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野球教室ブログ

野球選手の栄養学 ~2回表~

2007-05-12 11:50:15 | ニュートリション(栄養)
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ご好評いただいている野球選手の栄養学は、まだまだ序盤の2回表。
2回表のテーマは・・・
『メシが握れない選手はボールを握るな!野球選手の食事の基本』です♪
それでは、いってみましょうー!!

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「あるプロ野球選手は、朝起きて、さんまの干物を頭から骨ごと2尾と丼ご飯をまず食べて、それからみんなと一緒に朝ごはんを食べるんだって」
選手にこの話をすると、たいていは「やっぱりデカイ選手はいっぱい食べるんだ。プロってすごいなぁ~」
というだけで片付けられてしまいます。

確かに大きいプロ選手は、その体を動かし維持するため一般の人よりもたくさんの栄養素が必要。
でも、彼らに話を聞くと、彼らが一番たくさん食べた時期は体がすでにできあがっている今じゃないんです。
彼らの食べ盛りは中学、高校の時
強くなりたい一心で、いっぱい練習したからおなかがすいて。

成長期にある球児は「毎日の練習分のエネルギー+勉強で頭を使うエネルギー+使った体を補充する材料+体の成長分」の栄養素が必要です。

プロ選手の年代になれば、さすがにもう身長は伸びないですが、今まさに伸び盛りの中・高校生の成長はしかフォローアップできません。
だから、ジュニア選手の食事はシビアに考えるべきなのです。
「今よりデカイ選手になりたい」と思っているのなら、プロ選手以上にたくさんの栄養素が必要と自覚しましょう。

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では、実際にどれくらいの量が必要なのでしょう?
厳密にいえば、その選手の体の大きさや年齢によって違ってきますが、最低限必要な目安は次の通り。

16歳・男子(170cm、65kgを平均として)の場合
【練習のない日】2800kcal
≪エネルギー源になる食品≫
ごはん    900g(丼3杯)
砂糖     おおさじ2強
油脂     おおさじ3弱
≪体の材料になる食品≫
牛乳     2.5本(500ml)
卵      1個
魚      小1切れ(60~70g)
肉      100g
大豆製品   豆腐(木綿)1/2丁、納豆小1パック
≪体の調子を整える食品≫
緑黄色野菜  150g
淡色野菜、きのこ、海藻 200g
芋類    80g
果物    200g

【練習のある日】4500kcal
≪エネルギー源になる食品≫
ごはん    1500g+α(丼5杯)
砂糖     おおさじ4強
油脂     おおさじ5弱
≪体の材料になる食品≫
牛乳     4本(800ml)
卵      2個
魚      大1切れ(100~110g)
肉      150g
大豆製品   豆腐(木綿)1/2丁、納豆大1パック
≪体の調子を整える食品≫
緑黄色野菜  150g
淡色野菜、きのこ、海藻 250g
芋類    100g
果物    250g

<参考・目安量>
ごはん丼1杯  =トースト3枚、スパゲティー150g、ゆでそば・うどん各1.5玉、餅3~4切れ
牛乳1本    =プレーンヨーグルト200g、スライスチーズ2枚
魚小1切れ(鮭)=ししゃも2尾(45g)、いか1/2杯、あじ1尾(60g)
肉100g豚赤身=牛ヒレ肉110g、鶏もも皮付き80g、ロースハム5枚、ウインナーソーセージ6本
木綿豆腐1/2丁=絹ごし豆腐2/3丁、納豆1パック、味噌大さじ3.5、油揚げ1枚

緑黄色野菜・・・ほうれん草1束200g、にんじん1本150g
淡色野菜 ・・・キャベツ2枚100g、玉ねぎ1個200g
芋類   ・・・じゃがいも小1個100g、さつまいも1本200g
果物   ・・・りんご1個200g、みかん1個70g、バナナ1本100g

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どうでしょうか?
練習のある日のエネルギー量4500kcalは、学校で机を並べている帰宅部の友人の約1.7倍です。
食べることは習慣なので、基準や目標を決めて食べていないと、特に夏場なんかはすぐに食が細くなってスタミナがなくなってしまいます。

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それぞれのグループ別のポイントは以下の通りです。

①エネルギー源となるごはん・パン・芋・餅・油脂類の主食になるグループです。
・ごはんをしっかり食べること
・ごはんの他、甘くないパン(菓子パンはお菓子!!)、麺、餅などのでんぷん質中心に、なるべく油ものや甘いものに偏らないようにすること
・芋はでんぷん質の他、ビタミンCや食物繊維もしっかり取れるので、おやつとしても利用してみましょう
・しっかりとエネルギーにするためにはビタミンB群を一緒にとること。そのためにごはんを玄米や胚芽米にしたり強化米を入れたりするのも有効です。

②体の材料となるタンパク質(プロテイン)のグループ
・好きなのはわかるけど、、、肉類に偏らないように注意。魚、豆、卵、乳製品といろいろと食べること
・1日3食に分けて取ること。1度のドカ食いは内臓に負担がかかるうえ、脂肪になりやすく筋肉にはなりくいのです
・一緒についてくる脂肪の取りすぎに注意!自然のタンパク質を多く含む食品は同時に脂肪を多く含む傾向にあります。特に体脂肪を気にしている選手は要注意。

③体の調子を整えるエンジンオイルのグループ
野菜・きのこ・海藻・果物類。
これらはエネルギー源としてはカロリーが少ないですが、ビタミン・ミネラル・食物繊維など体のコンディションを整えてくれるために必要な栄養素をたくさん持っているグループ。
野菜の1日に取るべき目安は300~400g。
これに果物100gときのこ・海藻で50g。
ピンとこないかもしれないですが、実際に並べてみるとかなりの量です。
ちなみに、レタスだと丸ごと2個、きゅうり7~8本で400gになります。

・とにかく皿にのっている野菜は残さず食べること
・少なくとも自分が食べられる野菜はとにかく多めに食べること
・プチトマトやかぼちゃ、とうもろこし、枝豆などは果物同様おやつとして活用するべし
・海藻、きのこは毎日1回は食べるように!メニューを作るときや選ぶときに意識すること

好きなものだけを食べていては大きくはなれません。
自分の現状に必要な食べ物は何なのか?
いつ・どのくらい食べればいいのか?を毎日自分で考えることも大事なトレーニングです。
しっかり食べて大きくなろう!!

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野球選手の栄養学 ~1回裏~

2007-04-22 11:07:40 | ニュートリション(栄養)
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1回裏のテーマは、『知っているようで本当は知らないプロテインの正体!?』です!

選手から、「プロテインって効くんですか?」、「いつ飲むと一番効くんですか?」という質問をよくもらいます。
では、このプロテインとは一体なんなのでしょう?
プロテインを直訳すると、“タンパク質”なのです。
肉・魚・卵・豆・乳製品などに含まれている体の材料となる栄養素です。
だから、しょうが焼きを食べても、目玉焼きを食べてもプロテインは取れるのです。

「プロテイン」の語源は、ギリシャ語で「第一の」という意味の言葉。
体の材料だから「第一」なのです。

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サプリメントとして市販されている「プロテイン」は、“牛乳や大豆などのたんぱく質源から脂肪を取り除き、吸収の良い形にして、ビタミンやミネラルなど各種栄養成分を加えた粉末の食品”になります。
商品によって様々ですが、1回使用量に含まれるタンパク質の量は7~13g程度、牛乳に溶かして飲んでも20g以下。
20gのタンパク質は大きめの鮭1切れに含まれるのと同じ量になります。
「プロテイン」も「鮭」も、どちらも立派な食品。
20gのタンパク質を「プロテイン」で取るのか、「鮭」で取るのかは、その日の状況に合わせて選べばOKです。

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運動をしない一般成人のタンパク質の必要量は体重1kgあたり1.03gとされています。
成長期の野球選手の場合は、おおよそこの倍の体重1kgあたり2.0g程度を目安にするとよいでしょう。
体重60kgの選手の場合で120gくらいです。
この120g、1日3食の食事で毎食に肉・魚・卵のおかず1~2品程度と、乳製品を食べていれば決して不足する量ではないのです。
タンパク質は、体の材料になるとても大切な栄養素ですが、多く取りすぎることで内臓に負担をかけることになります。
まず、今の食事でタンパク質が足りているかをチェックし、足りないときに何で補うかを考えると良いでしょう。
「プロテイン」に限らず、すべての栄養補助食品にいえることですが、まずは自分の現状、食事の内容をしっかり見直すことが大切です。
そのうえで、補足する食べ物のひとつの選択肢として考えるのが、その名の通り「栄養補助食品」なのです。
「プロテイン」も「ビタミン剤」も魔法の薬ではないのです。

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これら栄養補助食品を選ぶときに気をつけることは価格・原材料・内容成分の3つ。
・1回使用量あたりいくらかかっているか?
・その際に取れる栄養素はどういうものがどのくらい入っているのか?
・それが何から作られているのか?

中にはこれらが明記されていないものもあるが、その場合はメーカーに問い合わせてみるといいでしょう。
これらのデータがはっきり出てこないもの、価格が食品のレベルを超えるほど高価な場合は基本的に信用しないほうがいいといわれています。
「プロテイン」は携帯しやすいという大きなメリットがあります。
遠征時や合宿など、どうしても食事で「プロテイン」が足りなくなりそうなときは便利な食品です。
また、夏などどうしても朝ごはんが食べにくい時や、練習が終わって家に帰るまで時間がかかるときの捕食のひとつとして考えるのも良いでしょう。

「プロテイン」にはビタミンやミネラルも配合されており、選手から「プロテインを飲んだら調子が良い」という言葉も耳にします。
食事ではタンパク質は足りているが、ビタミンやミネラル不足が「プロテイン」で補われているというケースもあり、足りないのは「プロテイン」じゃなかったりもします。
成長期から、「とりあえず何かに頼る」というような、精神的なドーピングのクセをつけることはあってはならないでしょう。
考え方・選び方・使い方をはっきりさせておく必要があるでしょう。

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野球選手の栄養学 ~1回表~

2007-04-16 11:57:01 | ニュートリション(栄養)
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1回表のテーマは、『食べるにも体力が必要!まずはしっかり食べられる体作りを!!』

野球をやっている(やったことがある)選手であれば、一度はウエイトトレーニング(筋トレ)をしたことがあると思います。
実は…このウエイトトレーニングをいくらやっても筋肉は作れないのです。どんなに優れたプログラムでも作れないのです。

えっっっ!!!!!

トレーニングは筋肉を壊す作業。食事で取った栄養素が休息をしている間に筋肉となっていくのです。
だったら、「なにを食べたらいいの?」というのはまた今度。

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ハードな練習が終わった後や真夏の炎天下で食欲がなくなった記憶がありませんか?
「いくら食べても体が大きくならない」という選手は、内臓が食べたものを消化・吸収できない状態。
このように、しっかり食べられるのも体力なのです。

それでは今回は食べられる体力をつける『食トレ』をご紹介!

●トレーニングその1 「よくかむこと」
消化は食べ物が口に入った瞬間から。
歯で砕いて、唾液で分解しています。
よく噛めば消化を助けることになり、内蔵への負担を減らすことができます。
一流のプロの中には奥歯がボロボロになっている選手もいます。
これは、打つ瞬間にグッとかみしめるから。
噛む力がないと強い打球は打てないのです!

●トレーニングその2 「水分補給をこまめに」
夏の練習前や練習中にしっかり水分を取らないと、練習後にノドが乾ききり、いくら水を飲んでももっと水分が欲しくなって固形の食べ物が思うように食べられなくなったりします。
一気に水分をとってしまうことで、おなかを冷やし消化不良を起こす選手がとても多いのです。
水はノドが乾く前にこまめし少しずつ!

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●トレーニングその3 「姿勢を正し、腹筋を鍛える」
人間は2本足で立って生活をしています。
つまり、内臓が引力によって下に引っ張られているということ。
体幹部、とくに腹筋が弱くなると内臓が下に垂れやすく消化吸収力が悪くなります。
腹筋のトレーニングも「食べられる体力作り」の大事なトレーニングです!

●トレーニングその4 「朝方の食べ方をする」
プロじゃない限り、野球の試合はほぼ日中に行われます。
ということは、そのエネルギー源は午前中にしっかりと取る必要があります。

・朝からしっかりごはんを食べられますか?
・ちゃんとおなかがすいて起きる生活習慣が身についていますか?

「朝が一番食欲旺盛」が最も望ましいのです。
朝をしっかり食べると、胃も大きくなり、その後も1日必要な量のごはんをちゃんと食べることができます。
夜遅くの食事は内臓に負担をかけ、熟睡できないことになります。

朝ごはんがいっぱい食べられる体力をつけよう!!

次回(1回裏)は、「プロテインの正体」が明らかに!?
お楽しみに~♪

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食べることもトレーニング!!

2007-04-15 19:04:12 | ニュートリション(栄養)
私が2006年まで所属していた会社の先輩であり、シドニーオリンピック日本代表野球チーム管理栄養士である海老久美子さんの著書『野球食』(ベースボール・マガジン社) です。


  『メシを握れない選手はボールを握るな!』というキャッチコピーに思わず笑ってしまいますが、お子さんが野球をされているお母さんには一読の価値がある内容が盛りだくさんです。

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海老さんは「当たり前のことを、より簡単に」というコンセプトで、現在は国立スポーツ科学センターにてスポーツ選手の栄養指導をされていらっしゃいます。

 2月に『野球食Jr.』も発行されましたが、身体作りの土台ができあがる小学生~高校生にとっては、“食べることもトレーニング”なのです。


 数回にわたり本の内容を紹介していく予定です♪
乞うご期待!!

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