トゼンの世相斬

政治経済で日々思いついたことを書き綴ります

都議選の公約分析

2021-06-29 00:00:00 | 日記
東京都議選が公示された。

各党の公約だが、注目の五輪の扱いに違いがある。

自民・公明は特に言及せず、共産党は勇ましく中止、立憲民主は延期か中止、都民ファーストは無観客での開催を主張しているとの報道。

公約という限りは具体的な方策まで考えているのだろう、と考えて各党のホームページで公約詳細を見てみた。

まずは共産党。
「東京都が開催都市として、今夏の五輪中止の決断をただちに下し、関係諸機関との協議に入ること、東京都のあらゆる力をコロナ対策に集中することを、日本共産党はひきつづき強く求めます」

求めるだけかよ!とマジで突っ込みたくなる内容だ。よく恥ずかしげもなくこんな公約を出すなぁ。ある意味感心する。

次に立憲民主。
「感染を拡大させないための確かな対策を示し、感染拡大の懸念を払しょくできない限り、東京五輪は涙を呑んで、延期できなければ中止するしかない」

どこかの新聞社の社説だろうか。全く一人称で語られておらず、二流評論家が言っているような文章だ。

最後に都民ファースト。
「国が有観客での開催を強行する場合、「無観客」での開催を強く求める」

あんた達も求めるだけかよ。ちなみに誰に求めるのだろうか? 都知事ですか?

共産党と都民ファーストは誰かに求めるだけ、立憲民主は評論家。

これでは色々と不満はあってもやっぱり自民、という選択肢になってしまいます。

野党はもう少し真面に公約を考えてくれないかなぁ。

安いことはいいことなのか?

2021-06-28 13:20:10 | 日記
朝日新聞デジタルに「丸亀製麺元店長 休憩も働いていた」という記事が載っている。

タイムカードで出退勤の差が15時間以上あるのに、そのうち休憩が6時間以上も記録されており、勤務実態を表しておらず、実質的なサービス残業兼過剰労働となり、心の病となったそうだ。この人は労働基準監督署に訴えて、現在調査が行われているらしい。

丸亀製麺は現在日本中に店舗を持つ讃岐うどんのファストフードチェーンで、誰もが知っているはずだ。

値段の割に非常においしくて、私もしばしば利用しているが、何よりもその値段に驚く。メニュ最安値は釜揚げうどん並で290円!さらに電子クーポンがあれば50円引きとなる。

同じように品質に比べて格安なファストフードは日本で多い。主なところだけで、牛丼、ラーメン、丼などなど、町中にあふれているといえる。顧客から見ればうれしいことだが、企業から見ればそれだけライバルが多く、競争が大変だということだ。この場合、安易に値上げは出来ない状況となる。

冒頭の元店長の過剰労働だが、たぶん上司が無理やり指示したものであろう。しかし上司だけが悪いのだろうか?価格が一定であるときに利益を上げようとすると経費を削るしかない。原材料費用はもとより、人件費もその対象となる。必然的にサービス残業が横行してしまう。

いくら国が最低賃金を上げようとも、サービス残業撲滅を叫んでも企業としては他に方策がない以上、悪いと思いながら労働者を酷使してしまう。非常に悪いサイクルに日本は入っていると思う。

日経新聞の連載で「安い日本」という記事があるが、安いからと喜んでいると益々ドツボにはまるとある。安いことが本当に社会にとって良いのか、そろそろ真剣に考えていく必要があると思う。

安全な五輪を

2021-06-14 16:51:47 | 日記
G7もオリンピック決行を支持しているようです。

日経新聞は「G7として「安全、安心な方法での開催の支持」を表明した」と伝えている。

安全・安心って本当かな、と思ってコミュケを読んでみたら、「safe and secure」と書かれている。

これを素直に訳すと「安全で安全」、要するに安心という言葉は見当たらない。
日経新聞は誤報ではないかと思う。

ちなみに朝日新聞は「首脳声明には東京五輪について「安全な開催への支援を改めて表明する」と盛り込まれた」と安心には触れていない。

ところで菅首相も「安心安全な五輪」を繰り返すが、安心というのは危険な言葉だと思う。

安全は数字で測れて科学的に立証できるが、安心は心理学の世界で科学的に対応できない。

それで揉めたのが数年前の豊洲市場への移転だ。当時は「安心安全な市場」で小池都知事が煽ったために揉めに揉めた。

数字でどれだけ安全だと説明しても、反対派は安心できないと主張してずーとすれ違いだった。

今回も同じことが起こりうる。従い、少なくとも政府や準備委員会の人達は安全な五輪を目指すべきで、安心は取り合えず触れないほうがよい。

欧米のセンスではコミュケに記載ある通り、科学的な「安全」がスタンダードなのだから。

ワクチン狂騒曲は終わったのか?

2021-06-10 08:26:09 | 日記
東京と大阪に設置された国の大規模ワクチン接種施設が、14日からの接種予約がガラガラであるとの報道があった。

約1か月前には予約の電話がつながらないと大騒ぎしているのをみて、ちょっと落ち着こうよ、とこのブログで書いたけど、こんなに早く落ち着くとは思わなかった。

これは自治体主体の接種が順調に進んでいるという証ではないだろうか。近くの病院でワクチン接種出来る目途が立てば、この暑い時期に東京なら大手町なんて行きたくないでしょう。

しかし、折角準備万端なのに空きがあるというのはもったいない。この際高齢者に限らずに来た人はすべてワクチンうってしまうぐらいの臨機応変対応があってもいいと思うけど。そうしたら大手町周辺のサラリーマンが大挙してきて、ぐんぐん接種率上がると思うけどな。

米国なんて野球見に来たついでとかコンビニで買い物した帰りにワクチン打っているし。

ワクチン予約には地方自治体から発行される接種券が必要らしいが、そんなもの無視して対応すればいいと思う。大体自分がワクチン何回打ったかぐらいは覚えているだろうし、とにかく多くの人がワクチンを打って集団免疫を確立するのが最優先だろ思う。

中国の人口問題

2021-06-01 14:36:53 | 日記
中国が子供を3人産むことを認めるという記事が今日の日経新聞のトップニュースだった。

長い間中国では所謂一人っ子政策を続けていたが、数年前にこれを取りやめて2人目も認めている。今回はこれをさらに緩めて3人とするものだ。出生数が急激に減っていることに対する対抗策である。

2人目を認めた直後はその効果があって出生数が上がったが、すぐにその効果はなくなってしまった。今回はどうだろうか。

多くの人が誤解しているが一人っ子政策とは子供は一人しか生んではいけないというものではない。2人以上産む場合は当局の許可が必要だというものだった。

つまり当局が了解すれば2人目も生むことが出来たのだ。そしてその許可の基準は田舎へ行けば行くほど、担当者の裁量に任される。人的コネクションと袖の下で何とかなる世界だ。だから若い世代でも兄弟がいる人は思ったほど少なくないのが実情だ。

規制が緩やかになったので確かに生みやすくはなったけど、それ程大きな規制緩和ではなかったわけで、今回の3人目OKも大きなインパクトはない。

基本的に田舎では子供は貴重な労働力であり、財産だ。だからたくさん子供を産むインセンティブとなる。一方、都会では子供は教育という先行投資だけが嵩む。その間子供が稼ぐわけではないので言ってみれば「負債」なのである。

従い、世界的な傾向として、都市化が進むにつれて人は子供を産まなくなる。所謂少子化で中国も例外ではない。残念ながら今回の規制緩和は何の効果もないだろう。