トゼンの世相斬

政治経済で日々思いついたことを書き綴ります

民主主義の危機か?

2021-02-05 11:05:13 | 日記
君側の奸を撃つ、というのは歴史上、政府に反乱を起こす際に旗印にする常套文句である。

悪いのはトップではなくて、その側近が悪いのだから、それを取り除くために反乱するという理屈である。

現代においてそれに代わる言葉は「選挙に不正があった」ではないだろうか。

昨年の米国大統領選挙ではバイデン大統領の勝利と報じられたが、トランプ氏は「選挙に不正があった」と一貫して主張。

さらに選挙が盗まれたと声高に主張して支持者の熱狂を獲得し、最終的には今年1月に暴徒が国会議事堂に乱入するという不祥事を起こした。

最近ではミャンマーにて同じ文句である「選挙に不正があった」という主張とともに軍がクーデタをおこして政権を握った。

米国では軍が動かなかった(逆に政権側についた)ことより大きな反乱には至っていないが、一歩間違えるとミャンマーに近いことも起こりえた。

これからあらゆる国で大きな選挙が行われる度に「選挙に不正があった、勝ったのは俺たちだ」という主張が行われるだろう。そして、軍という暴力がそれに伴えば、声高に主張する側が勝利することになるだろう。先進国で起こりそうなのはフランスか。来年の大統領選挙でもしマリー・ルペンが僅差で敗れたら、この文句を言うだろうか?

トランプ政権の置き土産は民主主義を根本的に揺さぶるかもしれない