国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

国鉄労働組合史 279

2011-09-06 07:12:22 | 国鉄労働組合史
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第五章 分割・民営体制の矛盾の表面化と国労運動

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第三節 賃金・労働条件・安全確保をめぐる取り組み
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三 安全確保の取り組み

 職場からの安全点検調査   
 
 この「安全総点検調査」(91年2月)による集計表によれば、1000件のうちの46.7%が「安全確保で設備・機器に問題がある」と回答し、「検査、修繕、運転当の諸規定は守られていますか」という設問に対して、守られているという回答は6.1%、ほぼ守られているという回答は48.0%であり、両者を合わせても54.1%でしかない。「多能化で仕事に不安がありませんか」という設問に対して、不安であるという回答が49.5%,少し不安であるという回答が32.7%であり、両者を合わせると実に82.2%が多能工化に対して何らかの不安を抱いているということになる。また「予備部品は確保されていますか」という設問に対して、確保されているという回答は4.1%でしかなく、確保されていないという回答が10.7%,不足することがあるという回答は34.7になっている。必要な時に、必要なだけの部品在庫を持てば良いという、いわば「在庫なし経営」を見習った結果として、必要不可欠と思われる部品さえもが確保されていないJR職場の状況が明らかになった。
 また、「管理者は規定や技術のことを知っていますか」という設問に対して、「よく知っている」という回答は3.0%で、「まあまあ知っている」という回答の27.0%と合わせて、30%が「知っている」ということになる。これに対して、「余り知らない」
とう回答は34.9%であり、?ほとんど知らない?という回答の13.2%と合わせると、48.1%が「規定や技術を知らない」と回答している。「知らない」という回答が「知っている」という回答を上回っていた。これらのことは、公共交通事業を営むJR会社が、いったい安全問題にどの程度の気を配っているのか、その経営姿勢を厳しく問われなければならないことを示していた。
 
続く

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