均衡の一層の是正を図ることとしております。その他の国との航空関係につきましても、我が国をめぐる国際航空網の充実に努め、国際航空の公正かつ秩序ある発展を図るべく努力してまいります。
第四に、地域交通政策の推進であります。
地域交通は、新しい地域社会づくりの基盤となるべきものであり、地域ごとの交通計画の策定、推進等を通じて、今後とも地方公共団体との連携を深めながら、効率的で質の高い地域交通体糸を形成してまいります。
都市交通の分野におきましては、都市高速鉄道、都市バス等の整備改善を進め、公共交通機関を中心とする交通体系の確立を図ってまいります。また、地方交通の分野におきましては、地方バス、中小民鉄、離島航路に対する助成等を行い、地域住民の生活基盤として不可欠な公共輸送の維持を図るなど、日常生活に必要な輸送サービスの確保に努めてまいる所存であります。
第五に、貨物流通政策の充実であります。
産業構造の変化と利用者ニーズの高度化、多様化に対応して、効率的な輸送サービスを提供することが必要であります。このため、陸海空にわたる効率的な貨物流通体系の形成、消費者物流の健全な発達の促進、荷役の合理化や輸送効率の改善等による物流効率化施策の推進、情報システム化や、内航船舶の近代化等による物流産業の合理化
施策の推進を図ってまいる所存であります。そのほか、運送に関する秩序の確立に努めるとともに、港湾運送事業については、近年の荷役革新に対応した事業規制に改めてまいる所存であります。
第六に、造船不況対策と船員対策の充実であります。
造船業は依然として市況の低迷を続けており、当面の対策として操業調整勧告を行ったところでありますが、さらに財政資金の確保等により、経営の安定化に努めるとともに、技術革新を積極的に推進し、造船業の近代化を図ってまいります。
船員対策につきましては、新しい船員制度の円滑な実施を図るとともに、船員の教育訓練体制の整備に努めてまいります。また、依然として厳しい船員の雇用情勢にかんがみ、船員雇用対策を今後とも積極的に推進してまいる所存であります。
第七に、運輸に係る安全、防災対策及び環境対策の推進であります。
先ほども述べましたように、安全の確保は、運輸行政の要請であります。このため、輸送機器の安全性の確保、交通安全施設の整備、輸送従事者の健康管理体制の充実等により、事故防止に万全を期するとともに、交通事故被害者の救済対策の充実にも努力してまいります。また、宿泊施設の安全性の確保、海上における広域哨戒体制の計画的な整備等による海上保安体制の強化を図ってまいります。
昨年は、日本海中部地震、中国地方を中心とする七月の豪雨、台風、三宅島噴火等多大な災害に見舞われました。防災対策につきましては、異常な自然現象の早期、的確な把握と、その予警報が重要であり、静止気象衛星を初めとして気象業務体制の一層の充実強化を図ることといたしております。また、大規模地震対策、海上防災体制の充実につきましても、遺漏なきを期してまいります。
交通公害の防止対策として、発生源対策や周辺対策等所要の施策を推進するとともに、海洋汚染の防止につきましても、監視・取り締まり体制の強化、環境整備事業の推進等の施策を講ずる所存であります。
第八に、新海洋秩序への対応及び海洋の開発利用の推進であります。
海洋問題につきましては、国連において海洋法条約が採択され、船舶の航行、深海底資源の利用、海洋環境の保護等に関する新海洋秩序についての世界的な合意が形成されつつあり、我が国も、昨年、これに署名をいたしましたが、運輸省としても、同条約の批准に備え、所要の準備を積極的に進めてまいります。また、資源と国土空間とに恵まれない我が国にとって、海洋の開発利用は重要な課題であり、このための海洋の調査、技術開発等にも、積極的に取り組んでまいります。
このほか、運輸部門における利用者保護対策、エネルギー対策、身障者対策等の推進を図るとともに、運輸関係技術の開発の推進、観光レクリエーション施設の整備等に努めてまいりたいと考えております。
最後に、運輸省の機構改革について申し述べます。
運輸省の現組織は、昭和二十四年に確立されて以来、今日まで三十数年を経過いたしましたが、運輸を取り巻く経済社会環境は大きく変化してきております。これに伴い運輸省に課せられている多くの重要な行政課題に適切に対処し、総合的かつ効率的な運輸政策の推進体制の強化を図るため、昭和五十九年度において、中央地方を通じた大幅な機構改革を実施したいと考えております。
すなわち、本省においては運輸行政の総合的運営の確保を図り、国際運輸、地域交通、貨物流通等の各分野ごとに政策を総合的かつ効率的に推進し得るよう、従来の縦割りの組織体制を抜本的に再編するとともに、地方においても、海運局と陸運局とを統合した地方運輸局の設置を図ることにより、地域の特性に適合した運輸行政の一層の推進を図る所存であります。
以上、運輸行政の当面する諸問題につき申し述べましたが、これらは申すまでもなく、委員各村の深い御理解を必要とする問題ばかりでございます。終わりに当たりまして、重ねて皆様の御支援をお願い申し上げる次第でございます。
○福家委員長 委員諸君に申し上げます。
さきの議事進行は、委員長の間違いではなく、有能過ぎる運輸大臣が、いささか初舞台の関係上上がられたのか、ごあいさつで続いて所信表明を続けるべきところを、途中で打ち切られました。委員長も初めてでございますので、いささかチョンボをいたしました。今後、運輸大臣十分御注意を願います。
次に、昭和五十九年度運輸省及び日本国有鉄道の予算について、運輸政務次官から説明を聴取いたします。津島運輸政務次官。
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