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2007年4月スタート!!
野球教室ブログ

わき腹の怪我

2007-05-31 10:12:23 | トレーニング(体力)
右わき腹の肉離れから岩村選手が復活しました。
復帰戦では2安打を放ち、攻守もみせてくれました。
オープン戦から好調だっただけに、今後の活躍が楽しみです。

ん?ちょっと待った・・・!
日本のプロ野球でも、わき腹を痛める選手が目立ちます。
開幕してすぐのソフトバンク戦でロッテの福浦選手が右わき腹を痛め登録抹消。
つい先日は、横浜ベイスターズの三浦投手が試合中に左わき腹を痛め途中降板。
楽天の岩熊選手も・・・過去には巨人の高橋由選手や清原選手などなど。

決まって右打ち(右投げ)の選手は左わき腹、左打ち(左投げ)の選手は右わき腹を痛めます。
そのほとんどが「腹斜筋挫傷」といわれる、腹筋の肉離れです。

この要因といわれているものがネクストバッターズサークルにある重りです。
重いものをスイングすると、重くなっている分スイングスピードは遅くなります。
本人の感覚的には、重りをつけたバットから通常のバットに持ちかえた時に「より軽く」感じます。
しかし、これは軽く感じるだけでスイングスピードはもとよりも遅くなっています。
感覚では「軽く」感じていても、実際のバットの重さは変化していません。
むしろ、身体は最初に持った重りのついたバットでのスイングスピードをインプットしてしまうので通常よりもスイングスピードは遅くなってしまいます。

つまり・・・

通常よりも遅いスイングスピードを覚えている身体が、通常よりも軽く“感じる”バットを、いつもと同じスイングスピードでスイングするのです。

この錯覚が筋肉を惑わし、正しい筋出力ができない状態に陥るのです。
ここぞの1球、ここぞのスイングで「ピキッ」と音を立てて激痛が走ります。
多くは試合の序盤(第1打席など)、開幕直前直後(オリックス時代の谷選手など)に多発しています。
疲労もあまりたまっていない状態、調子が良い状態ということは、通常よりもスイングや腕の振りが早い状態であり発揮されるパワーも大きくなります。

では、重いバットをスイングすることはマイナスなのか?
そんなことはないと思います。
一流の技術を持った選手は、感覚をとても大事にします。
実際のスイングスピードだけでなく、「軽く感じる」ということも重要なのです。

<わき腹の怪我を予防する3か条>
打席に立つ直前だけでなく、常日頃行うこと。
逆側も同様にスイングすること。
腹斜筋のストレッチ&トレーニングを行うこと(下記参照)

両足のつま先を正面に向けた姿勢からスタート。
左足のつま先は正面を向いたまま、左方向に体幹を捻り、右手で左手後方にパンチをするような動作を行います。
この時に、しっかりとストレッチを意識し、手をなるべく遠くへ伸ばすイメージで行います。
その後、スタートの姿勢に戻り、同じ動作を繰り返します。
片側15回×2セットくらいが目安です。

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メジャーリーグのトレーニングって?

2007-04-28 16:39:37 | トレーニング(体力)
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本日はストレングス&コンディショニングに関する教材をご紹介いたします。
アメリカのメジャーリーグ(ワシントンナショナルズ)のヘッドS&Cコーチ友岡和彦さんが指導されているビデオです。
怪我を予防するためのウォーミングアップ、正しいトレーニングやクールダウンが丁寧に紹介されています。
小・中学生向けビデオには、簡単にできるフィジカルチェックが紹介されているのでお子様が野球をされている親御さんにおすすめです。

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ちなみに、私は2006年:ワシントンナショナルズのスプリングキャンプにインターン(研修)として参加しました。
天然芝と土のにおいが忘れられません!!

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『友岡和彦のトレーニングバイブル』
(製作・発売:Institute of Physical Rsearch株式会社)

↓↓↓以下、Body 1stより転載↓↓↓
http://www.body-1st.com/itm0146/viitm102.html

『本ビデオは、日本人で唯一の大リーグコーチである友岡和彦氏が5年間に経験してきたトレーニング方法や常に野球の動きを想定すること、ウエイトトレーニングではなく自分の体重のコントロール方法を紹介。
またトレーニングのためのトレーニングではなく、より実践に役立たせることを頭から切り離さないことを目的としている。

本シリーズは、ウォーミングアップ編と機能的トレーニング編、瞬発的トレーニング編の3編を1巻に編集した選手用と、運動神経を高めるための機能的なドリルと簡易的な体のチェックで構成した小・中学生編の2種類。
動きの鋭さを増したり、強くするためのプログラム、体力アップの題材として活用でき、チームのパフォーマンスを高めるためのサンプルとして有効。
野球以外の種目への応用や授業のウォーミング・アップ、体力強化プログラム作成に活用できる。』

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【ビデオ内容】
●小・中学生向け
ラダードリル
ミニハードルドリル
ボールドリル
簡易的チェック

●選手・指導者向け
1.ウォームアップ編
   フォームドリル
   体幹ドリル
   スタティック&ダイナミックストレッチ
   アイシング
2.機能的トレーニング編
   ボディーウエイトドリル
   チュービングドリル
   ミニバンドドリル
   ダンベルドリル
   体幹ドリル
3.瞬発的トレーニング編
   ラダードリル
   ミニハードルドリル
   コーン・リアクションドリル
   メディシンボールドリル

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【友岡和彦氏プロフィール】
NSCA公認ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
NATA公認アスレティックトレーナー

2002-
モントリオールエクスポズ(現:ワシントンナショナルズ)
ストレングス&コンディショニングコーディネーター
1999-
フロリダマーリンズ
アシスタントストレングス&コンディショニングコーチ
1998
フロリダ大学スポーツ科学学科
アスレティックトレーニング専攻卒業
1995
立教大学卒業

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肩・肘の怪我について ~その2~

2007-04-23 13:51:30 | トレーニング(体力)
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さて、第2回の今回は発育期の障害発生の特徴についてのお話です。
少年期・発育期の障害の多くは、進展悪化して発見されることが少なくありません。
初期治療を逸すれば、完全修復が望めないというケースもあり、大好きな野球を断念せざるを得ないものや将来日常生活にまで支障をきたす後遺症として残ってしまうものも含まれています。

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【発生頻度】
まずは少年野球選手の部位別疼痛発生頻度についてみてみましょう。
<問診による疼痛発生頻度:小学5~6年生>
肘 46.5%
肩 13.5%
踵  9.1%
膝  4.3%

続いて、高校生の部位別疼痛発生頻度は下記の通りです。
<問診による疼痛発生頻度:高校生>
肩 14.8%
肘 13.2%
腰 12.2%
膝  5.7%
その他(足など)5%以下

小学生期では肘が多く、発育とともに肩・腰の障害が増加してくることがうかがえる結果となっています。

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【発生要因】
発育期野球選手の障害発生の要因として、成長期という年齢や選手個々の身体的特徴のの内的要因と、運動の質・量の外的要因などが考えられます。
これら要因ととくに頻発している肘障害の関係を少年野球を中心にみてみましょう。
●年齢:発育期の骨は傷つきやすい
体のどの部位にしろ、スポーツ動作により骨・軟骨・筋腱・靭帯の強さ以上の負荷が加われば障害を発生させます。
野球による障害は大人・子どもに関らず肘肩で代表されています。
これは野球の投球動作が日常生活では使われない無理な動きを肘肩に繰り返し強要するためです。
とくに少年野球肘が多発しているのは、成長途上にある小学生は大人を小さくした体ではなく、骨・筋肉ともに未成熟で傷つきやすい状態にあるためです。
発育期の関節周辺の骨(骨端)には成長軟骨があり、ここで新しい骨ができ長軸方向に伸び、消失(骨端線が閉じる)とともに成長が終了します。
この成長軟骨の抵抗力(強度)は、筋腱・靭帯の半分以下といわれ、とくに小学生では成長軟骨が多く(厚く)あるため軽い負荷でも傷ついてしまう恐れがあるのです。

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●体格:発育期は個体差が著しい
1)身長(骨の成長速度との関係)
成長している子どもの年間の身長の伸び(骨の成長)をみると、同じ年齢でも急速に伸びる子ども、わずかしか伸びない子どもとかなりばらつきがあります。
この身長成長速度の違いは障害発生と明らかな関係が認められています。
肘疼痛既往者の年間成長速度を7cm以上、4~7cm、4cm以下の3グループに分けて肘障害発生頻度との関係をみてみましょう。

7cm以上のグループ 63.3%
4~7cmのグループ 49.4%
4cm以下のグループ 46.9%

著しい成長を示す7cm以上のグループは他のグループに比べ優位に疼痛既往者が多いことを示し、肘以外の関節でも同様の結果が得られています。
このことからも、急速な成長そのものが障害発生に関与しているといえるでしょう。
骨と筋腱の成長の度合いが異なることも成長期の特徴の1つですが、関節周辺の骨の急速な伸びに対応して筋腱の成長が伴わないため、関節周辺に緊張を強めることになります。
その結果、野球では投球動作時、成長期の弱い成長軟骨をもつ肘関節部はより強いストレスを受けることになり、障害を生じやすい状況となっているものと考えられます。

2)体重(痩せ・肥満との関係)
体格を同年齢、どう身長の小児の標準体重より10%以上少ない者を痩せ、20%多い者を肥満、その間の者を普通と分類し、肘疼痛既往者との関係をみてみましょう。

痩せのグループ 54.8%
普通のグループ 45.5%
肥満のグループ 46.9%

体格が劣り、非力といえる痩せのグループは発生頻度が高く、肘障害発生要因の1つになっていることを示しています。
痩せ型の子どもは、骨成熟度や骨・関節に加わる負荷を吸収すべき筋肉がより未発達であるため障害を生じやすいと考えられます。

●関節弛緩性、筋柔軟性、四肢の形態・配列との関係
体の緩みを表し、筋・腱の柔軟性も関係する関節弛緩性は、硬すぎても柔らかすぎても障害発生の要因になると一般的には指摘されています。
少年野球での肘障害との関係で見ると、関節弛緩性の高い者・低い者に肘障害発生が多い傾向を示したが優位差は認められていません。
また、形態・配列(アライメント)についても、肘の外反角が大きい場合も肘障害を生じやすいといわれていますが、小学生では優位差が認められてないようです。

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次回は、外的要因と肘障害の関係をご説明します!
お楽しみに~!!

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<参考文献>
【野球障害予防ガイドライン】

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厚木高校硬式野球部S&C指導

2007-04-19 22:21:13 | トレーニング(体力)
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今日、明日と神奈川県立厚木高校硬式野球部のS&C(ストレングス&コンディショニング)コーチとして指導にきています。
厚木高校硬式野球部は今年創部100周年という歴史のあるチームで、OBには現在横浜ベイスターズの川村 丈夫投手(厚木高校→立教大学→日本石油→横浜ベイスターズ)がいらっしゃいます。

ストレングス&コンディショニングコーチという職業はあまり知られていませんが、簡単にまとめると“選手の障害予防&パフォーマンス向上のためのトレーニング指導の専門職”となります。
アメリカでは国家資格として認定されていますが、日本では民間団体の任意資格のみという現状があります。
(ちなみに私はアメリカの国家資格を保持しています)

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今日の指導では、新入生のフィジカルチェックと基礎体力アップのためのプログラムをおこないました。
野球に限らず、5月・6月は新入生がもっとも怪我をしやすい時期であるというデータがあります。
中学のチームを夏に引退してから受験勉強などで運動量が落ちた状態で入部し、高校の部活の運動量に適応できないことが原因と推測されています。
また、中学生までに肘や肩の怪我をした選手は高校での再発率も高いので、再発予防のためには既往歴の把握も重要となります。

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今年は、他校から誘いもあったという185cmの大型左腕ピッチャーやシニアで野球をプレーしていたパワーのあるキャッチャーも入部しとても楽しみです!!
どうやら私も草野球のチームに無理矢理(!?)入ることになりそうなので、少しずつ肩を作っていきたいと思います。。。

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肩・肘の怪我について ~その1~

2007-04-17 15:04:30 | トレーニング(体力)
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野球による肩・肘の怪我には年代別に特徴があるといわれています。

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小・中学生の時期の障害は骨軟骨障害(いわゆる“ホネ”です)が大半を占めており、高校生では軟部組織障害(靭帯・腱の付着部など)となっています。
発育に伴う骨端線閉鎖(骨の成長が止まる)とともに、障害が骨軟骨から軟部組織の付着部へと移行していきます。

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高校生にみられる骨軟骨障害は、遊離体(関節ねずみ)となった終末期であることが多く、小・中学生の時期に発症したものが進行したものと考えられています。
一般的に“骨の成長のスピード<筋肉の成長のスピード”となっているので、筋肉と骨の付着部である軟骨部分の障害が多くなると考えられています。

ちなみに、メジャーリーグ(ヒューストン・アストロズ)のロジャー・クレメンス投手(46歳)が生涯投げた球数<松坂投手(26歳)だそうです。

数回に渡り、野球の障害予防についてお伝えしたいと思います!!

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<参考文献>
【野球障害予防ガイドライン】

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