BEELUCK(ビーラック)店主の拙いけれど真実を語る健康小話

BEELUCK(ビーラック)の店主が自身の経験と知り得た情報を元に「真の健康」について、コツコツとお話しするブログ。

水道水の塩素の害について(原作:板垣 熙)-9

2007-10-01 07:51:32 | Weblog
9「水道水の残留塩素濃度基準」

では、私たちは日ごろどれくらいの濃度の塩素を口にしているのでしょうか。日本の水道法は、残留塩素法といって「家庭の蛇口をひねったとき、最低でも0.1PPM(水1リットル中0.1ミリグラム)以上の塩素が残留していなくてはならない。」というものです。(プールは0.4PPM以上)。

私が実際に測定して歩いた範囲では、京阪神に奈良を加えた地域の都市部で、0.1PPMというところはごくまれで、ほとんど0.3~0.5PPMくらいで、高いところでは、1.0PPMというところもありました。

米軍の野戦基準が残留塩素濃度を0.4PPMとしていることを考えると、私たちがいかに高濃度の塩素を口にさせられているかお分かりいただけると思います。
因みに、0.4PPMという濃度は、蛇口から出る水をコップに汲んで、空中から落ちてくる菌が入っても、殺菌されるというものすごいレベルなのです。

戦前までアメリカと違って、日本でもヨーロッパでも、水道水には塩素は必要最小限しか入れなかったし、法律が蛇口のところまでも塩素を要求するところはありませんでした。
西ドイツも日本も敗戦によって米軍に占領され、塩素消毒を強制されることになりました。共に占領軍の指令で、排水池での塩素投入量は0.4PPMと定められましたが、ドイツは占領終了後、原則として塩素消毒を廃止してしまいました。

第1次世界大戦の野戦において塩素ガスを放出し、連合国側におびただしい犠牲者を出し、第2次世界大戦でも、また塩素ガスを使って人間の大量殺戮をやったドイツは、塩素の恐ろしさを自らが一番よく分かっていたからでしょう。

後に、日本でも衛生状態の改善により、終戦直後の規定0.04PPMを見直し、0.1PPMに減らしたのですが、その後の急激な経済発展に伴う環境の悪化で、水源を地下水に求めるドイツと違って、河川や湖などの地表水を利用する日本では、そんな程度の塩素投入量では間に合わなくなって、終戦直後の規定より遥かに後退した現在の水道法ができたのです。

日本と同様、明治中期ころまでコレラに悩まされ続けたヨーロッパでさえ、現在、諸都市の水道事情をみる限り、残留塩素濃度について規定があっても、配水池、または水道管内についてであって、蛇口のところまで要求している都市はほとんどありません。
例外的に蛇口の塩素濃度について定めているスイスでも、0.1PPM以下という上限規定であって、ゼロでもかまわないことになっています。

有害なものは必要以上には使わないのが当たり前なのに、日本の残留塩素法にみる「これ以上なくてはならない。」というのは、人の健康など無視したものであって、経済最優先の考え方が、急激に変化する環境悪化に対応できる法律を作ってしまったとしか、いいようがありません。

《注》塩素は、反応性が高いため、配水池で投入された後、送水の途中で送水管の中でいろいろの物に反応するため、だんだんと減少していきます。従って、蛇口での検出濃度(残留塩素濃度)と配水池での投入量では、大変な差があります。当然のことですが、浄水場に近いところほど高濃度になります。


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1 コメント

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Unknown (ナカジマ)
2012-04-04 04:37:54
ありがとうございます。
今更ながらですが読ませて頂き、
とても参考になりました。

微量な有害物質による人体への影響は、ただちに起こるものでなく、蓄積によっておこるものだと思うので(もちろんすぐに悪影響が出ることも考えられます)、こういったことが
免疫の低下につながり、最近の後天的なアトピー患者の増加の原因の一つになっている気がします。

質問ですが、
地表水を利用する日本では、スイスと同じように0.1PPM以下の上限規定では、実際の水質上で
何か問題があるのでしょうか?

最近、マンションの受水槽の清掃の際は、清掃後に水を入れ替えた時点でそれ以前より、塩素濃度が高くなっているにも関わらず、そこへさらに塩素消毒を噴射すると直接、清掃業者に聞きましたが、逆に健康に害があるとしか思えません。

これは国の法律で決められたことなのでしょうか?









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