SPILLANE KISS

オリジナリティーゼロのコピペブログ。最近の出典はほとんど「ヤ○○メ」。某巨大掲示板はとんと立ち寄らなくなりました。

花右京メイド隊に関する妄想

2005-04-26 06:05:22 | アニメ・漫画
そういえばこのブログは「妄想を書き立てる」となんとかをキャッチフレーズにしてましたが、本人がすっかり忘れてました。いきなり「花右京メイド隊」がどーのこーのというのも唐突ですが、最近コミックス11巻を手に入れたところ、なんでも12巻から「最終章突入」とのことですので、花右京家にまつわる数々の謎について妄想を述べたいと思います。

#あくまでコミックス11巻+キャラクターブックの知識しかないので、最新情報は反映されてません。

<これまでのお話>
母親を亡くした花右京太郎は祖父を頼って上京したものの、祖父の屋敷にはものすごい数のメイドたちが・・・。突然女の園に放り込まれた太郎はメイド長マリエルや警備部のコノヱさんたちとあんなことやこんなことに・・・(略しすぎ)

<提示されている謎>
(コミックス4巻より適当に編集)
1.リュウカへの家督相続の条件として太郎との結婚を提示した慈悲王家当主のねらいは?
2.マリエル回収時にわざわざ赤色王旗を出動させた北斎の真意は?
3.にも関わらず中途半端に赤色王旗を撤退させたのはなぜ?
4.フェンリルはどこから屋敷に侵入した?
5.地下屋敷と黒髪のマリエルの正体は?
6.第23話「黒髪のマリエル」で目つきがおかしくなったマリエルは何をみていた?
7.紫光院の発言「私が殺したの」の真相は?
(その他)
8.太郎の屋敷を破壊した泉キョウジのねらいは?
9.マリエルの夢に登場した男の正体は?
10.自分が生まれ育った場所にコノヱを連れて行った太郎の真意は?

<以下妄想>
慈悲王家当主の正体は花右京北斎のかなり近しい人物ではっきりいうとたぶん兄弟だろう。便宜的にここでは弟であり名前を「歌麿」とでもしておく。北斎はこの歌麿に激しい恨みを抱いており、その恨みを晴らすことが人生の目標となっている。しかし歌麿は名門慈悲王家に婿養子として入り込み、強大な権力を握ったので、徒手空拳ではこれを倒すことができない。そこで北斎はまず、自力で事業を起こし、合法・非合法あらゆる手段を使って一代で巨大財閥を築き上げたのである。

北斎は巨万の富を得る過程で結婚し、2人の子をもうける。一人は黒髪のマリエル。もう一人は後の泉キョウジとなる人物である。さらに北斎の妻は若くして世を去り、多忙な北斎は2人の子供を見させるためにためにある女性をメイドとして雇った。このメイドの名前は「剣コノヱ」という(警備部のコノヱと同姓同名の別人である。以下「初代コノヱ」と表記)。かつて弟に手ひどい裏切りを受けたことのある北斎は人間不信となっており、その後さまざまな専門職を持つ多数のメイドたちで自分の周りを固め、初代コノヱをそのメイド長とした。

赤色王旗もその頃北斎の配下となった強力部隊であり、おそらく慈悲王歌麿の殺害を最終任務としているのであろう。ただし赤色王旗のメンバーは本来の戦闘訓練だけでなく、一般メイドとしての教育も受けており、その面倒を見ていたのが初代コノヱだった。赤色王旗の若きリーダー紫光院も初代コノヱから厳しくも愛情豊かな指導を受けていたのである。
「何不自由なく愛にあふれて育った人間がこの上なく残虐になったりもする」(第4巻「スポーツカーの女」)
とはまさに紫光院自身のことを指している。

そんなある日一人の青年が花右京家を訪れる。彼は北斎が娘の肖像画を描かせるために招いた新進画家であった。美しく成長していた北斎の娘はやがてその青年と恋に落ちた。そして紫光院もその青年にほのかな思いを抱いたのである。しかし青年画家の正体は、慈悲王家が北斎暗殺のために送り込んだ刺客であり、それを察知した北斎は、青年の殺害を紫光院に命じた。紫光院は苦悩の末に初恋の人の命を奪ったのである。

その結果北斎にとって好ましからざる事態が発生した。まず、死亡した青年との間に子供を宿していた北斎の娘が家を飛び出し、初代コノヱがその後を追った。さらに紫光院をひそかに愛していた息子のキョウジが、二十歳前(当時)の娘に人殺しを強いた自分の父親を恨み、屋敷を爆破した上で、姉同様に姿をくらました。歌麿への復讐に燃える北斎であったが、万一それが失敗して最悪命を落とした場合、自分の遺志を受け継いでくれる後継者はなんとしても確保しなければならなかった。まず北斎はキョウジの居場所を突き止め、彼を取り戻そうとした。そのときキョウジは遠縁の夫婦のところに身を寄せていたが、その夫婦はキョウジから全ての事情をきいており、もしキョウジを引き渡せば彼が父親に殺されると考え、彼をあくまで守ろうとした。北斎は自分の意向に逆らう夫婦を殺害して、キョウジを無理やり連れ戻した。
「俺の家族は・・・花右京北斎に殺された」(第44話「冬が来る前に」)
とはこのときのことを指している。そんな北斎とキョウジがうまくいくはずもなく、キョウジは再び北斎の下から去っていった。

一方、北斎の娘は、初代コノヱと共に東北地方のどこかに落ち延びて、息子・太郎を産み落とす。恋人の死でダメージを受けていた北斎の娘は、出産のショックに耐え切れず命を落としてしまうが、死の間際に「息子を人殺しの父の元で育てさせないでほしい」と初代コノヱに遺言した。初代コノヱはその意思を尊重し、太郎を自分の息子として育てることを決意した。北斎も、キョウジのことで懲りていたので、コノヱから太郎を無理やり取り上げることはせず、出生の事情を太郎に明かさないことを条件に、太郎の養育を任せたのである。

北斎はキョウジをあきらめた時点で、太郎を花右京家の後継者とするための準備を開始した。まず太郎に対し絶対服従するメイドを出生時レベルから徹底育成することにした。そして娘の遺髪からクローン人間を創り出し、マリエルと名づけた。太郎の母の遺伝子を受け継いでいれば、その本能で太郎を守ろうとするだろうと北斎は考えたのである。時は流れ、北斎は、初代コノヱの死後、この上もなく自然な形で太郎を迎え入れることができた。しかし、慈悲王歌麿への復讐話を持ち出してから逃げられては元も子もないと考え、太郎が花右京家を離れられないようにあらゆる手を打った。太郎をいきなり当主にしたのも然り、わざと太郎を刺激するようにマリエルを連れ出して、太郎が「奪還」しにくるように仕向けたのも然りである。特に後者の事件で太郎とマリエルとの絆は深まり、太郎は情で花右京家に絡めとられたのである。それに対し、歌麿も手をこまねいていたわけではなく、北斎を懐柔するために、孫娘リュウカを太郎と結婚するように仕向けた。しかしリュウカは太郎に相手にされず、挙句の果てに当主の座を歌麿から乗っ取る有様である。事態は北斎の思う通りに進むかに見えたが、北斎自身の健康状態が悪化(第5巻特別編「邂逅」)し計画は停滞するのである。

しかもここでまたしても邪魔をしたのがキョウジであった。彼は花右京家を再度飛び出したあと、あろうことか慈悲王家に身を寄せ、自分の叔父とは知らず、その歌麿のために裏の仕事に手を染めていた。しかしそんなある日、キョウジは北斎と歌麿との血縁関係や確執について知ることになった。彼は、憎しみのために人の命が奪われ、それがまた新たな憎しみを呼ぶことを悟り、その憎悪の連鎖を断ち切ることを心に決めた。キョウジは、まず太郎が北斎の復讐の道具に使われるのを防ぐため、太郎を花右京家から奪い去ることにした。もちろん通常のやり方では、警備部にすぐに阻止されてしま
うし、太郎も自分にはついてこない。そこでキョウジは、太郎の心をつかみ、巧みに太郎とメイドたちとの仲を次第に裂くように仕向け、メイドたちの太郎への不信と不満が頂点に達したところで、屋敷を爆破したどさくさで太郎を連れ去る算段を立てたが、結果はシズカのせいで予定より早く行動を起こさざるを得なくなり、現在のコノヱにも阻止されたため、撤退を余儀なくされたのである。

こうしてメイド達との平和な生活を取り戻した太郎だったが、いくつかの疑問を抱えることになった。肖像画に書かれた黒髪のマリエルはいったい何者なのか。キョウジに重傷を負わされたシズカはなぜ屋敷の中で焼け死なずに助かったのか(これはおそらくキョウジ自身が屋敷の外に連れ出したのだろう。彼は別に誰かに危害を加える意図はなかった)。そもそもキョウジは何をやりたかったのか。彼はまずかねてからの疑問だった「自分の家族の写真がない」という問題に着手した。マリエルにもコノヱにも知らせず、彼は内密にグレースの手を借りたのである。そして少なくとも自分が「母さん」だと信じていた人物が生みの親ではないこと、しかもその人物の本名は「剣コノヱ」であることをつきとめたのである。そこで太郎はコノヱが「母さん」について何か知っているのではないかと思い、コノヱと故郷の思い出の地を巡り、果ては「母さん」の墓(実はそこには太郎の実の母も眠っているのだが)にまで行って、彼女の反応を探ろうとした。収穫はご存じの通りゼロであった。現在のコノヱは何も事情を知らなかったのだ。ちなみに現在のコノヱの名付け親は言うまでもなく紫光院である。彼女は自分をメイドとして指導してくれた初代コノヱを敬愛していた。彼女は北斎に忠誠を誓ってはいたが、愛する人を殺したことに心の奥底で苦しんでおり、初代コノヱにその罪を罰してもらいたかったのである。現在のコノヱにその名を名づけ、自分を殺させようとした(今も殺させようとしている)のはそれが理由である。

さてマリエルはあくまでクローン人間であり、太郎の母そのものではない。しかしその記憶がなぜか受け継がれており、太郎の母が愛した人の夢を見、また太郎を見つめるうちに太郎の母の人格が表に出ようとするのである。

最後にフェンリルは花右京の屋敷に侵入したのではなく、おそらく始めから地下屋敷の中にいたのだろう。(ただしシンシアが見つけるまで、どうやって食いつないでいたのかという疑問は残るし、第一コノヱと太郎が新しい刀を見つけに行くときに、人知れず警備網を突破して先回りしているのだ(第53話「最後の贈り物」)。侵入もできるやないかw)この犬はまちがいなく紫光院の意を受けて動いているのだろうが、これが「北斎の」意に添っているかどうかはわからない。



まあこんなところです。長いなあw。