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That's the answer!

いろいろ心境の変化がありまして、ブログ内容を変更しました。ご了承ください。

ギフト 第3話 「殺人の指令を気の弱い人に届ける」

2010-03-29 12:40:26 | 過去ドラマ等等
今回は、余命いくばくもない男・戎岡(岸部一徳さん)に殺人の指令を届けるという回です。
以下簡略あらすじ。
ロッカーに自分の大事なものがある。
しかしそれが何か分からないまま、由紀夫は仕事を黙々としていた。
そんななか、また届け屋の仕事が入る。
戎岡という男に、ある書類を届けてほしいという。
彼のいるホテルに行き、仕事を終わらせようとするが、彼はなかなか写真を撮らせようとしない。
彼は殺し屋らしく、妻と娘を人質に取られ、
ある男を殺さなくてはいけないらしい。
自分は届け屋だから、と彼の言葉を制し、何とか写真を撮ろうとするが、
間の悪いことに、カメラが壊れていた。
由紀夫は新しいカメラを買い、ホテルに戻ると、彼の姿がなく…?


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どうでもいいけど戎岡ってえびすおかって読むんだね!
この回見るまでは、wikiの役名見ながら
「これ何て読むんだろ…かいおか?」とか思ってました!

さて、今回は気の弱いその戎岡さんに、殺人の指令を届けるというもの。

※以下ネタバレがあります。それと長いです。ほぼあらすじです。




由紀夫(木村拓哉)はしょっぱなから奈緒美(室井滋)に
「男に何言われても絶対相手にしないこと。」と釘をさされます。

しかしいざ戎岡という男のもとにいってみると、
まあ~なんとも面倒くさい男なわけで
由紀夫はなんともペースを狂わされがち。

動けないから、指令の入った書類を彼の横に置き
受け取りの証拠として写真を撮ろうとしても、突然苦しみだす。お前仮病だろ!
中身を確かめたい、君も見てみなよと悪魔の囁き。由紀夫は見ちゃだめだっつの!

挙句の果てに、「僕、殺し屋。」とか言っちゃって由紀夫と笑いあう始末。
まあそりゃこの風貌じゃ、由紀夫も
おおよそ殺し屋なんて単語すら頭に浮かばないわな…。

なんでも、妻と子供を人質にとられ、
ある会社の社長を殺すよう誰かから命じられたとか。
いつの間にか払いきれないほどの借金を背負わされた、でも殺しさえすれば
妻と子供の安全は保障する、らしい。
殺す標的は、悪いことばかりやっている奴で、殺されても仕方ないような人間、らしい。





本当かよ!?と疑っちゃいますよねぇ。



由紀夫も半信半疑、いや、一信九疑ぐらいだったと思う。
見てるこっちもどうせもっと長く由紀夫と話したいだけなんだろうな
と思いましたもん


とうとう由紀夫が痺れを切らして写真を撮ろうとしたとき、
戎岡さんは書類の中に入っていた家族の写真をとりだし、
「会いたいよ。会ってすまないと言いたい。」
とつぶやきます。

そのとき、由紀夫の記憶スイッチオン。
どうやら「会ってすまないと言いたい。」という言葉に反応した模様。

それでもどうにか写真を撮ろうとするも、
なんとポラロイドカメラまさかの故障!千明(篠原涼子)の仕業
新しいカメラを買ってくるから、ここで待っていてほしいと言い残し
由紀夫はホテルから出ます。


ここまで見たときは、絶対この人の狂言なんだろうな、と思ったんですけど
どうやら本当に殺し屋だったらしい。

疑ってごめんね、戎岡さん


家族のためとはいえ、どんなに悪い奴だとはいえ、人の命を奪っていいものか、
戎岡さんも長い間ずっと一人で悩み続けてたんでしょうね。

だからこそ、届け屋として現れた由紀夫に縋ろうとしたのかも。

由紀夫が記憶喪失だと知り、戎岡さんは羨ましい、とつぶやきます。
すべて忘れてしまえたら、どんなに楽だろう、と。


人の命を奪っていいものか、
自分だけでは到底答えを出せそうにないから。
気まぐれな答えでもいい、自分が投げるコインの役割をしてくれればいい、と。



うーむ、人間とは色々な感情や思いを持ち合わせている複雑な生き物なのだ、と
つくづく思いますわ。



しかし、由紀夫が戻ってくると、そこにあったのは戎岡さんの靴の片方だけ。
指定されたロッカーへと向かうと、そこには戎岡さんからの手紙がありました。

待っていられなくてすまない。もう決心した、やるしかない。
妻と子供にこの手紙を届けてほしい、と。


自身もまた、「会ってすまないと言いたい。」人がいる。
戎岡さんに自分を投影したのか、由紀夫は戎岡さんの妻と娘に手紙を届けます。


そして、自宅に電話をかけてきた戎岡さんと落ち合い、コインを投げます。
出たのは裏。コインはやめろと言っている、と由紀夫は伝えます。

しかし、彼の決心は変わりません。
由紀夫と出会えてよかったと、抱擁して彼はいざ殺しに向かいます。



しかし、標的へと銃口を向けるまで至った戎岡さんですが、
どうしても引き金が引けませんでした。


過去をすべて忘れてしまえたら、と由紀夫に向かってつぶやいた戎岡さん。
しかし、彼を引き止めたのは、脳裏に浮かぶ妻と娘の姿。


どうしても戎岡さんは、幸せだった過去を忘れることができなかったよう。
だからこそ、その過去を否定し、人の命を奪うことがどうしてもできなかった。


その後、警察に取り押さえられ、連行されました。
そのまま真相を話さず獄中死した戎岡さん。

傍から見れば、何も出来ないまま死んでいった男。

しかし、由紀夫は何となく清々しい気持ちを抱きます。
代わりに標的をしとめたスナイパーよりも、戎岡さんのほうがかっこいい、と。

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今回もまた、深い話でした。
深すぎて、初見はなんのこっちゃ分からなかった

でも、戎岡さんを「過去を消し去りたい男」と仮定すると、
由紀夫がなぜ、引き金を引かなかった彼をカッコイイと思ったのか、
彼と出会えてよかったと思ったのか、何となく分かる気がします。


過去を消したくない、とあの場面で思った戎岡さんの姿は、
過去を失っている由紀夫にとっては、ある意味希望の象徴だったのかもしれないですね。


しかし、一徳さんとキムタクの掛け合いは面白い
FMVのCMシリーズが始まって長いですが、それ以前から
ここまで成熟した掛け合いをしてたとは、いやはやお見事というべきか。

うん、クールで、粋な話でした。



次回は、桃井かおり氏がゲスト。
木村君と桃井かおり氏というと、蜷川氏演出の『盲導犬』や、
『武士の一分』などで共演。
プライベートでも親交のあるお二人です。

実はもう視聴済みなのですが、次回もなかなか面白いです



第3話のツボ
・怪我するのが得意な野長瀬(今井雅之)
・戎岡さんの泊まるホテルにいた気狂い閣下(!?)
・頭が重い、嫌な予感がすると言った星川(小林聡美)。結局自分が風邪引いただけかよ!
・過去のない男と未来のない男
・愛人っち、なんじゃそれ!
・代わりに標的を殺したスナイパー。長髪がかっこいいいいいい!
・千明に優しい由紀夫。貴重だ…。


第1話 第2話

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スタッフ
脚本:飯田譲治、井上由美子
音楽:日向敏文
演出:河毛俊作、中江功、澤田鎌作
プロデュース:山口雅俊

主題歌
ブライアン・フェリー「TOKYO JOE」

出演
早坂由紀夫-木村拓哉    腰越奈緒美-室井滋
ジュリエット星川-小林聡美 秋山千明-篠原涼子
野長瀬定幸-今井雅之    朔原玲子-倍賞美津子
筑波新次-梶原善       田村アキラ-忌野清志郎 

ほか

第3話ゲスト
戎岡悟(岸部一徳)   戎岡永子(香坂みゆき) 戎岡さやか(鈴木杏)
宮戸大四郎(大塚周夫) 殺し屋(高杉亘)


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