「知らないと恥をかく世界の大問題12」
池上彰著、角川新書、2021年7月
「知らないと恥をかく世界の大問題」第12弾。
2009年から毎年発行されており、全冊買っています。
本書は
1.アメリカ
2.EU
3.中東
4.中国
5.感染症・フェイクニュース
6.日本
がテーマ。
昨年もこんな構成だったなあと思って、昨年のレビューを見てみると、
1.アメリカ
2.イギリス・EU
3.中東
4.東アジア
5.感染症・環境
6.日本
がテーマ。
さらに過去数年分遡って目次を見てみましたが、
1.アメリカ
2.EU
3.中東
4.東アジア
5.その年の話題
6.日本
という構成は同じ。
いまさら気づきました。
冒頭の世界の枠組みを示す図説もほぼ同じです。
こう見てみると、ベースは同じで毎年少しずつ書き換えて、
新刊として出版して売れちゃう訳ですから、なかなかおいしい仕事ですね。
そこに至るまでの道のりは容易ではなく、簡単には真似できませんが。
各章の概要は以下の通り。
1.アメリカ
大統領はバイデンになりましたが、トランプの話題が多いです。
トランプは各分野の専門家やインテリを馬鹿にしてきたとのこと。
半数近くの投票数を獲得しているのに、メディアからは悪評ばかり聞こえてくるのは、
ここに起因していると思われます。
2.EU
今回はロシアのプーチン政権長期化がメイン。
3.中東
相変わらず各地で紛争は起こっていますが、
この1年大きな話題はありませんでした。
ページ数も少なめ。
4.中国
中国によるチベット、ウイグル、香港への支配拡大の話。
5.感染症・フェイクニュース
リーダーは、人々に納得してもらうために、客観的なエビデンスと共に、
国民の気持ちを察することができる共感力が必要。
人々には知識と経験を結びつけることで、冷静に物事を見極める視点を養ってほしい。
とのことです。
6.日本
日米安保と原発の話。
過去1年間の世界の動きを簡単に振り返ることができるので、
来年も出版されたら買ってしまうと思います。
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