沖縄BAR Owl日記(裏バージョン)

沖縄県那覇市久茂地にある県内初のフルーツバー「BAR Owl」。
日々の出来事や感じた事を紹介しま~す!!!

1998年 18才。

2010年12月10日 | BAR Owl日記


デカイパーの「ストロベリークリーム」というリキュールです。

本格的なBARであまり置いているところは無いと思います。

何故なら、すでに出来上がったカクテルみたいなリキュールなので、

手抜きをしているようで好まれませんし、こいつを使うカクテルもほとんど

ないんじゃないかなぁ~。

せいぜいミルク割りぐらいだもんなぁ~。

何故こいつがOwlにあるのかというと、

拙者用のマイボトルなのです。

このボトルを見ると、色々と思い出すことがあります。

当時、18才のオイラは昼は働き、夜は夜間高校に通う日々を送っていました。

将来の目標も無く、夢も無く、ただただ無意味に毎日を送っていました。

ブラブラ遊んでばかりのオイラに見かねた母が、

「手伝ってくれ」と言われた魚屋さんに勤め、

せめて高校だけは、と思い夜間高校へ通わせてくれました。

「不況」って身を持って感じたのもこの頃でした。

店の親方は、昔ながらの職人さんで、頑固。

その日揚がった一番のマグロを選び、落札。

キロ2300円のマグロ。

全体で56キロなので、56×2300=128800円。

一匹のマグロの金額です。

そのほかの魚の金額を合わせると、一日で幾らの仕入れをしたことか。

たぶん、毎週新車が買えてます(笑)

それでも、目利きが凄くて有名なので、

高級なすし屋さんや高級な料亭など

色々なお店や料理人と取引していました。

が・・・やはり不況です。

「上から単価を下げろって言われて・・・。」

つまり、高くて良い物より、安くてそこそこの物がニーズなのです。

それでも、一番の魚を仕入れます。

職人なのです。

当然、経営悪化は必至。

漁連に支払う魚代もままならなくなり、

日掛けの町金からお金を借りたりしてました。

母がよく、取立て屋に謝ってたなぁ~。

でも、一番きつかったのが、

魚は生もの。

日が経てば鮮度が落ちます。

鮮度が落ちれば値段も下げざるを負えません。

ちょうどそのタイミングにお店に来て、

「これ、いつの?値段落とせる?」

って言われること。

結局、原価割れで売らなければいけません・・・。

一度、悔しくて泣きながら捨てた事もあります。

でも、開き直って、少しでもお金にしなければなりません。

誰も悪くはないもんな。


でも、現在、沖縄で有名なすし屋には絶対行かないっす。


その頃から学校にも行かなくなりました。

高校が私服で、いつも同じ服装だったので恥ずかしくてね。

今思えば、小さい人間っすね。

だから、オシャレは苦手っす。

友達に誘ってもらい、中華料理店で夜もバイトして

遊ぶお金を稼いで借りた洋画の「カクテル」の

衝撃ったら凄いもんでした!!!

トム・クルーズがかっこいいとか、

バーテンダーがかっこいいとかじゃなくて、

「こんなゴージャスな世界があるのかっっ!!!!!」

っていう衝撃でした!!!!!

その当時にスーパーゴージャスな叶姉妹を見たら卒倒してたでしょう。

カクテルグラスの液体が凄く高級なドリンクに思えて、

なけなしのお金で買ったのが、

「デカイパー・ストロベリー・クリーム」

でした。

安物のシェーカーにミルクを入れて、

シャカシャカとまねして造って、

紙コップに入れて飲んでたよな。

元気かな。

今では少し上手くなって上等なお酒も知ったけど、

初めて飲んだこいつにはどれも敵いません。

いつかまた、一緒に飲みたいなぁ~。





http://barowl.ti-da.net/









コメント
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