国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

第093回国会 衆議院運輸委員会 第7号 第二十話

2015-10-25 22:57:44 | 国鉄関連_国会審議
本日も国会審議からの記事をアップさせていただこうと思います。

いきなり塩川大臣の方から、「 特定の危険物輸送というようなお話がございました。」とあるのですが、記録では直接そうした話が出てきませんのでちょっと疑問なのですが、確かに中国の天津の例もありますが、地域住民の知らないところで危険物が生産されてというのは地域の住民にとりましても非常に重要な問題でしょうし。その危険物を生産し、それを搬送しておる企業と言うものについて、国鉄としても詳しく知る必要があると思います。

さらに塩川大臣は、地方におきます特定交通路線の問題については、輸送密度の低いところは地域に応じた交通体系を整備していくとされていますが、これは、第三次全国総合開発計画において。「輸送密度の低い地域にあっては、地域の実情に応じた新しい交通体系の整備を図るということで、鉄道輸送からバス輸送等の道路輸送に切換えを検討すると答弁していますが、第三次三全総ではうやむやに終わった節があります。
結果的には、この計画自体が絵に描いた餅で終わってしまい、更に地方が疲弊したと言えましょう。

最後に、塩川大臣が鉄道を廃止した場合の並行道路の建設などについて十分協議をすると言っていますが。
「御心配になっておられる道路との関係でございますけれども、これにつきましてはわれわれも十分に協議をしてこれからそそうのないようにいたしていかなければならぬと思っております。」
やや逃げ口上的に感じてしまうのは私だけでしょうか。

最後の山花貞夫衆議院議員の、この質問は現在でも通用するもしくは現在では特に重要な問題ではないでしょうか。
すなわち、省庁だけの話し合いではなく直接利害関係人である地域住民との話し合いを・・・まぁ、実際にはこうした問題は一般の人が入ってくるとややこしくなるんですけどね。苦笑

> もっともっと大衆の足という観点からいたしますと住民の意見聴取の形、あるいはトラック転換ということになりますならば民間の業者の関係もあるかもしれません。そういった観点での広い調整というものが必要ではなかろうかと考えるところであります。

**************************以下は本文になります。*************************

○塩川国務大臣 いまお尋ねの中に特定の危険物輸送というようなお話がございました。これはやはり地域の住民にとりましても非常に重要な問題でございますが、しからばその危険物を生産し、それを搬送しておる企業、その企業が将来どうあるのかということとの問題もやはり国鉄としては煮詰めなければならない問題だと思うのであります。と申しますのは、過去におきまして、自動車輸送等におきましても、自動車輸送を契約でしておりながら企業の方でやはり都合によりというようなことが出てきた例もなきにしもあらず、そういたしますと、そういう危険物につきましては、われわれといたしましても輸送の責任は感じておりますけれども、そういう問題について十分先ほど言いました基準の問題とあわせて検討しなければならぬ問題だと思っております。
 それから、仰せのように、地方におきます特定交通路線の問題でございますが、第三次全国総合開発計画におきましてもこのように書いてあるのです。「輸送密度の低い地域にあっては、地域の実情に応じた新しい交通体系の整備を図ることとし、鉄道輸送からバス輸送等道路輸送への切換えを検討するとともに、」云々と、こういう文言がございまして、やはり地域輸送というものの多様化は避けられないと思うのです。
 そこで、御心配になっておられる道路との関係でございますけれども、これにつきましてはわれわれも十分に協議をしてこれからそそうのないようにいたしていかなければならぬと思っております。

○山花委員 終わりに、いまの三全総の引用に当たりましてもやはり旅客中心の考え方がお話の言葉の中に出ておったと思いますけれども、同時に、トラック転換その他の問題となりますと、そのことを含めての地域の交通問題さまざまな観点で議論されなければならないと思いますし、そのためには地元の住民の意見などに徴するということについても大変重要なことになってくるのではなかろうかと思います。この法案にあります今後の関係行政機関ということにつきましても、たとえば運輸省、建設省、国家公安委員会、そして北海道は北海道開発庁という形で伺っているわけでありますが、もっともっと大衆の足という観点からいたしますと住民の意見聴取の形、あるいはトラック転換ということになりますならば民間の業者の関係もあるかもしれません。そういった観点での広い調整というものが必要ではなかろうかと考えるところであります。
 時間ですからこれで終わりますけれども、建設、国土、国土利用計画という観点から見ましてもなお多くの問題があるのではないかという疑念を呈しまして、以上時間ですので質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
    ―――――――――――――

○小此木委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案について、本日、日本鉄道建設公団理事藤田雅弘君を参考人として出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小此木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« テールライトの話 第3話 「... | トップ | テールライトの話 再び 一つ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

国鉄関連_国会審議」カテゴリの最新記事